新潟県ホーム の中の観光・イベントの中の島民クローズアップインタビュー(テーマ:育む(〝はぐくむ〟))Vol.7

 島民クローズアップインタビュー(テーマ:育む(〝はぐくむ〟))Vol.7

2009年01月21日

 第7回は、現在、佐渡市の新佐渡戦略会議の委員として、市に対し佐渡の活性化のための意見・提言を行っておられる野崎和久さんを訪問しました。
 野崎さんは佐渡勤務経験があり、佐渡に別荘を持つほどの愛島家です。今回は戦略会議や佐渡の魅力などについて、色々と語っていただきました。

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野崎和久(のざき かずひさ)
1947(S22)年、三条市に生まれ、現在新潟市在住。
地域振興活動に関心があり、幅広く活動中。
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野崎和久さん

野崎和久さん

Q1 まずは、別荘を持たれたきっかけを教えてください。

 老後にゆっくりできる拠点を作りたかったのがきっかけです。H15~17年度までと35年ほど前に佐渡に勤務させてもらっているのですが、その間、休日には山菜採りや釣りなどをして楽しませてもらいました。佐渡は自然や文化が豊かで、癒されながら生活出来るところとして最適です。そのような思い出をとおして、老後の癒しの場にしたいと感じ、H18年に知人の紹介で別荘を購入しました。

Q2 佐渡の魅力はなんですか。

 佐渡は、なんといっても自然が豊かであるということが魅力です。さらに海の幸や山の幸など、この島には自然から生まれてくるものも含めて自然界のほとんどが凝縮されているといっても過言ではないと思います。佐渡島内における植生物種の数はイギリスと同じくらいあるという話もあるくらいです。それほどまでにこの島は自然が豊かなのです。
 さらに、文化の深さも魅力のひとつ。相川金山の発展で奉行や役人たちが江戸からもちこんだ武家文化、京都にならった長谷寺(ちょうこくじ)や清水寺(せいすいじ)など国仲地方にみられる貴族文化、小木地方にみられる北前船等の影響による町人(商人)文化など、佐渡は文化的にも重要な島なのです。
 そして、これらが評価され、金銀山世界遺産暫定リストに掲載が決定されたところです。

野崎和久さんのインタビュー風景

野崎和久さんのインタビュー風景

Q3 新佐渡戦略会議はいつ頃からどんな経緯で始まったのですか。

 佐渡市合併の2年後のH18年に新佐渡地域戦略会議が始まりました。合併前には10の市町村が島内に共存・競合していました。それが合併を機に、同じ目標を共有していく必要が生じました。そんな状況のなか、佐渡のこれからの方向性についてアイデアや意見を出してもらうため、佐渡市長が島内外の佐渡に関係の深い有識者を集めて発足しました。

Q4 どんな人たちがメンバーなんですか。

 委員は19名です。委員長は、摩尼(まに)首都圏佐渡連合会会長が務め、佐渡汽船(株)顧問や東京大学副学長、ジャーナリスト、陶芸家など島内外の多種多様な業種の有識者が委員となっています。

Q5 どんなことをしているのですか。

佐渡地域戦略会議中の野崎さん

 佐渡市が事前にテーマを掲げ、そのテーマに沿って各委員が調査・検討し、会議内で意見・提言を行います。その後、会議内での意見等を参考に、市が具体的な施策を策定します。

佐渡地域戦略会議中の野崎さん

Q6 これまで提言してきたテーマや地域活性化策を教えてください。

 これまでに扱ったテーマには、「佐渡ブランドの確立について」や「地球環境について」、「景観条例の制定に向けて」、「佐渡市定住促進について」などがあります。
 実際に会議内で出たアイデアを市の施策として採用した事例としては、トキ米認証制度があります。佐渡やトキの存在は県外にも広く知られていますが、佐渡産の農産物の認知度は高いとは言えない状況にあります。その状況を打開するため、トキの認知度を利用し、農産物と組み合わせることにより、ブランド力の高い商品を考え出したわけです。一定の成果が得られていると考えています。

佐渡地域戦略会議の風景

佐渡地域戦略会議の風景

Q7 佐渡に望むこと

 佐渡全体の方向性や目標を地域や行政が共有することが重要です。トキや環境などのキャッチフレーズを掲げるなどして、市民の一体感を高揚させることができれば、観光や文化、産業などの面から次第に佐渡全体の特徴を生かした地域づくりが出来てくるのだと思います。
 また、島内の農業や水産業を有効利用できるシステム作りも重要です。島内においても、島外からの農水産物が多く消費されている現実がありますが、観光客にとっても地産地消の方が魅力がありますし、佐渡の産業発展のためにも地産地消は大切なことだと思います。
 そして、佐渡の景観を守ることも必要です。原風景に癒されることを目的に佐渡にくる人も多いと思うのですが、近年、佐渡には大型店舗が進出してきており、昔とは風景が変わってきています。実際に生活をしている方の利便性を考えれば、致し方ない部分もありますが、美しい自然と商業発展との共存もきちんと考えて、あるべき将来像を市民と共有していかなければならないと思います。いずれにしても、行政のコーディネート力と市民の意識の高まりが必要不可欠だと思っています。

Q8 最後に、佐渡のおすすめしたい場所やイベント、食べ物があれば教えてください。

 おすすめしたいのは、大佐渡スカイライン白雲台やドンデン山から見る両津湾・加茂湖の朝焼けです。金色に輝くテン(イタチ科)に出会ったこともあります。また、南佐渡の句碑巡りや上相川の散策、大倉・関の大杉群(相川地区)もおすすめです。
 佐渡には、アースセレブレーションや佐渡国際トライアスロン大会をはじめ、大崎そばまつり(羽茂地区)や相川ひなまつりなど様々なイベントがありますので、そういったイベントに参加するのもいいですね。
 食べ物では、寒ブリや岩ガキ、ヤリイカ、めかぶ、おけさ柿などおいしい食べ物がたくさんありますので、是非佐渡で堪能していただければと思います。

☆インタビュアーから☆

 佐渡市への合併から5年が経過しようとしていますが、佐渡市としての方向性を見いだすために始まった新佐渡地域戦略会議の役割は非常に重要だと感じました。その委員の方から佐渡への展望を聞くことができ、その想いの強さを感じると同時に、佐渡市全体としての意識共有の大切さを痛感しました。
 野崎さんは、この会議の他にも(社)全国防災協会の災害復旧技術専門家やNPO法人にいがた地域創造センターの理事をやっておられることもあり、緊急時の人員や物資の搬送のためのヘリポートの整備や佐渡縦貫線及び佐渡一周線の道路整備の必要性などインフラ整備についてのお話も聞くことができました。
 新佐渡地域戦略会議の提言がきっかけで生まれたトキ米の認証制度やこれからの新佐渡地域戦略会議、そしてこれからの佐渡市の発展に期待をしたいと思います。

佐渡地域整備部 計画調整課 本間、用地課 安達