天水山でブナの巨木に出会う
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お盆を過ぎても、まだ暑い日が続いています。都会を離れ、緑の中での避暑はいかがでしょう。ブナの森は別天地、木陰を涼しい風が吹き抜けます。 天水山(あまみずやま)は十日町市(松之山地区)と津南町、長野県栄村に跨る標高1,088mの里山で、山腹から頂上にかけて、一体にブナの原生林が残ります。特に北側には約200ヘクタールのブナの原生林が広がり、日本自然百選(注)にも選ばれています。 5メートル以上の豪雪に耐え抜いたブナは「根曲がり」や幹・枝が複雑に分かれ、樹皮と苔の表情と相まって味わい深い造形美を見せてくれます。
(注)日本自然百選 森林文化協会と朝日新聞社が1982年に、「21世紀に残したい日本の自然100選」の候補地を全国から公募し、全国100箇所を選定した。国立公園などすでに保全されているところは対象外で、身近な自然や破壊の恐れがある自然地などが選ばれ、新潟県内では福島潟とこの天水越のブナ林の2箇所が選定されています。
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林道から5分ほど登ると気持ちの良いブナ林が広がる
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味わい深い表情を見せるブナの巨木(上の写真と同じブナ)
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長野県と新潟県の県境に連なる関田山脈、斑尾山から天水山までの峰々を結ぶ、全長80㎞のロングトレイル「信越トレイル」が平成20年に全線開通しました。 この地域は世界有数の豪雪地帯であり、緑濃い里山でもあります。信濃と越後を結ぶ16もの峠を尾根伝いにつなぐ、それも、自然への負荷を軽減させるため人の手によって、木を切り、道を切り開くという無謀とも言える試みが、多くのボランティアや関係者の協力により実現しました。
その信越トレイルの北の起点、天水山をご紹介します。天水山へのアクセス道路は、松之山側の大厳寺高原(だいごんじこうげん)と信越県境の深坂峠(みさかとうげ)を結ぶ林道がメインになります。この林道と津南町の山伏山からの林道のT字路近くに、松之山口があります。信越トレイルの道標を目印に出発します。
天水山・信越トレイルを歩く場合、足元は運動靴よりも滑りにくく、濡れても大丈夫なトレッキングシューズをお勧めします。また、途中に水場はありません。暑い時期は飲み物を忘れずに。どんなに天気が良くても雨具は持っていきましょう。
松之山口から作業道を5分ほど歩くと、気持ちの良いブナ林に出ます。ここが登山道の始まりで、直径1mを超えるブナの巨木が出迎えてくれます。胸高直径の3倍がブナの樹齢といわれているので、このブナは300歳を超える古木と推定されます。
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根曲がりブナの森
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ブナ林の傾斜が急になると、雪解けの力で根曲がりになったブナが一面に続きます。途中で津南口からの道を合わせ、ブナ林を抜けて稜線に出ます。栄村森宮野原からの道と合流して、稜線沿いに山頂を目指します。 道は整備されており、歩きやすい。分岐には信越トレイルの道標が立っているので道に迷う心配はありません。歩き始めの林道から天水山の山頂までは、ゆっくり1時間ほどの行程です。
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信越トレイルの道標
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天水山山頂のブナの大木
天水山山頂の信越トレイル案内地図
天水山から南東方向を望む。津南の河岸段丘
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天水山の山頂からが信越トレイルです。樹林帯の中のトレイルを、落ち葉を踏んで進みます。三方岳に向かう途中の鞍部は、新潟県側が急斜面になっているので注意が必要ですが、木々の間からは、すぐ下の林道や渋海川源流部、遠くに黒姫山や米山、弥彦山も望めます。 三方岳を経て、深坂峠(林道)までは2時間ほど、登りはじめから約3時間、全行程は約5.7㎞です。夏場は夕立の心配がありますので、早めの出発、早めの到着をお勧めします。 深坂峠からは、時間に余裕があれば信越トレイルで野々海峠、須川峠方面に向かうのも良いでしょう。深坂峠から林道を長野県側に少し下ると野々海高原キャンプ場(湿原の遊歩道や野々海池の周遊が楽しめます)、新潟県側に戻ると大厳寺高原(レストハウス、宿泊、キャンプ可)、松之山温泉も近い。林道を直進して、津南方面へ向かうことも出来ます。 あらかじめ、タクシーなど迎えの車を頼んでおくとよいでしょう。この山域は携帯電話が通じるので、いざというときも安心です。また、林道に車を駐車する場合は、通行の支障にならないよう各登山口付近の駐車帯を利用しましょう。
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樹林帯の中に続くトレイル
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天水山から三方岳に向かう斜面のブナ林
北側の渋海川上流部、背景に黒姫山
エゾアジサイ?
林道から望む。左から津南の山伏山、天水山、三方岳
深坂峠近くのブナの巨木
深坂峠の石碑
野々海高原に咲くヤナギラン