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環境影響評価準備書に対する意見
平成22年6月1日付けで送付された、産業廃棄物最終処分場の変更に伴う環境影響評価準備書について、新潟県環境影響評価条例第20条第1項の規定に基づき、環境保全の見地から下記のとおり意見を述べます。
記
- 既存処分場への散水について
散水により既存処分場の不等沈下の誘発や、円弧すべりに係る安全性の低下が懸念されることから、散水の必要性や、散水する場合の量について、更に検討を行い、その安全性を示すこと。 - 緑化計画について
- 緑化に用いる植栽種の選定にあたっては、周辺の植生や生態系に影響を与えないように配慮すること。
- 長期にわたる事業であることから、事業と平行して計画的にえん堤の緑化及びえん堤脇の植樹や育成管理を進めること。
- 放流水について
現地調査において、放流先水路で一部の有害物質等が環境基準を超えて検出されているが、これらの項目について、放流水中の濃度の低減に努めるとともに、事後調査として事業着手後も継続して監視を行うこと。 - 嵩上げに伴う既存処分場及び計画処分場の安定性・安全性について
貯留構造物及び遮水構造の安定性・安全性を確保するため、既存処分場の不等沈下の十分な調査を行い、現状を把握するとともに、廃棄物層で使用している土質定数(N値、粘着力、内部摩擦角等)については、その計測地点及びばらつき並びに地下水位の変動を考慮し、より適切な値を用いて再計算を行い評価すること。