ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
現在地 トップページ > 組織でさがす > 知事政策局 広報広聴課 > 平成30年11月14日 新潟県知事 定例記者会見

本文

平成30年11月14日 新潟県知事 定例記者会見

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0123106 更新日:2019年6月29日更新

(記者会見の動画を新潟県公式YouTubeチャンネルでご覧になれます)<外部リンク>

  1. 日時 平成30年11月14日(水曜日)
  2. 場所 記者会見室
  3. 知事発表項目(10時00分~10時01分)
    「新潟-台北線」のインバウンド向け臨時便の増便について
  4. 質疑項目(10時01分~10時51分)
    • 柏崎刈羽原発の火災発生事案について
    • 公益通報事案に係る不適切な事務処理に関する対応について
    • 「新潟-台北線」のインバウンド向け臨時便の増便について
    • 池内検証総括委員会委員長の発言について
    • 拉致問題について
    • 新潟市長、新潟市政について

知事発表

「新潟-台北線」のインバウンド向け臨時便の増便について

 お手元に新潟-台北線の臨時便の話があろうかと思いますが、ご存知のとおり、週2便で今、新潟-台北線はファーイースタン航空が運航しております。冬は、台湾の人に人気の雪が見られるということ、あるいはスキー等ウィンタースポーツができるということもあって、訪日需要が見込めるということで、今年の12月と1月、2月は残念ながら機材繰り等でできないらしいのですが、3月まで、週2便増便をするということです。従いまして、2月を除く冬のダイヤは、週4便になるという発表であります。これは、台湾側から日本への訪問のための便で、日本からのお客を台湾に運ぶものは販売されませんので、ワンウェイ、片方だけの増便ということになります。

報道資料(「新潟-台北線」のインバウンド向け臨時便の増便について)[PDFファイル/132KB]

質疑

柏崎刈羽原発の火災発生事案について

Q 代表幹事
 柏崎刈羽原子力発電所での火事に関して、前回の会見で事実関係を確認したいとのお話があったと思いますが、改めて、この件についての所感と、東京電力への要望などがあればお聞かせください。

A 知事
 原子力発電所の中での火災ということは、非常に地域住民の皆様に大きな不安を与えるという意味においては、本当に重大、重要な案件であると思っておりまして、火災に限らないのだと思いますが、異常な事態が起きたときには、迅速かつ正確に、情報提供をしてもらいたいというのが、第一の感想であります。今回のケースでは、火災の原因についてはまだ原因究明中ということで、東京電力の方で引き続き原因の究明を、少し時間がかかるということのように伺っていますが、できるだけ早く原因の究明をし、再発防止に向けて手当てを講じていただきたいと思っています。そして、迅速かつ正確な情報提供、情報連絡、この部分の事実関係はまだ報告がありません。少し整理して、皆様にもご理解いただきたいと思うのですが、1つは、東京電力と県庁との情報のやりとり、これは特に問題はなく、第一報がすぐに入って、県庁の中での幹部の私も含めて組織の伝達も、そこはスムーズにいって、放射線のモニタリング等をすぐに確認し、皆様への第一報の提供はしていると思います。事実関係が整理されていないのは、東京電力とメディアの皆様との情報のやりとり、これも一斉送信といいますか、一部のメディアに情報が届かなかった、時間がかかったと聞いていますが、その部分の問題があります。それからもう1つ、非常に重要なのは、消防との間の情報のやりとりが、端的にいえば、言った言わないのような、事実関係がはっきり整理できていないと伺っていまして、早急に、どのようなやりとりであったのかをきちんと整理していただいて、そして報告してほしいと。今後に向けてどのように改善していくべきかを早急に考えていく必要があると思っています。東京電力と柏崎市、地元の市、村との情報のやりとりにも問題があったのかどうか、きちんと確認する必要があると思います。繰り返しになりますが、県や、地元の市ないしは地元の村との情報のやりとりの問題と、それからメディアの皆様との情報のやりとりの問題と、そして消防、今回のケースであれば、大事な活動をするべき消防との間の情報のやりとり、このいずれについても、きちんと事実関係を整理し、改善すべき点があるのかないのか、その点について整理をして、早急に東京電力から報告をいただきたいと思っています。

Q NHK
 先ほど、迅速かつ正確に情報を提供してもらいたいと、現在はまだ報告は受けていらっしゃらない、報告をいただきたいというご発言がありましたけれども、報告の受け方なのですが、担当課レベルでよいものなのか、それとも知事が直接。

A 知事
 それは、事実関係がどうであったかにもよると思います。あるいは、その再発防止のための対策のとり方にも関わってくると思います。昨日(正しくは一昨日)も担当課長が現地に行ってやりとりしているようですので、もう少し状況が分かってからになると思います。

