島内で頑張っている人を紹介する「島民クローズアップ・インタビュー」をお届けします。
毎月、佐渡地域振興局の各所属や事務所が「育む(はぐくむ)」というテーマをもとにふさわしい方を訪ね、インタビューを実施します。
※インタビューの記事は、毎月21日に更新します。
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第10回目は、佐渡ミュージック・ケア研究会(海の会)代表の木内清子(きうちきよこ)さんを訪問しました。 木内さんは障害児(者)施設を始め、保育園、老人ホーム、親子サークル等でミュージック・ケアを開催し、親子のふれあいや参加者同士の交流を積極的にすすめています。 今回は、ミュージック・ケアの魅力や活動を通した人とのふれあいの楽しさについて語っていただきました。
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Q1 ミュージック・ケアを始めたきっかけを教えてください。
今から約10年前、新星学園の嘱託員としてお世話になり始めた頃、我らの恩師である宮本啓子先生が施設に招かれミュージック・ケアを行ったのがきっかけです。その時、初めてミュージック・ケアというものをみて、大変感動しましたし、どこからかビビビビーーと来るものがありました。
Q2 ミュージック・ケアはどんなことをするのですか。
私たちが学習する本には「情緒の安定と発達、身体的機能の維持改善のために必要な刺激や運動にあわせて考案されたメソッド(曲)を使って行われる音楽療法の一つである」と書かれてあります。
私流にわかりやすく言いますと、音楽に合わせて、時には楽器を使って体を働かすということなんです。まずはそう思っていただいて良いのではないでしょうか。
そして、その場にいる全員の人が時間を共有し、心と身体のリハビリテーションを行うということでしょうか。
Q3 ミュージック・ケアの魅力はどんなところにあるのですか。
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一言で言うと色々な人との出会いでしょうか? 初めての人達の中にいつのまにか入り込んでしまえる自分でしょうか? 私事ですが、一昨年声が出にくくなり、治るまで大きな声は出すなとドクターストップがかかってしまいました。 3ヶ月間本当に何もせずミュージック・ケアから離れていました。すると気持ちが沈み、うつ状態になってきました。頭からミュージック・ケアが離れないのです。 この時、初めて皆を癒してきたつもりでいたのが、実は自分が一番癒されていたのではないかということを感じました。だから、止められないのかも知れませんね。 楽しくミュージック・ケアをすることで心も体も元気になる気がします。
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ミュージックケアの実演風景
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Q4 海の会の活動について聞かせてください。
月に1回、どなたでも参加できる勉強会を行っています。
ミュージック・ケアも月に1回、第2日曜日の午前10時30分から金井コミュニティセンターで自由参加で行っています。また、要請があればどこへでもミュージック・ケアを行いに出かけています。輪がどんどん広まってくれればと思っています。
Q5 さまざまな施設や団体を対象に開催されておられますが、参加者の反応はどうですか。
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対象者別に本当にさまざまな反応を聞かせてもらっております。昨年、保育参観にミュージック・ケアを取り入れてくれた保育園がありました。参加された保護者の方から一緒に思う存分体を動かすことができた、リーダーの声かけや音楽に心が癒されジーンとくる場面もあったとの感想を聞かせていただきました。 某ディサービスの男性利用者の場合は、初め「こんな事は出来ん」と言って輪の中に入ろうとしなかったのが、2度目からはパラシュート(大きな布を参加者で持ち上げたり下げたりする)だけは参加してくれるようになりました。特にパラシュートを上に上げ、下から見るその男性の方の顔、大変嬉しそうに目を細め、子供のような何とも言えない顔をするんです。これらのことは今でも私の心に残っておりますし、励みになっています。
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ミュージックケアの実演風景
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Q6 活動をとおして色々な方との交流があるわけですが、人と接する際に心がけていることはありますか。
電話一本の依頼で初対面の人達の中でやるのですから気を付けなければならないことは、いっぱいあると思います。最近はお年寄りを相手にすることが多いので、その方々の場合で話をさせてください。
まずミュージック・ケアを始める前に皆様を出迎え、あいさつをしたり、必ず少しの時間でも会話をするように心がけています。佐渡弁を丸出しに昔の話をしたりして心が通じるようになったかなと思ったところで始めるのです。これはどんな対象者でも同じです。つねに体と言葉を使って自分から皆様の中に入って意思の疎通を図るよう心がけています。
Q7 活動を通して感動したことが多くあるのではないかと思います。印象に残っていることをお聞かせ下さい。
やはりこれも特別養護老人ホームでの出来事なのですが、最後に行ったシャボン玉での出来事です。手を合わせて私をまるで仏様を拝むがごとく「本当に有りがたかった、76年間生きてきてこんなに楽しかったことは無かった」と目にいっぱいの涙を浮かべているのです。
私は“私なんかに手を合わせないで下さい”と思いながらシャボン玉を吹き続けました。それを見ていた看護師さんも「思わず涙してしまいました」と片付けながら話をしてくださいました。その方は、どういう思いで手を合わせて涙していたのかは聞いていませんが、素直にとても楽しく喜んでもらえたのだと思っています。こんな光景を見てしまいますと元気づけられ、ほってはおけません。ここにまた来させてくださいネ!と約束をして帰ってくる私です。
Q8 子育て支援センターでも活動しておいでになりますが、子育てに関して感じていることがおありですか。
子育てについては、近年、佐渡でもサークル数も多くなり、10~15ほど団体あると聞いています。私もいくつかのサークルにミュージック・ケアをするために出かけていますが、昼間の集まりが多いわけです。
思うことは参加したくても参加できない人達がいることです。日中時間がとれない、時間があっても色々な問題を抱えていて前向きになれない、そんな方々がたくさんいるのではないでしょうか。その人達のために何かいい支援の方法を考えてあげることも大切なことではないでしょうか。
私自身、その人達のために力になってあげたいと思っているのですが、微力な私はまだ何もできずにあがいてるのが現状です。
Q9 最後に今後新たに取り組みたいことや目標についてお聞かせ下さい。
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まだまだこの佐渡では、ミュージック・ケアを知らない人達がほとんどです。少しでも多くの人にミュージック・ケアの良さを知っていただけるように日夜勉強しこれからも、もっともっと多くの人と知り合えるように私の方から出向いて行きたいと思っています。ミュージック・ケアには子供を抜きにした子育て中のお母さま方の癒しのプログラム等もありますので、どうぞお気軽にお越しくださいませ。
佐渡ミュージック・ケア研究会「海の会」 連絡先 〒952-1211 佐渡市中興591-3 ℡63-4427 携帯090-1693-3684
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新星学園での余暇活動風景(スポーツ)
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インタビュアから 木内さんからは貴重な体験談とミュージック・ケアに対する熱き思いを語っていただき、本当にミュージック・ケアが好きなんだなあ!と実感しました。 近年、福祉の分野では少子・高齢化に伴い地域の養育機能の強化や地域で暮らすお年寄りの生きがいづくりが課題になっています。 そして、そのためには地域で支え合う「地域福祉力」の強化も必要といわれています。 木内さんの話をお聞きしますと、ミュージック・ケアは人と人との関わりを大切にし、お互いが支え合うことで、地域でいきいきと暮らすことを目標にしておいでになる。まさに地域福祉力の強化をめざしたすばらしい実践だと思います。 今後もこの活動の輪を広げていただき、多くの方々の福祉の向上に役立てていただければと思います。
新星学園 中川
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