佐渡島内には様々な樹木が生育しています。その中で、木材としての利用がある樹木の一部を紹介します。
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イチイ(一位・櫟):イチイ科イチイ属。常緑針葉樹。樹高10~20m程。
和名は、公家の正装である束帯を着用した際に手に持つ木笏がイチイで作られたことに由来するとされています。 材質は緻密で加工しやすいことから彫り物(北海道の熊の置物、岐阜県の一刀彫り等)や鉛筆・細工物といった小物類や天井板等の建築材料として利用されています。また、イチイの変種であるキャラボクは庭木や生け垣に利用されています。 佐渡島では稀に人工造林されている程度。 なお、国見山のイチイ(両津地区)は佐渡市の天然記念物に指定されています。
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カヤ(栢・榧):イチイ科カヤ属。常緑針葉樹。樹高10~20m程。
名前の由来は、かつてはこの木の葉や枝を燻して蚊を追い払うことに利用していたことから、「蚊遣り」から「カヤ」に転化したともいわれています。 材質は光沢があり緻密で腐朽しにくいことから、風呂桶等の水回りや碁盤・将棋盤に利用されます。また、カヤの実は煎って食用となります。 徳和集落(赤泊地区)はカヤの産地として有名で、現在でも佐渡市の天然記念物に指定されている「大椋神社の大榧」等の巨木が残っています。
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アカマツ(赤松):マツ科マツ属。常緑針葉樹。樹高30m程。
木肌が赤いことから、その名がつけられています。 やや狂いが生じるものの、加工しやすく、耐久性に富むことから、梁等の建築材料や船舶に利用されています。また、材には油分が多く含まれていることから、焼き物等の燃料として使われていました。 佐渡島には、かつて松林が広がっており優良な材が生産されていたのですが、昭和61年に侵入した松くい虫被害によって、その多くが枯損してしまいました。
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スギ(杉):スギ科スギ属。常緑針葉樹。樹高30~40m程。
名前の由来は、真直ぐの木「直木」からきているともいわれています。 材はやや柔らかく加工は容易で、柱材や板材等の建築材料に広く利用されています。 佐渡島では最も造林されている樹種で、民有林の2割近くをスギが占めています。かつては舟山杉(相川地区)や川茂杉(赤泊地区)といった天然杉が有名でしたが、現在ではほとんどが人工林となっています。
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ヒノキ(檜):ヒノキ科ヒノキ属。常緑針葉樹。樹高30m程。
名前の由来は、すぐに火が付くことから「火の木」となったという説があります。 日本産の樹種としては建築材料として最上とされ、社寺の柱等に利用されています。 本州中部以南が本来の生育地であるため、新潟県内ではあまり植栽されていません。また、植栽して15年頃から漏脂病を発症することがあるため、適切な保育管理が必要です。
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アテビ(档):ヒノキ科アスナロ属。常緑針葉樹。樹高30m程。
標準和名はヒノキアスナロ。アテビは佐渡での地方名であり、青森ヒバや能登アテは同じ種類です。 水に強いことから、風呂桶や土台等に利用される他、柱材等の建築材料として活用されています。 佐渡市の木に指定されていることもあり、近年、佐渡では多く造林されるようになりました。
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ブナ(山毛欅・橅):ブナ科ブナ属。落葉広葉樹。樹高30m程。
風が吹くと「ブーン」と音がすることから名付けられたという説と、木材としての利用が難しいことから「ぶん投げる木」から名付けられたという説があるようです。 腐朽や狂いが大きいことから材として利用するには注意が必要です。ただし、材の乾燥と取扱いが適切ならば家具・スキー板・楽器等に利用されます。 佐渡では市の天然記念物に指定されている安養寺のブナ林のように特異的に低地にも生育していますが、ブナは本来標高の高いところで育つ樹種であり、大佐渡山地の標高600メートルを超える地点からまとまってみられるようになります(小佐渡山地には天然分布していません)。
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ミズナラ(水楢):ブナ科コナラ属。落葉広葉樹。樹高30m程。
材に多くの水分を含むことから、その名がつけられています。また、「ナラ」は「風が吹くとよく葉が鳴く」ことから来ているという説があるようです。 おそらく佐渡ではシイタケのほだ木や薪炭としてしか利用されていないかと思いますが、英語ではジャパニーズオークと呼ばれ、かつては高級家具材として主に北海道の材がヨーロッパに輸出されていました。 後述するコナラよりも標高が高く、前述のブナよりも標高が低い山地に分布しています。
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コナラ(小楢・枹):ブナ科コナラ属。落葉広葉樹。樹高15m程。
名前の由来は、ミズナラの別名である「大楢」との比較からきています。 材質はミズナラよりも劣り、シイタケのほだ木や薪炭としての利用が主であろうと思います。 県の天然記念物に指定されている杉池の広葉樹林(両津地区)は、コナラを主体とした森林で巨木が林立しています。