Q BSN
 県の方から東京電力側に対して、今回起きたことに対して、説明を求める文書を東京電力側に提出したりですとか、実際に説明を求めるというようなお考えはありますか。

A 知事
 説明をしてくださいと、依頼はしています。

Q BSN
 依頼はされている。

A 知事
 紙で依頼しているかは分かりませんが、説明を待っている状態です。

Q 新潟日報
 説明はまだないという話でしたけれど、柏崎市の櫻井市長は、その説明が自発的にないこと自体を問題視していて、これだけの問題で、きちんと東京電力からは説明に来るべきだとか、説明してくれと言わないと来ないというのはどうなのかということで、要請書みたいなものを渡していらっしゃるのですけれども。

A 知事
 渡されたのですか。

Q 新潟日報
 (要請書の日付は)昨日付なので、渡していると思うのですが。自発的に説明がないとか、その辺の東京電力の姿勢については。

A 知事
 やりとりはずっと事務当局同士はやっていますので、説明がないという意味が、例えば、しかるべき者が足を運んできて何かしらという意味なら、まだそれはないですが、むしろ中身の議論が大切で、先ほど申し上げたように、昨日(正しくは一昨日)も担当課長が現地に出向いてやりとりしているようですので、それは、間違いなくしっかり動いていると思います。ただ、まだ整理はできていないようです。

Q 新潟日報
 櫻井市長がそこまで仰るのは、いろいろな要請文とかを拝見すると、やはり今回、ケーブルが原発の安全上重要な部分に関わるのではないかというところでご心配されていると思うのですけれど、その辺は知事が聞いている範囲では、安全上の、原子力発電所としての安全上の部分で関わるかどうかというのは。

A 知事
 まだ原因究明ができていないので、判断しようがないと思います。例えば、1つの同じ管路の中に、本来メインの送電と、今回はバックアップのさらにバックアップですよね、本来の商用電源がダウンしたときには自家発電が動いて、自家発電で電源供給をするわけですが、それも駄目だったときの、今度は離れた場所の発電機からこのケーブルを使って持っていくという、二重のバックアップのケーブルだったわけですが、それが例えば1つの坑道内にあることの安全性みたいな問題というところは、1つの論点としてあるかもしれません。それを、どうしてこういう火災になったのかというところの原因究明をある程度特定できてから、そういう構造でいいのかどうかという議論もしていかなければいけないと思いますし、それによっては、やはり大きな案件ともいえると思います。

Q 新潟日報
 東京電力は中越地震の時も中越沖地震の時も、地元への連絡が遅れたりとか、関係者との連絡というのがうまくいっていないのがずっと続いて、そのたびにごめんなさいと言って、再発防止策を打っても、今回は消防との連絡がうまくいかないとか、報道機関との連絡もいかないというのが続いてるのですけれども、そういった改善、見直しをしながらも、なかなか変わらないところに体質的な問題というのは、お感じになるかどうかというところは。

A 知事
 そこは、その都度改善しているのだと思います。今回少なくとも県庁との関係では、特にそのやりとりに問題があったわけではなくて、報道機関の皆さんとの間で、一斉送信のプログラムを誤っていたというふうに概略は伺っていますが、どうしてそれがチェックされないのかなとは感じます。そこは単純なケアレスミスなのだろうとは思うのですが、そういうものが重なると、一体何なのだというような不信感になるのは、仰るようにそういう部分はあり得ると思うので、ケアレスミスと言えども、やはり二重三重にチェックされるような体質、安全文化の職場文化になっていただきたいと思います。

公益通報事案に係る不適切な事務処理に関する対応について

Q 代表幹事
 県が民間からの内部通報を約1年間放置していた問題について、知事への報告が庁内で遅れたということですが、庁内の情報伝達が遅れる事態がまた発生したことに対する受け止めと、今後の対策などがあればお聞かせください。

