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森林研究所たより 情報機器今昔(林業にいがた2019年1月号記事)

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0125184 更新日:2019年6月29日更新

会員の皆様、明けましておめでとうございます。今年が平穏な一年となりますよう、願うところであります。

さて、私は昭和59年に新採用されてからしばらく林道事業を担当させていただきました。

当時、林道の測量は概略・実施ともに県職員による直営でした。当年度工事の変更設計が一段落する11月下旬の時雨の頃に次年度分の測量をしていました。霙が降り手がかじかむのでカーブ表をめくりながら電卓を叩くのは大変困難でした。何とかしたいとビニール袋を頭から被って雨を凌いでいました。そんな時、上司のT氏からポケットコンピューターをいただき、それを使ってカーブ表を作りページめくりから解放され、便利になったと喜んでいました。当時使っていたものは今も現役で作動し、カーブ表プログラムはExcelに引き継ぎ林道担当の皆さんに配りました。(写真1)

その後、世はパソコンブームを迎えN社のPC98シリーズ全盛期となります。(当時外付けHDDは100メガバイトあたり10万円が相場でした。)そんな中、私はT社のノートパソコンを入手しましたが、日本語のソフトが少なく残念ながらあまり活用できませんでした。しかしその直後、Windowsが搭載されると瞬く間にソフトウエアの数も増えハードウェアの性能も格段に向上してきました。そしてインターネットの時代到来。当初ダイヤルアップ接続のピーヒャラ音があっという間に光ファイバー無線接続の時代になりました。

このようなコンピュータの発展、普及に伴い仕事もまたそのスタイルを大きく変えてきました。かつて森林計画の膨大な情報は情報政策課の大型汎用機で処理していましたが、当時森林計画係のM氏(現在森林研究所)によりパソコンと大型汎用機間の双方向情報連携が可能になり、ほぼ同時期に森林計画図のデジタル化が達成されました。

このように、不完全な家電とまで言われたパソコンですが、わずか20年ほどで私たちの生活になくてはならない情報機器になりました。Windowsとi-osの競争によりさらに便利にかつ発展性のあるものになると期待されています。林業の技術分野でも同様で、UAV(写真2)・GISを活用した3D解析による林業ITSなど枚挙にいとまがありません。情報や機器の使い方としては新しいものを追求すると同時に過去にどのように使われていたのかを振り返るのは楽しいものです。

さて、今年はどんな進歩があるでしょうか。皆様のご健康と益々のご発展を祈念し、新年のご挨拶といたします。

愛用のポケットコンピュータとExcel版カーブ表の画像
写真1 愛用のポケットコンピュータとExcel版カーブ表

UAVを使った森林資源量把握の研究がスタートの画像
写真2 UAVを使った森林資源量把握の研究がスタート

所長 本間 晋

 

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