=危機管理体制の確立と教職員の事故防止=
1 危機管理マニュアルの改善と研修の推進
学校事故は、いつ、どこで発生するか分かりません。万一の際に、冷静的確に対応できるよう、学校は危機管理マニュアルを作成することになっています。昨年4月に施行された学校保健安全法では、「危険等発生時対処要領」として作成が規定されました。大切なことは、それが実効性あるものになっているか、教職員一人一人の危機対応力が実際に高まっているかを検証することです。他校のマニュアルを参考にするなどして自校に不足している点の改善を図り、マニュアルが形骸化しないよう適切に校内研修を実施してください。管理訪問等で確認します。
2 懲戒処分事故の概要
・速度超過違反7件(減給2 戒告5)
・飲酒運転1件(免職1)
・職務懈怠1件(戒告1)
昨年度、下越教育事務所管内で懲戒処分となった非違行為は9件でした。平成20年度の12件から3件減少しました。しかし、速度超過違反は3件から7件と激増しており、この根絶を今年度の重点として位置付けています。特に新新バイパス上での自動速度違反取り締まり装置(オービス)による検挙が目立ちます。
また、過去2年間では50%が出勤時に発生しています。ゆとりをもって自宅を出発することが大前提ですが、万一遅れそうな場合は、電話連絡を入れるなどして、安全運転で出勤してください。
3 非違行為撲滅に向けた意識の高揚
管内すべての学校で、昨年2月に非違行為撲滅校内研修会を実施していただきました。最も大切なことは教職員一人一人が当事者意識をもち続けることです。今、1年以上経過し、改めて自らの意識を高めなければいけない時期にきています。人事異動により、その時に策定した具体的行動計画を知らない教職員がいることも考えられます。重要なことは、行動計画を教職員が熟知し、それが学校風土として根付くことです。これは、校長先生の責務です。一度、非違行為が発生したら、児童生徒はもとより、保護者や地域住民からの信頼を失い、正常な教育活動を取り戻すために、膨大なエネルギーを要することを忘れてはなりません。
4 特に懸念される個別事案
(1) 交通加害事故の防止
昨年度の交通加害事故報告4件の内、3件が交差点での事故です。また、被害事故も含めると6件が出勤時に発生しています。運転する場合は、常に交差点の危険性を意識するよう心掛け、一時停止の見落としや左右確認の不徹底がないように注意してください。
(2) 飲酒運転の根絶
2年連続して飲酒・酒気帯び運転での免職者が出ました。「代行車が混み合っているから」、「近距離だから」等の通常ではあり得ない判断で運転しています。そこが、アルコールの怖さです。
また、懸念されるのは飲酒翌朝の運転です。部活顧問は、週休日の部活動の指導で、早朝から運転することがよくあります。週末は飲酒機会も増えますが、翌朝の運転開始時間から逆算して、酒気帯びにならないように、飲酒終了時間に留意してください。併せてアルコールが残っている場合の対応策も考えておく必要があります。
(3) 性非行の防止
平成20年度に3件発生し、2件は免職処分でした。性非行は、被害者や家族に深い心の傷を残します。原則として、男性職員が単独で女子を個別指導することは避けなければいけません。
また、誤解を招くような状況を作らないことも重要で、未然防止に努めてください。
(4) 個人情報管理の徹底
昨年度、管内では個人情報流失はありませんでした。油断せず、校内規定を再確認するとともに、紛失したらどうなるかを想像することで、厳正な取扱いをお願いします。カバンは車内に放置せず、持ち歩くことが原則です。
社会全体で子どもをはぐくむ運動(その1) 「学校支援地域本部事業」について
1 社会全体で子どもをはぐくむ運動について
近年、社会状況の変化等に伴い、家庭や地域の教育力の低下が指摘されています。
このような課題を受け、県では平成16年度から学校・家庭・地域が連携して、「社会全体で子どもをはぐくむ運動」に取り組んでいます。
具体的な取組として、①学校教育活動への支援を目指す「学校支援地域本部事業」、②子どもの安心・安全な居場所づくりを目指す「放課後子ども教室推進事業」、③家庭の教育力の向上を目指す「家庭教育支援民間提案型協働事業」を展開しています。
本号と次号で、上記3事業の概要及び取組について紹介します。
2 学校支援地域本部事業について
(1)趣旨
この事業の趣旨は、次のとおりです。地域全体で学校教育を支援する体制づくりを支援することにより
・教員や地域の大人が子どもと向き合う時間の増加を図る。
・住民等の学習成果の活用機会の拡充を図る。
・地域の教育力の活性化を図る。
学校にとっては、地域住民から必要な支援が得やすくなるだけでなく、子どもたちの規範意識やコミュニケーション能力の向上など、様々な効果が期待されます。また、教員がより教育活動に力を注ぐことができるようになり、学校教育の充実を図ることができます。さらに、地域住民が自らの知識や経験を生かす場が広がり、地域の教育力の向上につながります。
(2)取組状況
平成20年度から国の委託事業として実施されています。現在、県内17市町村51本部284校(他に新潟市104本部104校)が事業を推進しています。
(3)成果と課題 (事業実施者の声から)
<成果>
・職場体験学習では、コーディネーターから受け入れ事業所を新たに紹介していただき、充実した学習活動が展開されました。
・学校職員、保護者、ボランティアともに人的な関係が広がり、様々な思いを共有することができました。
・地域の人々のもつ知識や技術は、専門的かつ熟練したものばかりで子どもたちはより深い体験ができたのではないかと思います。
・小規模校の子どもたちにとって、地域の方々と触れ合うことは、コミュニケーション能力をはぐくむ上で有効でした。
・地域住民の協力を得ることで、教員の負担が軽減され、教育活動に一層力を注ぐことができました。
<課題>
・2年間で積み上げた学校教育活動におけるボランティア等の活用場面の設定を継続させるとともに、学校側の受け入れ体制を充実させていくことが大切です。
・学校側のニーズの把握と住民参加の教育環境づくりを更に進めていくことです。
・学校課題解決に向け、地域の教育力をより一層活用していくことです。
(はぐくみネットワーク「第5集」から抜粋)
~学校支援地域本部事業実施のポイント~
「できることをできるときにできるところから」
★校長のリーダーシップの発揮
★職員の理解による地域との連携・協力
★学校の求めに応じた支援活動の実施
★地域全体を巻き込んだ取組の推進
ネットいじめ防止・解消推進員
昨年度より、下越教育事務所に「ネットいじめ防止・解消推進員」(略称:N推進員)が配置されています。業務内容は、次のとおりです。
○学校裏サイト・プロフ等の監視・対応
○ネットトラブル相談
・問題への対処相談
・情報モラルの教材や実践事例に関する相談
○ネットトラブルについての研修・講演
・テキスト等を利用した職員研修の実施
・保護者への講演等
上記の内容にかかわる問合わせは、下越教育事務所学校支援第2課へお願いします。