A 知事
 この問題も、分けて考えなければいけませんが、1つは昨年の12月に公益通報があった時点で、それを適切に事務処理をしていなかった、結果として1年近く放置をしてしまった、このことについては、極めて残念であり、遺憾に思っています。関係者にはお詫びを申し上げたいと思います。結局放置されてしまったことについて、どうしてそのようなことが起きてしまったのかのきちんとした原因の確認と、そして再発防止のための手だては、早急に進めたいと思います。端的にいいますと、最初に通報があって、担当者はそれを第一報として、今回の事案であれば現場で動くべき機関等には伝えていたようなのですが、正式な連絡で、特にこの場合は公益通報者との間できちんとした意思の確認等が必要になってきますので、その辺でどうも作業が止まってしまって、正式にゴーサインでさあ動いて調査してくださいというところに至らないままに、現場の方も正式な連絡が来るまで待っていたということらしく、結局、その間に立ち消えになってしまった。改善策としては、その担当者が仮に何らかの事情で失念したり取り紛れてしまったとしても、組織としてきちんとチェックし、監視していく事務の進め方をきちんと構築する必要があると思います。それから、現場で実際に動くところと、窓口となるところとの事務処理のやりとり、そこも整理しておく必要があろうかと思いますが、この公益通報事案についての事務処理については、このようなことが二度と起きないように、きちんと対応策を確認したいと思っています。次に、1年近く経ってこれが放置されているということが分かった後の次の処理の問題なのですが、それが今年の11月1日時点の夕刻に、(公益通報者から)どうなっているのですかという話が入ってきて再び発覚するわけですが、そこからの事務処理の問題です。その(問題には)2つあって、メディアの皆様への情報の提供の問題と、それから県庁の中での、私まで含めて情報を上げていく問題。このそれぞれについて、どういった事実関係であったのか、どこに問題があるのか、改善すべき点があるのかどうか、これを最終的に整理しなければいけないと思っています。事実関係でいえば、1日が木曜日でしたから木曜日の夕刻にこういった問題があるということが再び組織として認知されてから、土日を挟んでいるので処理として難しい部分もあったかもしれませんが、通報者と事実のやりとり、意思の確認や、今どういった状況にあるかという辺りまで、話ができたのが月曜日と聞いてます。そこからのまたの処理だったのだと思うのですが、これはおそらく、それぞれメディアの皆様の受け止め方も多少幅があるかもしれません。1つは、背景事情なり事実の関係がまだ十分に分かっていない、今回のケースでは特に公益通報ということで、通報者の意思とか通報者の保護という部分もあるので、そこをきちんと確認をしたかったというのが担当部局の思いだったのだと思いますが、それに時間を要し、それをどのように表現するかというところでまた時間を要していたということだと聞いています。分からないけれどもとりあえずこういうことがありましたという第一報だけでも皆様に提供する、公表するということが大切だという部分は、あろうかと思います。ただ、何を聞かれてもそれはまだ調査中ですとしかお答えできないという状況であったとして、それでも、最初の言葉だけはお伝えするということの迅速性の問題、迅速にやるということの必要性の問題と、もし誤った情報提供をしてしまったら取り返しがつかないと考える部局の思いも、多少はそういう部分もあると思いますので、そこは折り合いの問題、程度の問題になってくる部分があるのだと思いますが、きちんと通報者の保護を確認しながら、意思や保護ということを意識しながら、どういったタイミングで皆様に提供するかというところは、これからよく整理し、皆様とも対話をしなければいけないだろうなと思います。それから、幹部への上げ方の問題は、この部分は確かに個人的にいえば、電話連絡なりメールなり、メモの差し入れだけでもいいから、第一報があってもよかったのではないかなという思いはあります。そこは、もう少し、庁内の職員の意識の改革をしていきたいと思います。やはり、メディアの皆様への情報提供と同様に、できるだけ幹部に説明しようと思うときには、それなりに自分の手の中に正しい事実関係を用意してからという思いもあるのだと思うのですが、それをやっていると時間がどんどんかかっていくので、60点、70点でもいいからとりあえず第一報を入れると。ただ、分からないところは分からないということで、そこは一定限割り切って情報を上げてもらう。そういった文化に変えていくように、これから気をつけていきたいと思います。

Q 新潟日報
 1年間放置していたという問題に関してなのですけども、これは担当職員の方の勤務懈怠に当たるのかなというふうに考えるのですけども、今後の責任のとり方というか、その点は知事はどのように。

A 知事
 きちんと事実関係を確認して、処分については考えていきたいと思います。

Q 新潟日報
 庁内での第一報の上げ方の点についてなのですけども、確認なのですが、知事が第一報に接したというのは、いつになりますか。

A 知事
 皆様に発表していたのと同じ時刻です。

Q 新潟日報
 6日のほぼ同じ時刻。

A 知事
 7日ですか、記者会見があった、あの日の夕方です。

Q 新潟日報
 先ほども知事は仰っていましたけども、第一報だけでも欲しかったということで。

A 知事
 振り返るとですね。

Q 新潟日報
 過去にも、越後杉(ブランド認証制度に関する問題)の時も、そういう問題が発生したときに公表が先送りにされていたと。昨年を見ても、例えば加治川ダムの放流の問題ですとか、出雲崎の道路陥没事故の時にも、知事に問題の第一報を上げる時間が非常に遅れたりとかですね、核心部分についての情報を上げるのが遅れたというケースが相次いでいまして。過去のケースを見ると、いずれも先ほど知事も仰ったような、ある程度その最終的な対応策も決めてから上に上げていくという手順を踏んでいったがために、上に伝達するのが、知事が知ることになるのが遅れるという事態が続いていると思うのですけども、今回のケース、知事は意識改革と仰いましたけども、今回のケースが初めてではないということで、なかなか根深いものがあるのかなと考えるのですけれども、その点の庁内の文化というか、その辺をどのようにお考えになりますか。

