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【南魚沼】鎌倉沢川の砂防施設が登録有形文化財に登録されました
鎌倉沢川は、新潟県南魚沼市中心部の南方を流れる信濃川水系魚野川左支川です。
平成27年8月4日、南魚沼市吉里地内にある鎌倉沢川の砂防施設(8施設)が、登録有形文化財に登録されました。建造物の登録有形文化財への登録は、南魚沼市では初となります。
登録された砂防施設は、昭和2年(1927年)から昭和10年(1935年)にかけて建設された石積の堰堤(えんてい)で、以来80余年にわたり防災施設としての機能を維持し、地域の安全と発展に大きく貢献してきました。渓流全域に堰堤・床止(とこどめ)を配置する砂防工事としては、国内でも初期のもので、直線的な流路に堤高を抑えた堰堤が階段状に連なっています。
これらのことから、「国土の歴史的景観に寄与しているもの」として、登録有形文化財に登録されました。
南魚沼市図書館での広報の様子
鎌倉沢川の場所は、こちらのリンクをクリックしてください。<外部リンク>
1 登録有形文化財に登録された砂防施設(下流から)
1 鎌倉沢川第二十三号床止 堤長17m、堤高1.4m、昭和10年建設
2 鎌倉沢川第一号床止 堤長26m、堤高1.5m、昭和2年建設
3 鎌倉沢川第一号堰堤 堤長45m、堤高3.6m、昭和2年建設
4 鎌倉沢川第二号堰堤 堤長32m、堤高2.7m、昭和3年建設
5 鎌倉沢川第五号堰堤 堤長31m、堤高3.0m、昭和4年建設
6 鎌倉沢川第六号堰堤 堤長29m、堤高3.0m、昭和5年建設
7 鎌倉沢川第八号堰堤 堤長33m、堤高3.9m、昭和5年建設
8 鎌倉沢川第九号堰堤 堤長13m、堤高3.0m、昭和7年建設
2 今後の利活用に向けて
平成27年11月9日、登録有形文化財に登録された鎌倉沢川の砂防施設について、今後の利活用を検討するため、有識者、地元住民及び行政関係者から意見を聞くための、意見交換会を開催しました。
当日は、登録された砂防施設の現地調査をした後、利活用に向けて幅広く意見を交わしました。
今後は、意見交換会で出た意見を参考に南魚沼市及び地元と連携し、利活用を図っていく予定です。
主な意見
- 学校の行事等、子供が施設や水に親しんだり近づいたりして、学習できることが必要。
- 施設を「知る」ことから、施設を「守る」、その次に「使う」という流れになると思う。
- 他の観光地とネットワークを組んで、訪れてもらえるようになるといい。
- 来てもらうには、駐車場が必要。
現地調査の様子
意見交換会の様子
3 中学生を対象とした現場見学
登録有形文化財の登録後、南魚沼市内の中学生を対象に現場見学を行いました。
地元の中学生に地域の文化に触れ身近にある施設に愛着をもってもらうため、鎌倉沢川の砂防施設を見学したものです。
- 平成27年10月29日 五十沢中学校1,2年生60名(建設学習会)
- 平成27年11月4日 塩沢中学校1年生30名(職場訪問)
五十沢中学校の見学の様子