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 今が食べ頃!「なまぐさごうこ」

2010年02月09日
新潟地域振興局企画振興部
新潟地域振興局が所管している地域は、新潟市、五泉市、阿賀町です。
 この、「にいがたふるさとレポート」では、地域にある隠れた名所やイベントなどのさまざまな地域情報を、インタビュー形式でご紹介しています。
 ぜひ、記事をご覧になって、各地に足を運んでくださいね!
一見、たくあんに見える「なまぐさごうこ」です。

一見、たくあんに見える「なまぐさごうこ」です。

 新潟市西蒲区の角田浜・越前浜地区では、「なまぐさごうこ」という昔ながらの郷土食(大根の漬物)が作られており、毎年2月、この時期に美味しく漬け上がります。
 今回は、作り手が少なくなって来た「なまぐさごうこ」を守り続けている大滝幸子さんにインタビューを行いました。

なまぐごうこの由来

なまぐさごうこの漬けこみ作業時におじゃましました。

-なまぐさごうこの由来など、いろいろとお聞かせください。-

 実は、由来について確かなことは分かりません(笑)。ここは海岸に近く砂丘があり、大根も作られているので、「魚の塩漬け」という保存食をどう活かすか・・・と知恵をしぼった結果生まれた郷土食のようです。
 私は、お嫁に来てから「なまぐさごうこ」を知り、お母さんが作ったなまぐさごうこを初めて食べたとき、「美味しい!」と思いましたよ。
 その後、お母さんからいろいろと教わりながら、今日までずっと作り続けるようになりました。現在はイワシがとれなくなってきたので、漬ける量が少なくなりましたが、以前はイワシ500匹を使いたくさん漬けていました。「おばあちゃん」がいらっしゃるご家庭であれば、今も作り続けているところは多いと思います。

なまぐさごうこの漬けこみ作業時におじゃましました。

約1年かけてつくります!

イワシをドロドロになるまで約5時間煮込みます。

 まず、6月にイワシを買ってきて濃い目(20%)の塩加減で塩漬けします。(この塩漬けしたイワシは焼いてもおいしく、お酒のつまみにピッタリ!)
 次に塩漬けしたイワシを煮込み、冷ましてから「生の大根」に煮汁をかけ、重石をして漬けこみます。この作業は気温の高い時期に漬け込むと酸味が出てしまうため、12月に入ってから行います。
 あとは、大根から出てくる水分と煮汁の加減を見ながら、月に2~3回かきまぜ、大根の皮がベッコウ色になれば完成です。
 ちなみに、生の大根で漬けるのは角田浜地区だけのようです。イワシの煮汁にニシンの煮汁を加えるご家庭もあるようですね。
※ポイント:白首大根の根っこ側(柔らかい方)を使うとより美味しくできますよ!

イワシをドロドロになるまで約5時間煮込みます。

くわしい作り方を写真で説明!

1.頭と内臓を取り、約半年塩漬けしたイワシです。

1.頭と内臓を取り、約半年塩漬けしたイワシです。

2.塩漬けしたイワシを塩水でよく洗って油を落とします。

2.塩漬けしたイワシを塩水でよく洗って油を落とします。


3.洗ったイワシを5時間アクを取りながら煮込みます。

3.洗ったイワシを5時間アクを取りながら煮込みます。

4.なまぐさごうこの味のキモ。煮込んで作った煮汁です。

4.なまぐさごうこの味のキモ。煮込んで作った煮汁です。


5.生の大根に冷ました煮汁をかけていきます。

5.生の大根に冷ました煮汁をかけていきます。

6.重石をして月に2~3回かき混ぜれば2月に完成!

6.重石をして月に2~3回かき混ぜれば2月に完成!


肝心のにおいとお味は!?

今が食べ頃「なまぐさごうこ」完成です。

-試食させていただきました。独特のにおいがしますが、生の大根で漬ているので「パリパリ」していて、酸味とイワシの風味と塩加減が絶妙。おいしいですね!-

 そうでしょ!おいしいですよね(笑)
 若い方々はにおいだけで敬遠しますが、食べてみると本当においしいんですよ。毎年ちょうど2月になると、皮がベッコウ色になって酸味が出るので、よりおいしくなりますね。この前取材に来た若い方も、「煮汁だけでも酒のつまみになる!」とおっしゃってました。
 最近は環境悪化のせいか、大きいイワシが捕れなくなってきたため、今年は小さいイワシで漬けました。やはり、大きいイワシで漬けると味と色が格別に違いますよ。
※ポイント:煮汁を短冊切りにした大根にかけて「なまぐさごうこ浅漬け」にしてもおいしいですよ。これなら12月中に食べることができます!

今が食べ頃「なまぐさごうこ」完成です。

最後に一言!

 12月になり、家々からイワシを煮るにおいが漂うと「あ、今年もその時期になったな・・・」と。この地域の「冬の風物詩」ですかね(笑)
 しかし、若い方々が食べなくなったため、このにおいが漂う家が減ってきていますし、現在はイワシが高いため、サンマやサケなどで代用しているご家庭もあるようです。
 私は、「なまぐさごうこ」を大人だけでなく子どもたちにも食べさせ、味をきちんと覚えてもらいました。こうすれば子どもたちが次の世代に伝えていくことができますからね。「次に伝えたい」という強い想いが、私の原動力となっています。
 作り続けている本当の理由ですか?実は、おとうさんが「うまい!」と言ってくれるからなんですよ。冗談、冗談!(笑)


★☆★☆レポーターより★☆★☆
 
 普段何気なく食べている「郷土食」。
 すたれずに、それを今私たちがおいしく食べ続けることができるのは、守り伝えたいという想いがあるから。
 各地域で作られている「郷土食」を食べ、込められた想いや物語を感じながら、夕食のひとときを美味しくゆっくりと過ごしたいですね。

 新潟地域振興局巻農業振興部 河内&石川  
 新潟地域振興局企画振興部 山際&鎌倉