A 知事
 加治川ダムの事案は直接自分の時のことではないので、一件一件は少しずつ事情が違うと思います。越後杉の問題と今回のケースは少し異なると思うのですが、共通する部分は、これは皆さんのお仕事、組織でお仕事されている皆さんは多かれ少なかれ同じ意識があると思いますが、私も自分の役人時代を思い起こすと、やはり、報告をしようとすると、どれだけ正しい情報とか周辺情報も含めて、きちんと物事を把握した上で伝えなければいけない。その正確さとか、事の軽重みたいなものをある程度判断して、あるいは、もっといえば、ご質問にあったように、どうするんだと聞かれたときにどう答えるかということも用意をして(報告を)上げたいというのは、組織で仕事をされる皆さんは大なり小なりそういう意識はおありだと思います。そのことと、まずは第一報でこんなことが起きています、起きましたということを伝えることの必要性、先ほど申し上げたかった折り合いといいますか、判断のバランスの問題だとは思っています。いずれにせよ、こういうことが起きれば、さあどうするんだ、どうしたらいいんだというのは大概の上司の判断だと思いますので、何か対応を考え、ある程度自分の考え方をまとめてからでないと伝えにくいと思うのが人情というところも多少あると思いますので、そこを、先ほど意識の改革と申し上げた、50点でも60点でもいいから、そこはまだこれから考えますという情けない答えでもいいから、まずは伝えてほしいというのが今の気持ちなので、そちらの方に比重が行くように、職員に話し掛けていきたいと思います。これは私との関係だけではなくて、課長との関係、部長との関係でもそうだと思います。

Q 新潟日報
 危機管理広報という点で、庁内の情報伝達とか外部への情報伝達のあり方というのを、もう一度、今のやり方を見直すですとか、意識改革に向けた呼びかけを改めてなされるような、そういったお考えはございますか。

A 知事
 広報広聴委員会という組織が立ち上がっていますので、そこで昨日も議論をしたようでありますので、議論を深めていく必要があると思います。

Q NHK
 お答えが出ているかもしれませんけれども、いわゆる外部への情報伝達というのもかなり今回問題になって、担当課が第一報に接してから1週間程度経ってから発表されるという。そういった意味で、先ほども質問がありましたけれども、結局、県庁全体でやはり外に広報するという意識がまだ醸成されていないのかなという部分もありますけれども、これを、改めて知事はどのように変えていきたいかと。

A 知事
 繰り返しになると思いますが、多分職員は、私はそう信じていますが、別に隠そうとかそういうことであったのではなくて、やはり発表なので、メディアや外部にお伝えする、上司に伝えるというのも似ている部分があるわけですが、自分から外に出そうとするときに、ある程度正しい情報なり周辺の情報も把握してからでないとやれない、やりにくいと思う意識がある。これは、皆さんも組織で活動するときはそういうことがあるだろうと思います。そのことと、そこで、何だそんなことも知らないのか、まだ分からないのかと思われてもいいから早く伝えることが大事だというところの、バランスなのだと思います。そこを少しでも、何だそんなことがまだ分かっていないのかというところを仮に言われても仕方がない、それよりも早く伝えることが大事だと、そちらの方に傾くような意識改革をしていかなければいけないかなと思います。

Q 新潟日報
 知事に報告が上がったのが7日だったということで。

A 知事
 7日の夕方です。

Q 新潟日報
 かなり、判明してから1週間近い。

A 知事
 土日が入っているので。

Q 新潟日報
 時間的にはそうですよね。とういうことで、報告が遅いとか、そういったことについて知事の方から、何か言葉というか。

A 知事
 その時にはそのようなことは言っていません。7日の夜6時過ぎ、話を聞いたときには、そのようなことは言っていません。今、事実関係を確認していくと、繰り返し先ほどから言っている思いであります。

