新潟県ホーム の中の教育・学習の中の教育下越196号

 教育下越196号

2009年12月18日

第3回外国語活動研究集会を終えて ~下越管内実践研究校の取組紹介~

 文部科学省の研究指定「外国語活動における教材の効果的な活用及び評価の在り方等に関する実践研究事業」を受け、下越管内では3小学校が実践研究に取り組んでいます。
 そして、この3小学校を含む県内10小学校を会場として、11月末から12月初旬にかけて、第3回外国語活動研究集会が開催されました。当日は、公開授業をもとに評価をテーマとした協議が行われましたので、概要をお知らせします。

【佐渡市立河原田小学校(11月26日)】

 河原田小学校では、外国語活動の目標をもとに、学校共通の評価の観点を定めて、自己評価の充実を図っています。
 
○ 公開授業1
 単元:5学年「クイズ大会をしよう」
 授業者:松田健太教諭(TT)
 
○ 公開授業2
 単元:6学年「オリジナルの劇をつくって楽しもう」~A Big Turnip~
授業者:山田泉教諭(TT)
 
○ グループ協議から
 ・評価方法は、行動観察や自己評価に加えて、他者評価も取り入れるなど工夫するとよい。
 ・少人数グループの活動は、教師が児童を評価し(見取り)、それを生かす(励ます等)うえでも効果がある。
 ・児童の「外国語を聞く様子」を評価するなら、そのための観点の設定が必要だ。

【村上市立保内小学校(12月2日)】

 保内小学校では、5・6年生の外国語活動のほかに、1~4年生が標準授業時数の枠外で英語に触れる活動を行うなど、全校体制で取組を進めています。
 
○ 公開授業
 単元:5学年「時間割を作ろう」
 授業者:青野兼太郎教諭
 
○ グループ協議から
 ・児童の成長等、評価したことを児童や保護者にどのように返すかが、今後の課題だ。
 ・グループ内5校の参加校のうち、3校では自己評価カードを使っている。児童がペアで評価し合っている学校もある。

【阿賀野市立前山小学校(12月10日】

 前山小学校では、「抽出児」を定めたり、チェック表を用いたりして、児童の変容の様子を探っています。
 
○ 公開授業
 単元:6学年「オリジナルの劇をつくろう」
 授業者:荒木真由美教諭(TT)
 
○ グループ協議から
 ・児童に自己評価させる場合には、観点を2~3点に絞るとよい。
 ・評価規準に「進んで~」とある。具体的にはどのような姿を目指すのかを示すとよい。

協議後の指導から

○ 評価規準について
 学習指導要領の目標を踏まえ、「言語や文化について体験的に理解を深める」「積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度の育成を図る」「外国語の音声や基本的な表現に慣れ親しませる」の3つの柱を観点として、評価規準を設定する。
 
○ 1レッスンの評価について
 1レッスン内で、態度の育成を中心に、各観点を位置付ける。
 
○ 1時間の評価について
 1時間で3~4程度の活動が行われるが、全ての活動で、児童を見取る(評価する)必要はない。1時間に2回程度でよい。
 
○ 評価方法
 評価方法は教師が行う行動観察を重視し、児童の自己評価や相互評価、「英語ノート」の点検等を組み合わせるようにする。
 

市町村の取組紹介(聖籠町) ~地域と共に・幼小中の連携~

はじめに

 聖籠町は人口が約1万4千人の町です。中学校が1校、小学校が3校あり、各小学校区ごとにこども園(幼稚園)が1園ずつあります。
 子どもたちは小学校を卒業すると聖籠中学校に進学します。聖籠中学校は県下でも数少ない「教科センター方式」で授業を行っています。
 聖籠町では子どもたちの「生きぬく力」の育成を目指し、次の点に重点を置いた教育活動を展開しています。
 教師と保護者と地域がパートナーとして、「協働」の関係を構築し、力を合わせて子どもたちを育てていく

1 地域の声を教育に生かす「コミュニティ・スクール」

 聖籠町の小・中学校は町からコミュニティ・スクールに指定されています。
 校長は年度始めにグランドデザイン等により経営方針を説明します。一定の権限をもつ学校運営協議会委員は、校長の説明に対して、地域の子どもたちの実態から質問や意見を出し、承認します。学校の様々な課題に対応するための熱心な話し合いが年間8回程度行われ、地域の声が学校運営に一層、反映されるようになりました。

聖籠中学校学校運営協議会より

2 幼稚園から中学校までの12年間を見通した子どもの教育を目指す

(1)3園共通カリキュラムの作成
 幼稚園教育要領が改定となり、こども園では小学校教育への滑らかな連携を図るため、3園共通の指導計画を作成しました。
 指導計画を貫く柱は2つあります。
 ①幼児期の思考力のめばえを培うこと
 ②がまんするこころを育むこと
 
 今年度は各こども園の実践をもとに、指導計画の改善を行いました。
 
(2)総合学力調査の実施
 全国学力・学習状況調査は小学校6年生と中学校3年生が対象です。そこで聖籠町では小学校1年生から中学校3年生までの全学年で「総合学力調査」を行っています。検査後、専門家が分析結果を教育委員や校長に説明をします。
 各学校では全国学力・学習状況調査の分析と合わせて、よりきめ細かな授業改善に役立てています。
 
(3)Q-U検査の実施
 子どもたちがよりよい学校生活を送ることができるよう、今年度から全小・中学校で「Q-U検査」を取り入れました。小学校で2回、中学校で4回行っています。
 一人ひとりの学校生活の満足度を分析することによって、個に即した支援計画を作成し実践しています。いじめ等の防止にも役立っています。
 
(4)幼・小・中学校教員の連携
 12年間を見通した教育を行うため聖籠町教育研究協議会(通称「町研」)では、小・中学校教職員だけでなく、幼稚園教職員も会員となっています。
 小学校教員が5歳児を対象にこども園で授業したり、定期的に幼小教員が懇談会を開催したりしています。また相互で保育参観や授業参観を行い、意見交換も行います。
 今年度から始まった英語活動では、指導計画を中学校英語担当の教員と小学校担当者が一緒になって作りました。また、中学校教員がALTと一緒に小学校教員に英語活動の授業を提案し、英語活動への理解が深まりました。
 
 (1)~(4)などの研修や懇談等を通して、教職員相互のかかわりが深まり、幼・小・中の連携教育が深化しています。
 
 
 この他にも社会教育では学校にボランティアを派遣し、直接学校の教育活動を支援する「学校支援地域本部事業」や「放課後学習クラブ」等の取組を行っています。
 また、聖籠町は幼稚園の保育料の無料化など、町の未来を見据えた教育行政を行っています。
 

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