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【十日町】藻谷浩介氏講演会「里山のチカラ」が開催されました!

2015年05月27日

藻谷浩介氏講演会「里山のチカラ」が開催されました!

 4月26日日曜日の午後、十日町市松代の「まつだいふるさと会館」で、十日町市政施行10周年を記念し、「里山資本主義」著者である藻谷浩介氏の講演会及びパネルディスカッションが開催されました。(主催:十日町市/まつだい地域振興会)

 藻谷氏は、平成の大合併前の全国3200市町村を、全て自費で訪問されており、地域の特性や人口動勢などを多面的に把握されておられます。
 講演会は、地方と都会の実態と将来の姿を客観的な数字で明らかにしながら、十日町市及びこの地域の持つ魅力やチカラを活かした進むべき方向を指し示す内容でした。また、激辛ジョークも飛び出すなど、会場は爆笑に次ぐ爆笑に包まれ、1時間半という時間を忘れさせてくれる講演でした。 
藻谷浩介氏
パネルディスカッション

「里山資本主義」でおなじみの藻谷氏

パネルディスカッションの様子

【講演概要】
〇 この地域は、2つの北陸新幹線駅(上越妙高駅と飯山駅)から来られ、東京からの時間距離も近く、ポテンシャルが高い。
〇 地域活性化とは人口が減らないこと。今までの取組や概念(交通の向上、工場建設、好景気)で、果たして人口が増えたか。
〇 国の状況を見ると、産油国への貿易赤字が著しく、実にバブル期の6倍もの原油代を払っている。里山にある資源(薪など)で暖房することは、原油輸入を減らすなど、国際競争力を高めることにつながる。
〇 これまで、地域振興については取組内容や経済効果に陽が当たり、結果としての人口動態がチェックされてこなかった。人口を見ることで評価が変わる。
〇 十日町市も、生産年齢人口が減少し、今後は老年人口も減少していく時代に入る。これをいかに若年人口を減らないようにしていくかが重要。
〇 そのためにも、お金の使い方を変えて外に出て行くお金を減らし(地域内産品の利用)、地域内に循環(特に支出性向の高い若い人にお金を回す)させることが重要。
〇 地域外産品から地域内産品の購入割合を10%分増やせば、300万円程度の雇用(賃金・福利費計)を170人分増やせる計算になる。
〇 油代を使わずに地域内にお金を回し、子育て支援にチカラを注ごう。
〇 新潟県はエネルギー自給率が高い地域。さらに農業用水利施設が多いので、これを活用して小水力発電に取り組んでほしい。
パネルディスカッション
パネルディスカッションの様子

パネルディスカッション(起立者は司会で月刊ソトコト編集長の指出さん)

パネルディスカッション(起立者は移住者で専業農家の宮原さん)

 藻谷氏の講演に引き続き、ほかに5人を加えてパネルディスカッションが行われました。
【出演者】
 指出一正 氏(司会。月刊ソトコト編集長)
 若井明夫 氏(都市との交流実践者。NPO法人越後妻有里山協働機構理事長)
 宮原大樹 氏(Iターン者。地域おこし協力隊から稲作農家となり松代へ移住)
 池田史子 氏(松代にカフェ&宿屋「山ノ家」開業。東京で空間デザイン等を手がけ「2つの地元」で生活)
 関口芳史 氏(十日町市長)
 藻谷浩介 氏((株)日本総合研究所調査部主席研究員)

【パネルディスカッション概要】
■十日町地域のチカラ■
 ・ 自然が作ってくれるもの。雪の中で暮らす人たちそのものが、地域のチカラ。
 ・ 水多く、新緑まぶしく美しい、最も日本的な美しさを持つ地域。
 ・ 信じられないくらい人が親切で包容力がある。しかもべたべたしていない。
 ・ 芸術祭開催の苦労を通じて人を受け入れるトレーニングができている。

■地域の活かし方■
 ・ 当地域は農業を基軸にしていかざるを得ず、その中で都市との交流等を行ってきている。(市民農園等)
 ・ 都会で横文字業務に携わる人は、自給自足、地方に関する意識が高いので、十日町地域は注目される。
 ・ グリーンライナー(宿泊・農業体験を行うことを条件に、十日町⇔世田谷間を無料で乗車できるバス)が利用できることが大きい。
 ・ 空き家の活用が重要。空き家が使えたから移住できた。
 ・ 東京では65万戸もの空き家情報が出されており、ある意味「空き屋利用促進合戦」の状態。
   貸出しや売買を渋っていると、競争に負け、有償で取り壊しせざるを得なくなる。早く空き家の貸出し等をするべき。ニーズも高い。

■選ばれる地域に■
 ・ 出身者及びその子孫などの「縁のある人」になる方が多く存在するので、その縁を一層大事にするべき。
 ・ ここに住んでいる人が「かっこいい」と感じると、都会の若者が惹きつけられる。そうした打ち出しや人を育てることが大事。
 ・ 自分自身が商品という意識が大事。村・町中でのあいさつの良さが、驚かれ・喜ばれる。これを活かし広げることが大事。

■移住・定住促進■
 ・ 全国一の移住受入れ地域は東京。なぜなら「来るもの拒まず」「去る者は追わず」で、来る人にとって気楽だから。最初からごりごり踏み絵を迫るような対応はしないほうがよい。
 ・ すぐに定住を求めることは無理。いいとこ取りしてもらった上で、考えてもらうので良い。
 ・ 新潟県自体の移住先ランキングが上昇している。いっそう「かっこいい」と思ってもらえる地域を目指し、まちなかも含めて、十日町全体のチカラを上げていきたい。
大勢の来場者で賑わう会場入り口
大勢の来場者で賑わう会場(入り口付近の様子)