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クヌギ(椚・櫟・橡):ブナ科コナラ属。落葉広葉樹。樹高15m程。
名前の由来は、「国木」からきているという説があります。 材質は堅く、建築材や器具材等のほか、シイタケのほだ木に利用されます。 佐渡島内では集団ではなく、他の広葉樹に混じって単木的に生育している場合がほとんどです。
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アカガシ(赤樫):ブナ科コナラ属。常緑広葉樹。樹高20m程。
材質が非常に堅いことから、漢字では木偏に「堅」の字が当てられています。また、材に粘りや強度があり耐久性に優れていることからハンマー・鍬等の道具類の柄に利用されています。 落葉樹のナラ類よりも暖かいところを好み、佐渡では標高の低い地域で見られます。
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クリ(栗):ブナ科クリ属。落葉広葉樹。樹高17m程。
名前の由来は、実が石のようであることから、小石を意味する古語「クリ」からこの名になったという説があります。 材質は堅く耐久性もあることから、家の土台や枕木等に利用されています。 佐渡島内では、他の広葉樹に混じり生育する姿をよく見かけます。
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ケヤキ(欅・槁):ニレ科ケヤキ属。落葉広葉樹。樹高20~30m程。
名前の由来は、「木目が美しく際だった木」という意味の「ケヤケキキ」からきているという説があります。 日本産の広葉樹材では最も珍重される木材で、材質はやや重硬で耐久性があります。 佐渡島内では、松ヶ崎(畑野地区)の日蓮のおけやき等、住宅地周辺で多くの巨木を見ることができます。
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ホオノキ(朴):モクレン科モクレン属。落葉広葉樹。樹高20~30m程。
名前の由来は諸説有るようですが、万葉集にはホホガシワと記載されています。 切り出したばかりの材はやや緑がかっています。また、柔らかい材質で加工が容易なため、彫刻材・版木・家具等に利用されています。 佐渡島内では集団ではなく、他の広葉樹に混じって単木的に生育している場合がほとんどです。
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オオヤマザクラ(大山桜):バラ科サクラ属。落葉広葉樹。樹高20m程。
名前の由来は諸説有り、「咲く」に複数形の「ら」が付いたという説、稲(サ)の神様が憑依する座(クラ)から付いたという説、日本神話に登場する木花咲耶姫(コノハナノサクヤビメ)から付いたという説等があるようです。 材質はやや堅く強靱。加工性・着色性に優れていることから、家具材・楽器等に、樹皮は樺細工として工芸品に利用されます。また、香りが良いことから燻製用のチップとしても使用されます。 近縁種のヤマザクラは南方系の樹種で佐渡島は北限に近いのに対し、オオヤマザクラは北方系の樹種で中部地方以北に分布しています。
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キハダ(黄檗・黄肌):ミカン科キハダ属。落葉広葉樹。樹高15m程。
樹皮の内側が黄色いことから、その名が付けられています。 適度に堅く、木目が美しいことから床柱や家具材等に利用されます。また、樹皮の黄色い部分は生薬(整腸剤)となるほか、染料としても活用されています。 佐渡島内では、僅かに造林されています。
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ハリギリ・セン(針桐・栓):ウコギ科ハリギリ属。落葉広葉樹。樹高20m程。
標準和名はハリギリで、その名のとおり幹には棘が生えています。また、センは主に木材として利用する場合に使われる名称です。なお、木目がケヤキに似ていることから、「ニセケヤキ」と呼ばれることもあります。 材質は柔らかく加工がしやすいことから、家具材・下駄材等に利用されています。 佐渡島内では集団ではなく、他の広葉樹に混じって単木的に生育している場合がほとんどです。
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カキ(柿):カキノキ科カキノキ属。落葉広葉樹。樹高5~15m程。
材質は堅く、木肌は緻密。通常の木肌は淡い橙褐色ですが、稀に心材が黒い場合があり、その材は黒柿として珍重されます。床柱や茶道具に使われる他、ゴルフのウッドヘッドにも利用されていました。 佐渡島は羽茂地区を中心にカキの一大産地ですが、おそらく木材としての利用は皆無だと思います。
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キリ(桐):ゴマノハグサ科キリ属。落葉広葉樹。樹高10m程。
名前の由来は、切っても芽を出し成長が早いことから来ているという説があります。 日本で造林されている樹種では最も軽く、加工が容易で湿気を通さない・熱伝導率が低いといった特徴を有します。このため、家具材・下駄材・床材等に利用されます。 小規模ですが、佐渡島内でも造林されています。
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