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【新潟】第2回「身近な社会資本の見学会」を開催しました
「身近な社会資本の見学会」の目的
近年、地震や水害などの災害が頻発しており、復興・復旧に力を発揮する建設産業の重要性がクローズアップされています。
この「身近な社会資本の見学会」は、地域を支える建設産業の役割や魅力をより多くの県民のみなさんに知ってもらい、若年者の入職支援に役立てるため、昨年度に引き続き実施したものです。
今回は県立県央工業高校の建築コース・都市防災コースの2年生を対象としました。
見学会の実施概要
- 日時 平成26年9月16日(火曜日)午前・午後の2回実施
- 場所
- 山の下閘門排水機場
- 乗船体験(山の下閘門~信濃川~山の下閘門~通船川~第1貯木場~山の下閘門)
- 朱鷺メッセ展望室
- 内容
- 事前学習 新潟市内に広がる海抜ゼロメートル地帯と山の下閘門排水機場の役割、地盤沈下のメカニズムほか
- 乗船体験 山の下閘門を起点に信濃川と通船川を周回
- 振り返り 朱鷺メッセ展望室から見学・体験したコースを確認
- 4主催及び実施団体
- 主催 新潟県新潟地域振興局地域整備部
- 実施団体 NPO法人にいがた地域創造センター
山の下閘門排水機場で事前学習
山の下閘門排水機場は、海抜ゼロメートル地帯が広がる東新潟地域を水害から守っている重要な施設です。
ここでは、県の担当者が「私たちの住む街は海面下」と題して、新潟市内におけるゼロメートル地帯の分布状況や地盤沈下のメカニズム、具体事例(写真)などについて、パワーポイントや模型等により説明しました。
新潟市内に広がるゼロメートル地帯
模型を用いての地盤沈下のメカニズム説明
浸水想定を映像で説明
舟に乗って閘門体験
事前学習の後、高校生のみなさんは舟に分乗し、山の下閘門→信濃川(萬代橋で折り返し)→山の下閘門→通船川(第1貯木場で折り返し)を廻りました。
山の下閘門では、信濃川と通船川の2メートル以上ある水位差を実際に体験し、24時間体制で標高の低い通船川流域を水害から守っている排水機場の重要さを学びました。
国内でも珍しいセクターゲート方式の閘門
閘門を出て信濃川に向かう高校生のみなさん
閘門内の様子(信濃川から注水開始)
閘門内の水位が上昇した状態(水面の位置に注目!)
橋梁を舟に乗って見学
閘門を出た舟は信濃川に向かい、山ノ下橋、柳都大橋、萬代橋の下を通る際に、担当者が橋梁ごとに構造の違いについて説明しました。その後、再度、閘門を通って通船川を遡り、第1貯木場を見学して乗船体験を終えました。
山ノ下橋をくぐる。
柳都大橋の橋桁を舟から見学
萬代橋で折り返し
通船川を遡る。(後ろは川沿いの工場)
第1貯木場から帰路へ
朱鷺メッセ展望室からの振り返り
この後、朱鷺メッセ展望室へ行き、通船川・信濃川の位置や周囲の地形を鳥瞰して、見学会は終了となりました。
朱鷺メッセから見学箇所を展望(1)
朱鷺メッセから見学箇所を展望(2)
見学会を終えて
2回目となる「身近な社会資本の見学会」を、県立県央工業高校の生徒のみなさんを迎えて以上のとおり実施することができました。
この見学会は、「地域を支える建設産業の底力」発信事業の一環として、建設産業の魅力や重要性の理解促進を図り、若年者の入職促進につなげるという事業であり、将来を担う若者にアピールする重要な事業です。
参加者のみなさんは、通船川の河口に位置する山の下閘門排水機場でその役割を学び、実際に舟に乗って閘門(水位差)を体験したほか、橋梁構造の見学などを通じて、地域を守る社会資本の大切さや土木技術の優秀さを学ぶことができたのではないかと考えています。
この経験を基に、参加者のみなさんには今後の社会資本整備の担い手として、自信と誇りを持って建設産業界を目指して欲しいと思います。
県としても、建設産業の魅力を発信していきますので、よろしくお願いします。