高度化事業とは
高度化事業制度とは、中小企業者が組合等を設立し、共同して経営基盤の強化を図るために工場団地・卸団地・ショッピングセンターなどを建設する事業や第三セクター又は商工会等が地域の中小企業者を支援する事業に対して、貸付けなどを行うものです。
代表的な高度化事業としては、中小企業者が市街地に散在する工場や店舗などを集団で移転し、公害問題などのない適地に工場団地や卸団地を建設する集団化事業、商店街を街ぐるみで改造して街全体の活性化を図る集積区域整備事業などがあります。
これらの事業は、単に中小企業者の体質強化を図るだけでなく、公害対策、都市過密対策や地域振興に貢献しており、他の中小企業施策には見られないダイナミックなものです。
高度化事業の種類
貸付けの対象となる高度化事業は、事業の実施主体によって、次の2つに分類されます。
1.中小企業者が実施する事業
中小企業者が実施する事業は、形態によって次に分類されます。
(1) 集団化形態
市街地などに散在している中小企業者が、まとまって立地環境の良い地域へ工場や店舗などを移転する形態(集団化事業)
(2) 集積整備・再開発形態
商店街の小売商業者が共同で、老朽化した店舗の建て替えなどを行うとともに、アーケード、カラー舗装、駐車場等の整備を街ぐるみで行うものや工場などが集積している区域を整備する形態(集積区域整備事業)
(3) 共同化形態
中小企業者が、各社の事業の一部を共同で行うために共同の施設を設置し、利用する形態(共同施設事業など)
(4) 事業統合形態
中小企業者が、各社の事業の全部あるいは一部について、協業化などの事業統合を行うために施設を設置し、事業を行う形態(企業合同事業)
2.第三セクターなどが実施す事業
第三セクターなどが実施する事業の主な形態は、次のとおりです。
(1) 経営基盤強化支援形態
地域の中小企業者が研究開発、商品開発、販路開拓、情報化推進などを行うための施設を第三セクターなどが設置し、運営する形態(地域産業創造基盤整備事業など)
(2) 商店街整備等支援形態
第三セクターなどが、商店街の中核施設となるイベントホール、ポケットパーク、駐車場などを整備し、又はそれに併せてショッピングセンター型の共同店舗を設置し、運営する形態(商店街整備等支援事業)
高度化事業の制度
(1) 貸付
中小企業者や第三セクターなどが高度化事業を実施するにあたって、土地、建物等の施設の設置に必要な資金を貸し付けます。
(2) 出資
中小企業者を支援する事業を行う第三セクター(株式会社)に対して、事業に必要な資金を出資します。
(3) 診断助言
高度化事業の円滑な推進と事業目的を達成するため、組合などに対する診断助言を行います。
制度の特徴
高度化事業に係る制度には、次のような特徴があります。
(1) 政策性の高い制度
高度化事業制度は、組合などが行う集団化、共同化、協業化、融合化、事業転換などの事業や第三セクターなどが中小企業者を支援する事業など、政策性の高いものを内容としています。そのため、事業の要件は、法令などにより規定されています。
(2) 貸付条件の優遇
貸付条件は、長期・低利となっており優遇されています。
貸付金利は、1.10%(平成22年度貸付決定分に適用)、特別の法律に基づく事業等は無利子となっています。
また、貸付期間は、20年以内で都道府県が適当と認める期間となっています。
(3) 指導と貸付の一体的運用
貸付を行うにあたっては、事前に事業計画について専門的な立場から適切な診断・指導が行われます。そのため、過大な投資などが避けられるだけでなく、他の成功事例などを踏まえた指導が受けられ、事業の円滑な実施が可能となります。
また、診断・指導は、貸付後も随時行われます。
(4) 都道府県が窓口
高度化資金は、一般的に都道府県が貸付けの窓口となっており、都道府県と(独)中小企業基盤整備機構が協調して貸付けを行います。
(5) 各種税制の特例措置
高度化資金の貸付けを受けた場合、次の各種税制の特例措置があります。
・団地を造成するために土地を譲渡した場合の譲渡所得の特別控除(所得税又は法人税)
・事業用の資産を買い換えた場合の課税の特例(所得税又は法人税)
・組合の共同施設用の建物に対する不動産取得税の軽減
・組合が取得した土地又は建物などを組合員へ分譲する場合の不動産取得税の納税義務の免除
・組合が取得した共同利用する機械及び装置に係る固定資産税の課税標準の特例
・特別土地保有税の非課税
・事業所税の非課税