Q 新潟日報
 これまでのところでいくと、例えば、部長への報告が上がったのがそもそも5日であるとか、土日を挟んでいるというのは分かるのですけども、とはいえ、時間がかかっている、知事への報告も7日ということでまたさらに2日間あるわけで、かなり時間がかかっている印象があるのですけれども、その辺りがどうなのかというのと、あと、そもそも今回の問題、1年間放置をしていたという問題に対して、どの程度重いものとして捉えられていたのかなというところが、どうなのかなと思うのですけれども。

A 知事
 前半の方は、先ほど来、何度も申し上げているとおり、2日間が時間がかかり過ぎだと評価するか、多少意見は分かれるところなのですが、今言ったように、それは部署としては隠したいのではなくて正しい情報を集めようとしていた、特に今回の事案は公益通報なので、通報者の意思の確認や保護という部分が、(通報者が)特定されないようにしなければいけないという、そういう部分での慎重さも、多分、意識に反映したのだと思います。従って、結果として2日間、月曜日に通報者と話ができて、水曜日の夕方に私のところまで上がってくるのにそれだけの時間を要したというのは事実です。私は、冒頭申し上げたように、感想としては、正しい周辺情報がまだ分からないとしても、とりあえず第一報で上げてくるということの方に力点が行くように、これから意識を改革していきたいと思っています。それが前半の方で、後半がそもそも1年間放置していたことの重みでしたが、これは冒頭申し上げたように、懈怠というかどうかですが、結果として失念をし放置をしてしまったことは大変残念なことであり遺憾であり、関係者には本当に申し訳ないと思います。二度とこういうことが起きないように、先ほど申し上げた、個人での事務の処理ではなくて、組織として共有されて、1人の担当者が仮に失念をしても、チェックが入るような事務処理の形を作っていくことが必要だと思いますし、その改善に入りたい。もう1つは、現場との間です。第一報は伝えたのだけども、正式なものがない限り動かなくてもいいと思っていた現場と、その担当者はとりあえず伝えたのだから何か動きがもう起きていると思ってそれから失念したのかもしれませんが、そこにミスマッチがあるので、関係機関同士の事務処理の進め方というものを、きちんと手順を確認しておく必要があると思っています。

Q 新潟日報
 流れというかフローチャートみたいなものはちゃんと用意はされていたわけですし、これまでの取材だと、途中から、いわゆる動くところである保健所からどうなっているのだというような問い合わせも来ていたけれども、それでもなお失念したということも聞いているのですけれども、そういった意味で、食い止める機会もあったにも関わらずこうなってしまったという現実はどう思われますか。

A 知事
 関係機関同士の事務の処理を再確認する必要があると思いますし、フローチャートというものが紙としてあったのかもしれませんが、生かされていなかったということだと思います。いろんな事案でよくある話で、以前もこのような話をしたような記憶がありますが、制度なり形を作っても、実際それが生きていないということですよね。そういう事案の1つであると思いますので、徹底するということだと思います。

Q 新潟日報
 事態の把握と、リリースの仕方というのは、確かに知事の仰るとおり別の問題だと思っていて、ただこのような問題も泉田県政、米山県政の時代から頻発しているようなことだと思いますが、そもそも今回の事案が発生して、担当課が把握するということはもちろん、(情報が)広報広聴課にいってから、我々への報道(発表)があるまでは、丸1日ぐらい猶予があるのですけれど、広報広聴課に伝わった時点で、ある程度、報道発表の仕方を主導していくというか、担当課の方は事実確認に追われているのだったら、報道のところまで考えが及ばないということもあると思うので、その辺りの組織のあり方として、その報道発表するに当たってのリーダーシップというか、司令塔は誰にするのだと、その辺りは知事は何かお考えというものはございますか。

A 知事
 まさに今仰った広報広聴課は、皆さんの気持ちを割と代弁するべきポジションにいる組織だと思いますので、そこはできるだけ事実関係を正確に把握してからと思いがちな原課(担当課)と、不十分でもいいから早く第一報の方が大切だと考える人たちとの間での、まさにそれぞれ役割をしっかり果たしてもらいたいと思います。

Q 新潟日報
 今回の事案の軽重はともかく、仮に、例えば人命に関わる案件ですとか、そうなると知事の危機管理体制みたいなところにも直結しかねない問題だと思うのですけども、今後の組織のあり方として再確認ですが、何かしら対策を打っていくという考えはありますか。

A 知事
 先ほど申し上げたように、広報広聴委員会も昨日開いて議論しているようですので、まずは既存のそういう場所があるので、もう論点としては今、多分私がこの30分余り縷々申し上げたことだと思いますけれども、それがいかに組織の担当まで染み渡るか、そういうことについても、広報広聴委員会の場なりで議論を深めてもらいたいと思います。その上で、今度は幹部にも、例えば庁議の場などできちんと議論してもらうことも考えたいと思います。

