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【三条】「平成29年度三条地域災害時食のセーフティネット検討会」を開催しました。

2017年08月01日
 新潟県三条地域振興局健康福祉部では、産学官における食の面からの要配慮者対策と防災教育を推進するため、平成28年度に「三条地域災害時食のセーフティネット検討会」を立ち上げました。平成29年度は6月29日(木)午後2時から燕市中央公民館で開催しました。

◎ アドバイザー ホリカフーズ株式会社取締役執行役員 経営戦略室長
         新潟大学大学院客員教授 日本災害食学会理事・副会長 別府 茂 氏

◎ 構成メンバー(順不同) 
  燕市医師会、燕歯科医師会、栄養士会三条支部、三条地域食生活改善推進員連絡会、燕・西蒲原地区介護支援専門員協議会、県央食品衛生協会、三条地区調理師会、公益社団法人 中越防災安全推進機構、NPO法人にいがた災害ボランティアネットワーク、イオンリテール株式会社、株式会社オーシャンシステムチャレンジャー、亀田製菓株式会社、ホリカフーズ株式会社、三条市、加茂市、燕市、弥彦村、田上町の防災担当課及び栄養担当課並びに教育委員会

1 開会あいさつ

 当部の後藤部長が開催にあたり、挨拶しました。
「平成28年度に本検討会を立ち上げ、災害時の食に関わる保健医療福祉団体、防災関連・住民組織並びに食品関連事業者の皆様からお集まりいただき、行政機関と共によりよい対策を検討していくこととしております。本年は2年目を迎え会場を三条地域から燕・弥彦地域に移し、継続的な検討を行うものであります。
 産学官における食の面からの要配慮者対策と防災教育をテーマに取組報告とその課題について検討していくこととしておりますが、本年は2007年7月16日に発生した新潟県中越沖地震から10年の年でもあります。この10年間に要配慮者対策がどこまで進んだのか、その課題は何かといった点についてアドバイザーからご提言いただけるものと存じます。
 さらに今年度当地域振興局の地域振興事業として、新規で企画を提案することとしており、今後もこれまで経験した災害に関する知識と取組を未来につなぐ活動を進めて参りたいと考えております。皆様から忌憚のない御意見をお願いいたします。」

2 取組報告と意見交換「産学官における食の面からの要配慮者対策と防災教育」

初めに「産学官における食の面からの要配慮者対策と防災教育」として、管内市町村と地区組織及び県内企業の報告を行いました。
三条市、弥彦村、燕市、亀田製菓、健康ビジネス協議会の皆さん
〇三条市行政課からは「豪雨災害と三条市の防災教育」としてこれまでの水害に関する被害状況と災害後の行政の取組(ソフト対策)について報告がありました。特に食に対する備えについては、市内10か所に開設する災害警戒(対策)支部に高齢者用保存食、乳幼児用おかゆ、粉ミルクなどを備蓄していると報告されました。
〇弥彦村総務課からは「関係組織と連携した防災教育への取組」として、まず総務課からは中学生ボランティアも参加しての村の防災訓練について報告されました。当部と共に連携して行った「食のふしぎはっけん・おやこジャングル!」の実施をきっかけに、NPOとのつながりもでき、今後の研修会でも協働することとなったと説明されました。
〇燕市と燕市食生活改善推進委員協議会からは「食を通じた防災の取組」として市主催の「防災キャンプ」や当部と共催の「食のふしぎはっけん・おやこジャングル!」でのパッククッキング講習はその後の各地域での活動につながっている旨の報告がありました。
〇亀田製菓(株)及び(一社)健康ビジネス協議会からは、平成29年6月26日に正式に発足した「おもいやり災害食認証制度」の紹介があり、被災地で誰が見ても食品の内容がわかるよう、表示についても工夫されていること、「日本災害食認証制度」の認証基準に対する上乗せであることを説明しました。

