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 【長岡】ふるさとレポート:「ハマボウフウ」ご存じですか?

2009年10月01日
 「ハマボウフウ」-耳慣れない言葉だとお思いの方も少なくないのではないでしょうか。実はこれ、砂浜に生えている植物の名前なんです。
 昔は各地の砂浜でよく見られたこの植物も、海岸浸食や食材としての採取などで数が減ってしまい、今ではその名を聞くこともあまりありません。
 そんな中、寺泊地域でこのハマボウフウの保護活動を行っている人たちがいると聞き、お話を伺ってきました。今回はその活動を紹介します。

ハマボウフウ(絵はがきより作成、提供:寺泊観光協会)

ハマボウフウって?

 ハマボウフウはセリ科の多年草で、海浜に分布します。夏に茎が伸び、白い小花が密集して咲きます。
 他のセリ科の植物同様、香りが強く、葉茎は刺身のつまや、天ぷらにして食べることができます。
 また、白い根は漢方で防風の代用品として使われ、解熱、鎮痛などの効能があります。
 保護活動を行っている西山さんから自生している海浜地を案内していただいたときに、特別に食すことができました。自生しているものの葉茎を食べたところ、想像よりも香りがあり、青臭くなく、ほのかな塩味を覚えました。

ハマボウフウ葉茎

 ハマボウフウは花が終わると種が密集してできます。この種を採取して裸地や密度が薄い所に蒔くことで繁殖させます。
 保護活動により、砂浜が広い寺泊海岸において他の海浜植物に混じってちらほら見かけることができるようになりました。

ハマボウフウの種

誰が活動してるの?

 ハマボウフウの保護活動を行っているのは寺泊観光協会。前会長の西山さんを中心に活動を行っています。活動は10年前から行っているとのこと。夏にできる種を採取し、周辺に蒔くといった地道な活動により徐々に増えてきています。
 また、寺泊観光協会は「全国ハマボウフウ交流会」に参加し、同様に保護・育生している地域と情報交換をしながら活動しています。

海浜地に自生するハマボウフウ(中央の葉幅の大きいもの)

海浜植物の保護活動

 ハマボウフウに限らず、海浜植物は減少しており、寺泊観光協会ではこれらの保護・育生を進めています。中央海水浴場には保護・育生されたハマゴウやハマナスなどの海浜植物を見ることができます。

ハマゴウ

 このほか、寺泊観光協会では、海浜地に看板を設置し、貴重な海浜植物を荒らさないよう喚起しています。
 ほかにも、防風林に繁茂するツルなどの雑草の草刈も行っているとのことですが、労力がかかり、思うようにできていないとのことでした。

防風林に設置してある保護喚起看板

 写真は寺泊観光協会の絵はがきに使われている寺泊の海浜植物です。
 西山さんは、このような美しい植物がある海岸を守り育てていきたいと言います。

寺泊海岸にみられる海浜植物(絵はがきより作成、提供:寺泊観光協会)

他にも、こんな活動をしています

 寺泊観光協会は他にも海岸の景観向上や防風林を活かす取組を行っています。
 松林で小鳥の巣箱を見かけました。小学生といっしょに小鳥の巣箱づくりをしているとのこと。「防風林を楽しい空間にしたい」と語る西山さん。なんだかこちらもわくわくしました。

防風林に設置された巣箱

 海岸付近には植樹された桜を多く見かけます。これらの桜は地元の小学生が10歳の記念に一人一本ずつ植えるそうです。大きく育つのが楽しみですね。

植樹された桜

寺泊中央海水浴場の砂浜はなぜ広い?

 全国的に海岸浸食が進んでいる中で、寺泊中央海水浴場では大正13年に完成した大河津分水から恒常的に放出される土砂で港の東側に広大な砂浜が形成されるようになりました。
 昭和40年と平成13年の写真を比べると、港の右側(写真中央)の砂浜が大きくなっていることがわかります。

寺泊港海岸(昭和40年)

寺泊港海岸(平成13年)

 中央海水浴場に至る進入路。この道より海側(左側)はかつて海だったとのこと。
 海水浴シーズンには歩行者用の木道が設置され、リゾートムードを盛り上げます。

寺泊中央海水浴場進入路


レポーターから

 ハマボウフウ?聞き慣れない名前で、はじめこれが植物の名前だとは思いませんでしたが、聞けば砂浜のあちこちに自生しているとのこと。さらには食材になったり、薬の代わりとして利用されていたなどその活用には驚くばかりで、自分の無知を思い知らされました。今回のレポートはこの未知なる植物を知りたいとの思いで行いましたが、寺泊の海岸にはきれいな花を咲かせる海浜植物が多くあることも知ることができました。
 海辺には海水浴だけではない楽しみ方があります。今年の花の季節は終わりを迎えていますが、次のシーズンには皆さんも海辺の花探しをしてみませんか?

 (地域整備部須田、県税部中山)


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