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弥彦村で「知事と一緒に車座トーク」を開催しました
令和3年7月28日(水曜日)に今年度2回目となる「知事と一緒に車座トーク」を弥彦村で開催しました。
「弥彦の魅力発信と地域産業の振興~ 弥彦ブランドの発信力を高める方策を探る ~」と題して、出席者5名
と意見交換を行いました。
開催にあたり知事は「今回で車座トークも11回目。弥彦村で元気に活動されている皆さんから
どのようなお話を聞かせていただけるか楽しみにしてきた。一体どんなところに悩みがあり、
どう解決していけばいいのだろうということを、弥彦村がさらに元気になるように、一緒に考えていきたい。」
と挨拶しました。
車座トークの概要
テーマ:弥彦の魅力発信と地域産業の振興~ 弥彦ブランドの発信力を高める方策を探る ~
日 時:令和3年7月28日(水曜日) 午後3時30分から午後5時00分まで
会 場:弥彦村役場 大ホール(西蒲原郡弥彦村大字矢作402番地)
出席者
白崎 純也 さん(四季の宿 みのや 代表取締役社長)
三富 亜紀子 さん(山本館 女将)
丸山 雄太郎 さん(農業、弥彦村野菜部会副部会長)
羽生 雅克 さん(有限会社弥生商店 弥彦ブリューイング 代表取締役)
梨本 雄哉 さん(真宗佛光寺派 湖山 法圓寺 副住職)
同席
小林 豊彦 さん 【弥彦村長】
座長
花角 英世 【新潟県知事】
主な発言
出席者の自己紹介、活動内容
・コロナ禍で観光・宿泊業界も苦しい中、お金をかけない取組みとして「温泉サブスク」を実施した。
その他、燕三条イタリアンBitとのコラボ企画やコスプレイヤー向けのサービスなど色々試行錯誤している。
・旅館組合で「やひこ開運だしカレー」をリリースした。昔から弥彦にはカレーという食文化があったが、
旅館や飲食店でもカレーを出す店が増えてきており、もっとその輪を広げて県内外にPRしていきたい。
・様々なアイデアを実現するために旅館組合や観光協会、商工会など様々な業種の方と
交流する機会を大切にしてきた。
・弥彦を温泉地としてもっと知ってもらいたいと考え、おもてなし広場で、温泉を持ち帰ることのできる
サービスを開始した。リピーター、特に女性のお客様のおかげでどんどん広まっている。
・離農者が多くなっている状況だからこそ逆にチャンスがあるのではないかと考え、家業の農業を継いだ。
元々は米だけだったが、枝豆も作り始め、村が選果場建設などでバックアップもしてくれており、
今後弥彦の枝豆はもっと伸びていくと思う。
・仲間とYAHIKO Funsiteというサイトを立ち上げ、弥彦村の祭りなどのイベント動画を載せて、
弥彦村の魅力を発信する活動をしており、まだまだ眠っている弥彦の魅力をもっと伝えていきたい。
・小さい自治体であるがゆえにいろいろな人との関わりが生まれやすく、
例えば、「やひこ開運だしカレー」の際も、旅館業の方と農業者で
話し合いをしながら開発することができた。
・弥彦神社の門前町の雰囲気に合うよう、古民家を移築し、カール・ベンクス氏にデザインをお願いし、
酒屋やよいというお店を出店した。一方、元々の弥生商店も閉めてしまうと寂しくなってしまうので、
内部を改装し、半分をクラフトビール醸造所、もう半分をビアバーにした弥彦ブリューイングを開業した。
・クラフトビールには、必ず弥彦村のブランド米である伊彌彦米を副原料として使用しており、
その他に枝豆や食用菊、洋梨などを入れた個性あふれるクラフトビールを醸造している。
・コロナ禍で何か地域の役に立ちたいと思い、弥彦村の飲食店のテイクアウト情報をまとめた
