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珍しい魚(令和元年12月18日) センニンフグ

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0245755 更新日:2019年12月23日更新

センニンフグ(フグ目フグ科)

センニンフグの左側面の写真
センニンフグ

センニンフグの背面の写真
背面

佐渡地域振興局農林水産振興部水産庁舎 撮影・測定
全長65cm、標準体長56cm、体重3.45kg

特徴

学名:Logocephalus sceleratus

  • 体表の背面と腹面に小棘が分布する。
  • 尾鰭後縁は湾入形で、上葉と下葉の長さは同程度。
  • 鰓孔は黒色。
  • 体の背面は暗灰緑色で、多数の小黒色点が散在する。

採捕の状況

日時:令和元(2019)年12月18日
場所:佐渡市白瀬沖 大型定置網

分布

新潟県佐渡、兵庫県浜坂、九州北岸・西岸、小笠原諸島、北海道~九州の太平洋沿岸、屋久島、琉球列島、東シナ海大陸棚域;朝鮮半島南岸、済州島、台湾、香港、海南島、南西沙群島、インド-西太平洋、地中海東部(日本産魚類検索第三版)

その他

  • 本標本は、上記の特徴がセンニンフグとよく一致することから、本種と同定した。
  • 日本産フグ類図鑑(松浦2017)によれば、本種は日本では北海道以南から記録されているが、北日本では稀にしか見られないとされる。日本海産魚類目録(河野ほか2014)によれば、日本海からは、秋田県を北限として、新潟県以南の多くの県で本種の記録がある。また、本間・千葉(1978)は、本種は「本県への来遊は稀の方である」としており、本県における本種の採捕は珍しいと考えられる。なお、本標本は佐渡地域振興局農林水産振興部水産庁舎から新潟大学臨海実験所へ研究用標本として譲渡された。
  • 本種は、全長97cmに達し、全長70cm程度の個体はよく見られる。成魚が同時に漁獲されることがないため、群は作らないと思われる(松浦2017)。
  • 卵巣は猛毒で、肝臓・胆嚢・腸は強毒。皮や卵巣、精巣も有毒で(松浦2017、日本産魚類検索第三版)、販売は禁止されている。

(池田 怜)

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