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【上越】「上越地域における新田開発のあゆみ(用水編)」 を紹介します

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0046785 更新日:2019年3月29日更新

(18) 吉川地域の用水

ため池が広がる吉川区中央部の空からの画像
吉川区中央部(中:場々谷内溜、下:鹿島溜)

 上越市吉川区は、東の兜巾山・尾神岳を源流とした二級河川吉川が地区のほぼ中央部を東西に横切り、途中で平等寺川・大出口川が吉川に合流し、柿崎川へ合流し日本海に流れ出ています。
 全体の耕地は、約1,200(水田1100)ヘクタールありますが、そのうち西の長峰池周辺から中央付近の竹直・大乗寺、東側の泉・泉谷・東田中地域周辺の耕地約750ヘクタールを吉川土地改良区が維持管理しています。
 また、南西側の町田・西野町・神田町周辺の旧旭村の耕地約360ヘクタールは、大潟あさひ土地改良区が管理しています。残りの耕地約90ヘクタールは、旧源村の一部など川の上流地域で、堰上した水を利用しているほか、沢水やため池を利用して耕作を行っています。

吉川土地改良区

平等寺川に設置されている土尻堰の画像
平等寺川に設置されている土尻堰

 吉川土地改良区は、岩堰普通水利組合と馬々谷内溜池水利組合、鹿島溜池普通水利組合を母体として、地区面積170ヘクタールで昭和27年(1952)に設立し、その後基盤整備事業の実施に併せ管理区域を拡大して現在750ヘクタールの耕地を潤すためのため池(76箇所)や堰(22箇所)、揚水機場(17箇所)、用水路等を管理しています。
 堰としては、吉川に岩堰や下条堰・日ノ詰堰・市ノ瀬堰、平等寺川には土尻堰、大出口川には東立ヶ内堰や松本堰・大滝堰などがあり、貯水量50万立法メートルを有する長峰池や12万立法メートルの大久保池、場々谷内溜池ほか、73箇所のため池を管理しています。これら取水堰やため池の一部は、近年老朽化して危険な状況であったことから、県営事業で改修されました。

岩堰

平成12年に改修が行われた岩堰の画像
平成12年に改修が行われた岩堰

 岩堰は山口地内で吉川を堰上げ、岩堰用水路を経由して中谷内・片田・東鳥越・大乗寺周辺の約140ヘクタールの耕地へ用水を供給しています。
 慶長年間(1596~1615)の頃、下流の村々では毎年のように水不足であったことから、片田の山本重右衛門・下町の坂口右近が領主に願い出て粗朶などできた鎧堰といわれる堰が作られました。その後、洪水のたびに修復が行われ、昭和11年(1936)にコンクリート造りに改修されました。
 しかし、昭和34年(1959)の大水害で流木や土砂で埋没したことから、その2年後に新しい堰と鋼製の水門に更新されましたが、昭和50年(1975)水害で被害を受け、新たに災害復旧事業で更新されました。
 その後の経年変化により越流堤・堰下流の取付護岸が老朽化してきたことから、平成4年(1992)に県営事業で一部改修したほか、平成12年(2000)には、洪水吐や固定堰などの本体が老朽化し、危険な状況であったことから全面改修が行われました。

長峰池

約60ヘクタールの水源となる長峰池の画像
約60ヘクタールの水源となる長峰池

 貯水量50万立法メートルの長峰池は、低平地の砂丘地に古くからあったとされ、明治39年(1906)にこの水を水田各耕地に利用するために300mの隧道を建設しました。その後、施設の老朽化で堤体の浸食や漏水が目立ち始めたこと、増水時に対応できる余水吐が無かったことから、平成3年(1991)から県営事業で10億円の費用をかけて取水用隧道(303m)を含めた堤体の改修が行われました。
 なお、周辺の小高い丘には、古墳時代の史跡や戦国時代からの長峰城址があり、豊かな自然環境を形成しています。

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