このページの先頭です メニューをとばして、このページの本文へ
新潟県ホーム の中の教育・学習の中の中越教育事務所「所長室から」
本文はここから

中越教育事務所「所長室から」

2018年11月30日

閉校記念式典に出席して

 10・11月と管内小・中学校4校の閉校記念式典に出席しました。いずれの学校も長い歴史があり、地域の有為な人材を多く輩出した伝統校です。それだけに、地域の皆さんの学校に対する思いは強く、学校がなくなることへの惜別の念はひとしおのことでしょう。しかし、少子化に伴い、学校の適正規模の確保は困難となることから、子供たちの将来を考えた苦渋の決断であったことと拝察します。

 それぞれの学校を訪れるにあたり、学校の輝かしい歴史に目を通させてもらいました。長い歴史の中で様々な出来事があり、その時々で子供たちや先生方、そして保護者や地域の皆さんが一生懸命に取り組まれ、確かな実績を積み重ねてこられました。先人たちの思いや願いは現在も確かに引き継がれており、大自然の恵みを受け、地域に愛され、地域に育まれた学校であることが伝わってきました。

 いずれの学校も式典終了後、児童・生徒によるアトラクションがあり、呼びかけや合唱、地域芸能やミュージカルの発表等、地域や学校の特色を生かした催し物が工夫されていました。子供たちの真剣な発表からは、地域や学校への感謝の気持ちが表れており、その姿に思わず目頭が熱くなる場面がありました。4校とも式当日の天候は冷たい涙雨でしたが、心温まる素晴らしい閉校記念式典となりました。閉校並びに記念式典に関わってくださった多くの皆様に心から感謝いたします。
 
 文部科学省は、『公立小・中学校の適正規模・適正配置等に関する手引』の中で、「児童生徒が集団の中で、多様な考えに触れ、認め合い協力し合い、切磋琢磨することを通じて一人一人の資質や能力を伸ばしていくという学校の特質を踏まえ、小・中学校では一定の集団規模が確保されていることが望ましい」とし、小・中学校ともに「12学級以上18学級以下」が標準規模であると示しています。

 とはいえ、学校は教育のための施設であるだけではなく、地域コミュニティの核としての性格を有することが多く、防災、保育、地域交流の場等、様々な機能を併せもっています。そのため、学校統合に関しては地域の様々な事情を総合的に考慮して検討していかなければならない大変デリケートで困難な課題でもあります。

 今後、少子化に拍車が掛かる状況は避けて通ることができず、特に山間地は危機的な状況ともいえます。それに伴って、管内市町村では学校統合がさらに進展することが予想されます。今回閉校式を迎えた4校のように、検討委員会や実行委員会で、子供たちの将来や地域コミュニティの在り方等について熟議を重ね、その中から最適解・納得解を示してくださることを期待しています。

 子供たちは、閉校記念式典を通して、地域や学校への思いをさらに強くしたことと思います。その思いを統合後の学校生活で発揮し、新たな歴史の第一歩を踏み出してくれることでしょう。そして、故郷への愛着と誇りを胸に、いずれ地域を背負って立つ大人として、立派に成長してくれることを願って止みません。

これからの地域と学校の関係性を考える

 人口減少に伴い、地域コミュニティの衰退が進み、いずれ崩壊する危機も予想されます。そんな中、地域と学校の関係性についても見直さなければならない時機にきています。地域から学校を支援してもらうことで、教育活動の充実や施設設備・校地の環境整備、通学時の安心・安全の確保等、大きな役割を担っていただいています。しかし、これからは地域からの一方的な応援・支援だけではなく、双方向で連携・協働するパートナーでなくてはならないと考えます。社会総ぐるみで「ともに子供を育てる」、そして学校を核として「ともに地域を創る」、その思いを地域と学校で共有し、課題解決に取り組むことで、新学習指導要領の趣旨である「社会に開かれた教育課程」が実現できるものと考えます。
 現在、学校運営協議会制度(コミュニティ・スクール)の導入が全国で進められています。前述した地域と学校の関係性を実現させるためにも、管内市町村での制度の導入がさらに進むことを期待しています。
中越教育事務所長 市川茂明
「所長室から」(H30.11.30)(PDF形式  958 キロバイト)
PDFファイルをご覧になるにあたって
PDFファイルをご覧いただくためには、Adobe Readerのプラグイン(無償)が必要となります。お持ちでない場合は、お使いのパソコンの機種/スペックに合わせたプラグインをダウンロード、インストールしてください。 Get Adobe Reader Adobe Readerをダウンロードする