「新潟-台北線」のインバウンド向け臨時便の増便について

Q 新潟日報
 花角知事は新潟空港の国際線の充実を掲げていてらっしゃいますけれども、改めて、新潟空港において台北線の重要性といいますか、位置付けをどのように考えていらっしゃいますか。

A 知事
 台北線はマーケットとして極めて重要だと思っています。もう皆さんもご存知のとおり、台湾の方は大変日本を好きな人が多くて、リピーターが随分出ているマーケット市場です。そして、生活水準ももちろん極めて豊かな地域ですので、これから十分まだまだ、特に新潟は伸びる余地のあるマーケットだと思います。今回、ファーイースタン航空がこういう増便を決めていただいたことに非常に感謝したいと思います。

Q 新潟日報
 この春ですかね、週4便に一時なりましたけど。

A 知事
 そうですね。すぐに下がった(減便になった)のですよね。

Q 新潟日報
 2便になったと思うのですけど、今はインバウンド向け臨時便ということで、ワンウェイという話もありましたが、今後、増便、定着していくために必要になっていくことというのは。

A 知事
 まず1つは、新潟からのアウトバウンドですよね。これが弱いということです。今、台湾線については2対8ぐらいですかね。台湾の人が8割、新潟発の人が2割ぐらいのようなので、結局エアラインも運航するには片荷では駄目なので、相互方向での人の動きが起きるような、新潟発のアウトバウンドも県民の皆さんに台湾の旅行の楽しさを認識していただく努力も、県庁としては必要かもしれません。それが1つと、それからやはり夏の新潟の魅力ですよね。もうこれも言われて久しいのですけど、グリーンシーズンの新潟の魅力をいかに台湾の方々に認知していただくか、そこのプロモーションがまだまだ不十分だということだと思っています。いずれにせよ、今回また再び、12月、1月、3月の4便化ができますので、来年の春以降のスケジュールも4便、少なくとも3便とか、今よりは伸びてほしいと思います。

Q 新潟日報
 倍増の4便になるということで、受け入れ体制の整備だとか、(台湾の方は)佐渡によく行かれるということで、その辺りの整備も必要になってくると思います。

A 知事
 そうですね。佐渡は結構人気のようですので、当然受け入れ側の方も、そういったお客さんの増加を見込んでの対応を考えていただいていると思いますけれども、県としてもいろいろな相談に乗って、ノルマの応援を、できることがあればしていく必要があると思います。

Q 新潟日報
 新潟空港の国際線の全体的な話ですが、香港の航空会社と交渉をしていたりだとか、路線の拡充に向けて力を入れていると思うのですけれども、改めて、新潟空港の国際線の拡充に向けて決意といいますか、その辺りの気持ちを聞かせていただけますか。

A 知事
 最大限努力をしていきたいと思ってます。今オンゴーイングで(継続して)交渉していますので、交渉の途中でなかなか皆さんにお話しできるものはないのですが、一生懸命やっているのは事実です。早く芽が出るように、事務当局には頑張ってもらいたいと思います。実際に、今年度の上半期は(利用者数が)非常に調子がいいです、どの路線も。年間でかなり増えると思います、この調子でいけば。下半期も同様のペースでいけば、年間で見たときに、新潟空港の利用客はかなり伸びると思います。感想的になって恐縮ですけど、イベントリスクといいますか、やはりいろいろな外交での案件が起きたり、自然災害が起きたり、あるいは病気、伝染病のようなものがあったりすると、ものすごく変動する部分が大きいので、楽観はできないのですが、そういったことも起きなければ、順調に伸びてきていると思います。その勢いをぜひエアラインに理解していただいて、仰ったような増便なり、ネットワークの拡充を狙っていきたいと思います。

Q 新潟日報
 今回ワンウェイということは、先ほど仰ったとおり、アウトが弱いという証だと思うのですけれども、やはり片荷では駄目だと仰っていましたけれども、新潟県の方、もしくはその周辺の方々に、新潟空港を利用してもらって、外に行ってもらう、そのアウトをどう作っていくかも、新潟県としていろいろ考えていかなければならないと思うのですが、そこは、台湾の良さを知ってもらう企画もあるのではないかと仰っていましたが、具体的に予算とかをつけて、今後そういった方にも力を入れる考えがあるのかどうか。

A 知事
 例えば、若い人のパスポート取得を支援するとかはあると思います。ただ、台湾に行くのに奨励金を出すとか、それはさすがに県民の皆さんがどう受け止めるかということがあると思うので、難しいところです。そこは台湾当局のご努力も期待したいところはあります。台湾の観光当局も、ものすごくプロモーションをやっておられると思いますが、新潟県民がそれになかなかまだ追いついていないという現状を、どういう形でもう少しやるかというのは、今この場で、これとこれをやりますというのは申し上げることできませんが、意識していきたいと思います。