テイクアウト弥彦というウェブサイトを立ち上げた。
飲食店の方からは非常に喜んでもらえ、大変やりがいを感じた。
・弥彦村の事業で「弥彦村塾」という異業種の地域の若者が交流する組織を立ち上げてもらっている。
「弥彦村塾」などを活用して、地域の中で動けるプレイヤーを増やしていきたい。
今後の課題と将来に向けて取り組んでいきたいこと
・弥彦村は観光地としてはネームバリューがあるが、温泉地という意味では、
まだまだ知名度を上げていく必要があると思う。旅館だけでなく飲食店や農業の方と
タッグを組んで総合力で戦えば、国内の有名温泉地に負けないと思う。
・子どもの頃のキラキラしている温泉街を取り戻したい。そのためにも、弥彦村産の農産物や
食文化を活かした特産品の開発(「やひこ開運だしカレー」のレトルト化、きゅうりを使った
クラフトビール)や弥彦バル温泉街、枝豆収穫体験などのイベント開催に取り組んでいきたい。
・弥彦神社前は時期になると人通りも多いため、情緒を崩さないような形で、
歩道が広くなると、観光面で非常にありがたい。
・弥彦産の枝豆を使って食事を提供したり、お土産になるような商品を作っていきたい。
そのためには、枝豆の薄皮をむく作業と加工するところがネックになるので、
枝豆の薄皮をむいたり、枝豆をパウダー状にして保存する機械や施設が弥彦村にあったらありがたい。
加工がしやすくなり飲食店でも取扱いしやすくなるし、枝豆だけでなく他の農産物にも活用できると思う。
・弥彦産の枝豆は非常に市場での評価が高いが、栽培面積が少なく、十分な量を市場に提供できていない。
弥彦村で選果場を作ってくれたため、調整にかかる時間が減り余裕ができるので、施設をうまく利用し、
今まで以上のおいしい枝豆を作り、全国に発信していきたい。
・枝豆を長い期間出荷するために、栽培時期の遅い品種に取り組みたい。
・全量弥彦村の原料を使ったクラフトビール造りに取り組みたい。
・「テイクアウト弥彦」は、今、まちあるき弥彦と名前を変え、若い人たちにも認知されつつある。
温泉街の魅力をもっと発信することで弥彦村が活気ある村になっていくと思う。
弥彦村 小林村長の発言
・弥彦に戻ってきた時、若い人たちのつながりや連帯感が薄いと感じ、「弥彦村塾」を立ち上げた。
ただし、今も私が塾長を務めてしまっているので、誰か良い方からリーダーになってもらい、
引っ張って行ってくれるような組織にしていかなければならないと思っている。
・弥彦村は農業と観光と製造業とバランスが良いところ。
観光面では、最近若い女性が多くなってきており、雰囲気が変わってきている。
結果的に村外からの資本も増えてきており、活性化してきていると感じている。
農業面でも枝豆を推し進めようとしているが、一緒にやってくれる若い人たちが増えてきている。
周りの自治体と一緒に、弥彦から新潟県の農業を変えるくらいの勢いで取り組んでいきたい。
・弥彦村には弥彦神社など観光面で地理的な強みはある。
あとは、旅館の皆さんからおもてなしをしてもらって、弥彦村の観光業をもっと盛り上げてもらいたい。
知事の発言
・出席者5名の皆さんの強い弥彦への思い、愛着、そして魅力をもっと磨いていきたいという気持ちが
ひしひしと伝わった。
・皆さんから様々なアイデアをいただいたので、県でどのような後押しができるか考えていきたい。
・一人ではなかなか物事が進みづらいと思うので、同じ方向を見て活動する仲間をつくることが大切。
業種を超えた幅広い人たちが集まることがまちづくりの推進力になると思う。
(参考)展示品紹介
当日、出席者の皆様から、活動内容に関わる展示品を紹介していただきました。