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県央のモノづくりの技を次世代に~三条工業会の伝統的鍛冶技術継承事業

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0057184 更新日:2019年3月29日更新

協同組合三条工業会では、鍛冶(かじ)や金属研磨など県央の地場産業で特徴的な技術を次世代の若者へ継承するため、県央地域のモノづくりの第一人者「にいがた県央マイスター」5名による実技講義などを実施しており、三条地域振興局もこの取組を支援しています。

この取組は平成17年に始まり、地元の若手職人や技術者など今年を含めて185名が受講しました。今年は18名の職人・技術者が受講しています。
実技講座は年10回開催し、今年は「鍛冶技術」、「金属研磨」、切れ味を上げるために刃先を調整する「刃付け」、「部品検査技術」の実技指導を行っています。

受講生の思い~慣れない作業で大変だが、勉強になる

包丁の柄にさす部位をつくるため、熱した鉄の切り落とし方を教える水野マイスター(右)の画像
包丁の柄にさす部位をつくるため、熱した鉄の切り落し方を教える水野マイスター(右)

鍛冶技術では全て手作業で包丁やナイフを作り、金属研磨では受講生が勤める会社の部品を研磨します。
受講生は、「鉄に硬い鋼をつける鋼付けや、鍛造(たんぞう)は普段しない作業。会社の先輩から大変さは聞いていたが、手も疲れるし、思うとおりにできない」「会社以外の職人から教えてもらう機会はなく、それも県央マイスターの直接指導なので勉強になる」「他社の技術者と交流できる貴重な場で刺激になる」との思いをもって、熱心に技術を学んでいます。

マイスターの思い~まずは基本である手作業が大事。自分の仕事に活かしてほしい

「どうだ!」と言わんばかりに、鏡面研磨を実演する高橋マイスターの画像
「どうだ!」と言わんばかりに、鏡面研磨を実演する高橋マイスター

講師を勤めるマイスターは、「刃物づくりは機械化しているが、鋼付けや鍛造という技術は必要で、かつ魅力ある技術。若い職人がこの技を習得して、自分の仕事に反映させてほしい」「鍛冶技術を学んだ若手職人がこれからの担い手として活躍してほしい」「どこまで磨けばOkかを知ることが肝要。磨きの技術で製品の付加価値を上げて、会社に貢献してほしい」と願い、県央のモノづくり技術を活かした地場産業発展のため、自らの技を惜しみなく伝えています。

伝統的鍛冶技術講座~まずは、鍛造の魅力を体感

安易にスプリングハンマーなどの機械に頼らず、手作業でできることが大事。重さや力加減を体感してほの画像しいと指導する日野浦マイスターの画像
安易にスプリングハンマーなどの機械に頼らず、手作業でできることが大事。重さや力加減を体感してほしいと指導する日野浦マイスター

鍛造作業を実際に見せる日野浦マイスターの画像
鍛造作業を実際に見せる日野浦マイスター

熱した鉄の色を見て、叩くタイミングを教える水野マイスターの画像
熱した鉄の色を見て、叩くタイミングを教える水野マイスター

実技で作る包丁の見本。左がイカさき包丁、中央がアジ切り包丁、右がサバイバルナイフの画像
実技で作る包丁の見本。左がイカさき包丁、中央がアジ切り包丁、右がサバイバルナイフ

金属研磨技術講座~材質や形状にあった磨きの技を知ることが大事

各自が持参する部品なので、形も材質もまちまちですが、経験豊かな高橋マイスターだからこそ指導できます(黄色いバンダナをしている人がマイスター)の画像
各自が持参する部品なので、形も材質もまちまちですが、経験豊かな高橋マイスターだからこそ指導できます(黄色いバンダナをしている人がマイスター)

他の人の作業を見て刺激を受けることも、受講生にとってのメリットですの画像
他の人の作業を見て刺激を受けることも、受講生にとってのメリットです。

刃付け講座~木を見て、森を見る視点がポイント

どの場所がずれているのか、全体を見回して確認することの大切さを教える井上マイスター(右)の画像
どの場所がずれているのか、全体を見回して確認することの大切さを教える井上マイスター(右)

刃付けは、製品本来の切れ味を発揮させる重要な作業。イメージどおりに手を動かすまで経験が必要ですの画像
刃付けは、製品本来の切れ味を発揮させる重要な作業。イメージどおりに手を動かすまで経験が必要です。

部品検査技術~多種多様な検査方法を伝授

「これがダメなら別の方法、それもダメならこの方法」と次から次へと様々な検査方法を教える川 ・マイスター(右)の画像
「これがダメなら別の方法、それもダメならこの方法」と次から次へと様々な検査方法を教える川崎マイスター(右)

材料ごとに検査に適した温度や品質管理の基本なども教えていますの画像
材料ごとに検査に適した温度や品質管理の基本なども教えています。

実技講師メンバー(にいがた県央マイスター)

今年は、日野浦司さん(伝統的鍛冶技術)、水野勲さん(伝統的鍛冶技術)、高橋薫さん(金属研磨技術)、井上幸男さん(刃付け技術)、川崎勝司さん(部品検査技術)が実技指導をしています。

にいがた県央マイスターとは、三条地域振興局が認定した県央地域のモノづくり分野で卓越した技術を持つ熟練技能者のことです。29名を認定しています。

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