Q 新潟日報
 ファーイースタン航空ですね、貨物の方にも意欲を示し、貨物輸送についても意欲を示していて、今現在、機材がちょっと型が古くて貨物は運べないのですけれども、間もなく、将来的な計画では、機材も新しくなって、貨物も輸送できるような機材を導入するというふうにファーイースタン航空も言っているのですけれども、新潟空港の側も、貨物を持ち上げて入れられる、そういうものの整備というのは、今後、台湾線だけではなくて、貨物という面ではいかがですか。

A 知事
 実需があれば必ずそれに答えるように対応を考えていくことになると思います。でもベリー(旅客機の貨物室を使った輸送)ですからね。どのぐらいのものを運べるのか。新しい機材をどんどん入れ替えると仰っているのは聞いています。ベリーで入れられるものがどのぐらいのものなのか、それから運びたいという貨物はどんな種類の貨物になっていくのか。その辺はこれから、向こうの調査もあるでしょうし、こちらの出し側の、台湾から持ってくる荷物がどのようなものがあるかはよく分かりませんが、新潟出しの荷物でどのようなものが想定できるか、しかもそのベリーで入れるようなもので、どのようなものがあるかというのは、これからです。

Q 新潟日報
 今回ワンウェイのやり方なのですけれど、理想的にはインとアウトが拮抗しているのがいいということだと思うのですけども、今回のように、まずはそのイン向け、インバウンド向けの臨時便を、まずはきっかけとして増便させるというやり方は、ほかの路線にも、今後、セールスのやり方としてやっていける。

A 知事
 セールスというか、エアラインと向こう発のエージェントです。チャータラーというか、借りる人。形式上は借りる人はエージェントで、それをパッケージにして売っているわけです、旅行商品として。(チャーター便は)エアライン側は楽ですよね、座席を卸せばいいのですから。もしこれをツーウェイでやろうとすると、今度は日本側発のエージェントとタイアップをして、座席を融通し合う、そういう事務をしなければいけない。少し複雑になるのです。面倒くさいところはあります。だけど、そういうふうになる方が、より運航のリスクは下がり、運航の可能性は高まります。

Q 新潟日報
 そうすると、他の中国とかロシアとか、そちらの方でもこういうやり方、こういう形で増便を求めていくというやり方というのも、今後あり得る。

A 知事
 片方のワンウェイの、必ずある程度のニーズが見込める場合は、ですね。まずはワンウェイで運んでください、それを契機に、こちら側出しのエージェントと提携をして、双方で売りましょうというところに発展する可能性はあります。

Q 新潟日報
 これまで新潟空港は、基幹路線として、大韓航空が基幹路線という位置付けにして、県ですとか、リソースを大韓航空の方に比較的投入してきた経緯というか、歴史的経緯があったと思うのですけども、大韓航空の方が減便傾向が続いている中で、台北線は好調で、増便の傾向になるというところで、基幹路線は、新潟空港の基幹路線というのは台北の、南の方にシフトしていくのでしょうか。

A 知事
そこは簡単に、こちらが今は沈んでいるからこちらに乗り換えますとかそういうものではないと思います。どの路線も大事にしていきたいと思います。もう既に、過去から台湾路線もインセンティブは出しています。それはその都度、お互い運航するエアラインのリスク軽減のために、一定のインセンティブを出すというのは、どの自治体も空港会社もやっている世界なので。日韓関係が今、全体として熱がどのぐらい高いか低いかという議論は多少あるかもしれませんが、やはりソウルハブで乗り換えていく利便性というのは、これは否定しがたい、大事なハブの路線だと思いますので、つながる路線だと思いますので、これをおろそかにするということはあり得ないと思います。これはこれで大事だと思います。

池内検証総括委員会委員長の発言について

Q 毎日新聞
 先日、(検証総括委員会の)池内委員長が原発検証までに3年はかけると発言されたようなのですけれども、目処について言及されるのは初めてだったということなのですけれども、それについて知事のお考えは。