3 質疑応答・意見交換

(公社)中越防災安全推進機構、燕歯科医師会、燕市医師会、栄養士会三条支部の皆さん
 取組報告の後、意見交換を行いました。
〇(公社)中越防災安全推進機構からは、追加発言として「地域防災講座インストラクター(災害食)講座に関する紹介がありました。防災士、安全士の資格を持つ方のフォローアップとして養成され、平成28年度で9名が誕生し、地域で活動を始めているとの報告でした。
〇燕市医師会からは、災害食への取組について今後検討していきたい旨の発言がありました。
〇燕歯科医師会からは、「口腔環境の悪化は肺炎や筋力低下につながるため、口腔ケアを中心に行っている。『おもいやり認証制度』の表示について嚥下の分類をしてほしい」旨の報告がありました。
〇栄養士会三条支部からは、「栄養士会に文化交流会での料理講習の依頼があり、パッククッキングで実習を行った。また地域でのサバイバルクッキングを11月に行う予定であり、活躍の場が広がっている。」との発言でした。

4 講義「ここまで進んだ食の減災対策ー産学官が連携した要配慮者対策・防災教育の推進ー」

 本検討会のアドバイザーであるホリカフーズ(株)取締役執行役員であり、日本災害食学会理事・副会長でもある別府茂先生より講義をしていただきました。「これまでの災害対策の常識を変えていく必要がある(懐中電灯、消火器、非常食を例に)。これは平常時の必要性は求められず、災害時のみに役立つという観点であるが、必ずしも全ての災害時に役立つとは限らない。東日本大震災や熊本地震の発生後、中央紙と地元紙及び被災地の新聞において、食料供給に関する記事を詳細に分析すると、災害対策として同時に必要な観点が以下、6つのポイントに整理できる。
① 買い置き+購入+救援物資(食料を調達するにはいずれかこの方法しかない。)
② 一般避難者+救援活動者+要配慮者
③ 自助+公助+共助(誰が誰のために備えるか・・・自助がどの分野においても基本
④ 職場+自宅+避難所(災害食としての備えの場)「備えて無駄にならない」と「災害時に役立つ」のバランスが重要
⑤ 内食+中食+外食(外食への依存度が高い→限られたメニューであっても継続して提供できることが強みとなる)
⑥ 産+学+官
 ・学術研究の役割・・・防災教育と食育の接点となる「災害食」研究の推進
 ・行政の役割・・・本検討会のような機能が具体的な役割として求められる。
 ・産業界の役割・・・「食品づくり」+「ものづくり」+「サービス・交流」
         → 日本災害食学会、健康ビジネス協議会による認証制度
*ものづくり分野における「生活の強靭化」はまさにこれまでの常識を変える発想の転換が求められており、災害時の食の役割である。健康面での二次災害防止や救援や応急・復興活動への支援と共に、災害に立ち向かうための新たな分野として「災害食」に関する取組を進める必要がある。」

5 事業提案と検討

 アドバイザーの講義に対する質疑応答の後、当地域振興局が今年度提案する「災害食・ものづくりセミナー」と「オール世代防災リーダーワークショップ」について事業内容の案を説明し、全体を通じての意見交換を行いました。
管内市町村及び企業の皆さん
〇イオンリテール株式会社県央店からは「災害時はまず営業再開を第一とし、食料だけでなくオムツ、生理用品、粉ミルク等の必要なものを販売するようにしている。さらに本部を通じて時差維持の応援体制は整っているので、今後も対応していきたい。」との説明がありました。
〇(株)オーシャンシステムからは「燕三条が被災した際は3日間営業を休止した。平成27年に燕市と物資の供給や駐車場の提供に関する協定を結んだ。今後も連携してできる範囲で協力していきたい。」と意見が出されました。
〇三条地区調理師会からは「パッククッキングは包丁とまな板を使用しないで調理する報告は勉強になった。調理師会としては、災害時煮炊きできる場所を各地域で分担してもらい、栄養士が献立を作成し食材を調達してもらうことで調理師もボランティアとして駆けつけ協力できる。
日頃から地域で調理ができる場所を確認しておく必要があり、すでに取組を進めている地域もある。同様に市場との連携や同業者とのつながりを今後も大事にしていきたい。」と発言がありました。

 また、田上町からは「こういった地域振興局単位での災害食に関する情報共有・協議の場は大変重要であり、次年度の開催についても前向きにとらえていきたい。」との発言がありました。

 参集機関からの様々な発言を踏まえ、今後も新潟県三条地域振興局健康福祉環境部では、管内市町村及び関係団体の皆様と共に、災害食に関する取組を進めて参ります。

昨年度の当部における災害食に関する取組をパネル展示しました

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