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【佐渡】 冬の佐渡航路は荒れているのか?“まあ、聞いてくれっちゃ”職員のささやき<拡大版>

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0056352 更新日:2019年3月29日更新

「荒海や佐渡によこたふ天の河」

 この有名な松尾芭蕉の句から、“佐渡の海は荒海だ”というイメージをお持ちの方は多いのではないでしょうか。
 実際、佐渡在住や佐渡出身の人に聞くと、決まったように「冬は船が止まる、揺れる」と返ってきます。
 ところが、新潟市周辺から佐渡に赴任してきて、年間を通じて頻繁に佐渡航路を利用している佐渡地域振興局の職員の感覚では、「船に強いかどうかにもよるが、言われるほど荒れているか?」なのです。
 そこで、冬の佐渡航路は荒れているのか?を、改めて調べてみました。

データで示す冬の佐渡航路

 図1、図2は、海上技術安全研究所が発表した図で、夏冬両シーズンの波の高さを表したものです。また、それぞれ右図は、左図を部分拡大したもので、佐渡海峡と、関東側の海である相模湾の位置を、赤い丸で囲みました。

図1 有義波高(夏季)

有義波高夏季の画像

図2 有義波高(冬季)

図2 有義波高冬季の画像

  • 元データ:独立行政法人海上技術安全研究所
    独立行政法人 海上技術安全研究所<外部リンク>
  • 日本気象協会が1日2回、緯度経度2分格子間隔で波浪推算を行った10年分(1994年2月~2004年1月)の結果を用いて、有義波高について海上技術安全研究所が統計解析したもの

 夏季については、佐渡海峡が青で表示されているのに対し、相模湾は緑がかった表示になっていて、佐渡海峡の方が相模湾より波が穏やかなことがはっきりしています。一方、冬季になると、佐渡海峡も緑の表示になりますが、相模湾の緑との違いははっきりしていません。つまり、佐渡航路は、関東地方を基準にした感覚でみれば「冬が荒れているというより、むしろ夏が穏やか」といえます。

 ただ、これは夏冬それぞれの期間平均的な状態です。天気予報が「冬型の気圧配置」と報じるような北西の風が強い日を特に取り上げると、図3のようになります。

図3 2015年1月12日09時00分時 沿岸波浪実況図及び天気図(気象庁発表)

図3 2015年1月12日9時 気象庁発表の沿岸波浪実況図及び天気図

 同時刻の天気図をみると、等圧線が縦に混んだ西高東低の冬型気圧配置になっています。
 前の夏冬の図とは色表示の目盛りが違う点に注意が必要ですが、日本海側が全体的に黄色表示なのに対し、佐渡海峡部分だけ緑から青まで波が弱くなっているのが分かります。これは、佐渡自体が北西季節風を遮っているためです。相模湾ほど広範囲に穏やかな波にはなっていませんが、佐渡航路部分だけをみれば、冬の寒い日でも関東側より特にひどく荒れているという程ではありません。

次に、冬の佐渡航路の運航状況をまとめたのが図4です。

図4 佐渡航路(新潟-両津)冬季運航状況

図4 佐渡航路(新潟-両津) 冬季運航状況

  • 元データ提供:佐渡汽船株式会社
  • 就航率=(期間中運航便数/期間中計画便数)×100
  • ジェットフォイル:川崎ボーイング929型水中翼船

 冬の日本海に対する一般的なイメージから、冬の佐渡行きは欠航が多く旅の日程が立てにくいと思われがちですが、カーフェリーであれば100便中97~98便が運航しており、欠航は、冬期間でも季節風で特に波の高い日に限られます。

安心して冬の佐渡に行くために

就欠航の予想
 佐渡航路の就欠航情報は、インターネットの佐渡汽船株式会社サイト(運航状況–佐渡汽船公式サイト<外部リンク>)で確認できますが、掲載は当日運航分に限られています。
 一方、波浪については、インターネットのお天気サイトで3日先位までの波予測を提供しているところがあるので、就欠航予想の参考にできます。
(波予測の例 日本全国の波予測(波高)-Yahoo!天気・災害<外部リンク>)
(波予測の例 Gpv 気象予報<外部リンク>)
 あくまで経験則による目安ですが、航路上での波高が、カーフェリーで4メートル位まで、ジェットフォイルならば2メートル位までであれば、大抵は運航しますが、カーフェリーで5メートル、ジェットフォイルで3メートルを超える波が予測されるときには、多くが欠航になるようです。

船酔いしないために
 現在の船は揺れを防ぐ仕組みが発達してるので、船酔いはあまり気にせずにすむようになりました。
 ただ、船酔いしやすい体質や当日の体調にもよりますので、自信のないときは、船の後ろ側に席をとることをお勧めします。また、ジェットフォイルの場合、航行時間は短いもののカーフェリーよりも強い揺れを感じることがあります。

冬の佐渡にもお越しください
 実を言うと、佐渡の地魚料理は、夏場より冬場の方が種類も味もGoodです。
 宿もあまり混んでいないので、ゆったりくつろぐことができます。
 さらに、万一欠航に出くわしてしまった運の悪い人のために、欠航延泊補償付き旅行プランも用意されています。
 夏の佐渡に来て「佐渡体験済み」と思っている人も、まだの人も、次回は、ぜひ冬の佐渡に挑戦してみてください。
 お待ちしています。
(“まあ、聞いてくれっちゃ”職員のささやき編集部)

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