A 知事
 私は一貫して、期限を切っているわけではないので、しっかり議論を尽くしていただきたいと、池内さんにお会いしたときにもそのように申し上げています。

Q 毎日新聞
  1期目の任期中を目標に、知事の1期目までにということになるわけですけれども。

A 知事
 池内さんがそのような言い方を。

Q 毎日新聞
 そういうわけではなくて、計算すると、そういうことに。

A 知事
 3年という。結果としてそうですね。どの時点から3年と言っているのか分かりませんが、今からだと、1期目のちょうど終わりの頃ですか。

Q 毎日新聞
 知事としては、そのタイミングとしては、妥当だと。

A 知事
 議論が尽くされた結果であれば、それを受け止めて、判断していきたいと思います。

Q 毎日新聞
 他方で、柏崎市の櫻井市長が、もう少し(検証委員会の開催の)頻度を高めるようなと、そういう要望もあることもご承知だとは思うのですが、それについてはいかがですか。

A 知事
 そこは、言い方の部分があるのかもしれませんが、精力的にはやっていただきたいと思っています。ですが、おしりを切ってここまでにやってくださいというのは議論を尽くすことにならないかもしれないおそれがあるので、そこは私は、議論を尽くしてください、精力的にやってくださいとお話ししています。

Q 新潟日報
 新潟日報の取材に対しては、知事の任期があるので、それまでには知事が判断できるように出したいというふうに仰ってはいたのですが、知事ご自身は、自分の任期に関係なく、おしりを切らないでやってほしいという思い。

A 知事
 私の任期云々ということではなく、議論を尽くしてくださいということを一貫して言っています。でもそれは、まさにおもんぱかっていただいたのであれば、それはそれで受け止めます。

拉致問題について

Q BSN
 明日で、横田めぐみさんが北朝鮮に拉致されてから、41年を迎えるわけなのですけれども、この1年、あまり拉致問題に関して進展が見られなくなっている状況があるのですが、何か政府の方から、仕入れているような最新情報ですとか、朗報とかがあれば教えていただきたいのですけれども。

A 知事
 特別な新しい情報は持っていません。でも、この1年では大きく動いたのですよね。年が明けてから、北朝鮮の動きが変わりましたよね。対話路線に舵を切ったように見えましたよね。アメリカのトップとも対談をやったわけですし、むしろ春先、夏前に、何か大きく動くのではないかという期待感があったと思います、半年前に。その後、動きが少し止まっているように感じられるのは事実です。現時点で何か新しい動きというのは、私としては承知しておりませんが、今週土曜日に県民集会(「忘れるな拉致 県民集会」)も予定してございますので、そういう中で新しい情報が出てくるかもしれませんが、今の時点では特に持ち合わせていません。

新潟市長、新潟市政について

Q UX
 間もなく新潟市の市長が交代となりますけれども、改めて、篠田市政16年を振り返っていただいて、評価をお願いします。

A 知事
 前にも、篠田さんのやられたことについてのコメント的なことを申し上げたことがあったかなと。まとめて概括して申し上げるほどの知識を私自身は持ち合わせていないのですが、私が個人的に思っているのは、1つは、非常に新潟の拠点性を高めるということに大変意を用いられて、ご努力いただいたというふうに認識しています。新潟駅の高架化事業についてもしっかりと取り組まれて、間もなく完成を見るところまできていますし、新潟空港や新潟港の活性化ということについても、本当に熱心に取り組まれて、県の背中を押すぐらいの勢いで、いろいろ動いていただいたというところは、非常に評価もできますし、尊敬するところであります。また加えて、いろいろな文化的なイベントにも大変熱心に取り組まれて、(新潟市は)東アジア文化都市の1つにも選ばれたりされていましたし、この数年で見れば、非常にそういう行事にも取り組まれた。加えて、いろいろな評価はあるようですが、BRTという市内の交通ということについても、ある意味、いろいろな決断をなされて意欲的に取り組まれたのは、それはやはり政治家として、首長としての実績だと思います。ただ、BRTについてはいろいろな評価が確かにあるでしょうし、文化的な諸行事についても、どれほど新潟のプラスになったのかというところの評価があるかもしれませんが、実行に移されたというところは、敬意を表したいと思います。

Q UX
 新しい市長に期待することはどのようなことでしょうか。

A 知事
 新潟市は新潟県の顔でもあり、新潟市が輝き、元気であること、それに向けて一緒に連携して取り組んでいきたいと思っています。中原新市長にも、空港や港湾、あるいは市街の交通の利便性とか、中心市街地の元気さを取り戻す、そういったところにしっかり取り組んでいただきたいと期待したいところであります。

※文中の( )内については、広報広聴課で加筆したものです。


(知事記者会見の一覧はこちら)

このページはリンク自由です

Adobe Reader<外部リンク>

PDF形式のファイルをご覧いただく場合には、Adobe社が提供するAdobe Readerが必要です。
Adobe Readerをお持ちでない方は、バナーのリンク先からダウンロードしてください。(無料)

<外部リンク> 県公式SNS一覧へ