新潟県ホーム の中の教育・学習の中の学びいきいき中越第36号

 学びいきいき中越第36号

2009年04月30日

豊かな学びのフィールドで自尊感情を育む

中越教育事務所長 佐 藤 修 一
・日本の子どもたちは自分が嫌い!?
 今年3月11日の産経新聞に「都教委、小学生に“自尊教育”中高生の半数『自分に否定的』」 という見出しがありました。都教委は、調査から中高生の5~6割の生徒が「自分」を好意的にとらえていないということが分かり、「自分の存在や価値を積極的に肯定できる子供を育てたい」 として、4月から小学校で試験的に“自尊教育”を実施するという記事です。
 人格形成や情緒の安定には自己肯定感が重要で、自尊感情はそのために必要な感情であると言われています。日本の子どもたちの自尊感情の低さはこれまでも指摘されてきましたが、自分のことが嫌いでは学習意欲も人への思いやりもわいてこないのではないかと心配しています。

・富士山頂から走った子どもたち
 富士山頂から魚沼市堀之内までリレーしながら走った子どもたちがいました。平成8年のことです。当時の堀之内町「走遊会」が、小学生や中学生を含めたメンバーで1日半かけてノンストップで走破するイベントです。縁あって、これに私も参加させていただき、窮屈なマイクロバスの中で身体を折り曲げて自分の順番を待ち、真夜中でも寝不足の早朝でも精一杯走りました。
 8回目を数えるということでしたが、私はこのときまでそんなことができるとは思いもしませんでした。しかし、走り終えたとき、やり遂げた達成感で胸がいっぱいになり、一人ではできないことも力を合わせればできるということを確信しました。そして、どんな悪条件下でも走ることができることに自信をもちました。子どもたちも、きっとそう感じたに違いありません。

堀之内町公民館前でのゴールの様子(平成8年8月18日)

・自尊心感情をはぐくむ
 中学生と高齢者福祉施設を訪問し、学校で習った「シルクロードのテーマ」をリコーダーで演奏したことがありました。入居者の方々は涙を流して聞いてくれました。また、中学生が小学校を訪問して、先生役となって英語を教えたことがありました。小学生は嬉々として英語活動に取り組んでいました。
 子どもたちは、学ぶ存在であるとともに人に感動を与えられる人材です。学んだことが人に喜びを与える。感動体験とともにそんな経験が自尊感情をはぐくむのではないでしょうか。

・豊かな学びのフィールドで
 4月早々、管内の市町村教育委員会を訪問させていただきました。道中、文化・歴史・自然・人材など、中越地区には豊かな学びのフィールドが広がっていることを実感しました。今この豊かな学びのフィールドの中で、子どもたちが生き生きと活動する姿を思い描いています。

学校関係者評価の推進を

 中越教育事務所管内の平成20年度中学校区計画訪問や各調査から、平成21年度「学校評価」の課題の一つとして「学校関係者評価の理解と評価組織の編成」を進めることがあげられます。
<課題> 
 学校関係者評価の理解と評価組織の編成を進めることが課題になっています。
1)学校関係者評価の考えを生かし、情報提供や公開の場を工夫することや、自己評価報告書を改善していくことなどを実践しながら、学校評価全体を改善していくことが重要です。
2)学校評議員会等をそのまま学校関係者評価委員会に代えるのではなく、学校関係者評価の意義と仕組みを理解した上で、組織を編成し推進していくことが求められます。 

改善に向けての取組

 「学校関係者評価を活かしたよりよい学校づくりに向けて」(文科省21.3)を参考にしながら、各学校で学校関係者評価の理解を確実に図り、学校関係者評価の取組の推進をお願いします。上記冊子では、次のような構成で学校関係者評価を分かりやすく解説しています。

課題1 学校関係者評価の理解

 第1章は、「学校関係者評価とは」(学校関 係者評価の位置付けや目的)
・評価活動を通したコミュニケーションにより、保護者や地域住民などと学校がお互いに 理解を深めることが大きな目的です。
・学校関係者評価は、学校の自己評価の客観性・透明性を高めることが目的です。
・学校関係者評価は、保護者や地域住民などが、よりよい学校づくりのプロセスに参加す るための仕組みです

 第2章は、「学校関係者評価を活かすために」(学校関係者評価を効果的に行うための留意点 や学校関係者評価を行うに当たっての考え方)
・学校評価の目的や意義について、教職員の意識や理解を深めることが重要です。
・教育委員会の条件整備など支援が重要です。
・評価の視点を絞り込むことが重要です。

課題2 評価組織の編成

 第3章は、「学校関係者評価の流れとポイント」(評価活動の準備、評価活動で実施すべき事項ごとの具体的例)
・「評価委員会の構成」の検討をはじめ、実施事項順に「ポイント」「何をすればよいか」「どうすればうまくいくか」が分かります。
・「提案」「事例」「トピック」で全国での 取組実践、会議のもち方など具体的な進め方 が紹介されています。
・「教育委員会」や「評価委員」対象の項目 (役割)が明記されています。

 第4章は、「まずここから始めましょう」 (実施事項別に“まず始められること”を図表化)
・まず始められることを分かりやすく一覧表 に示してあります。すぐに手を動かせることから、すぐできることから始めようと呼びかけています。

社会教育の窓    (社会教育課)

 生涯学習・社会教育事業の中から学校経営に役立つ視点で、最新情報や支援事業を紹介します。学校が地域・家庭と一層の連携を図る学校経営にお役立てください

平成21年度PTA指導者研修会のお知らせ

平成21年度社会教育主事資格取得講座のお知らせ

「家庭教育手帳」の活用について

 文部科学省では、子育てのヒント集として「家庭教育手帳」を作成し、これまで冊子として配布してきましたが、平成21年版からは原版を作成し、文部科学省ホームページに掲載するとともに電子媒体に収め、全国の教育委員会等に配布しています。
 学校においても、懇談会やPTA研修の資料として活用する、学校だよりや学級通信に掲載するなどの活用例があります。ぜひ、一度目を通して、各学校で有効にご活用ください。
 なお、当事務所に平成20年版の冊子(乳幼児編、小学生低~中学年編、小学生高学年~中学生編)が100部あります。配布希望の場合は、社会教育課までお問い合わせください。〈℡0258-38-2652〉

管理手帳 中越版   <信頼される学校・教職員を目指して>

・非違行為の根絶、明るい職場づくりを!
 平成20年度中越管内では、大変残念なことに性非行や暴行傷害による懲戒免職事案が3件も発生しました。これを受けて2月6日(金)に地区別緊急校長会が開催され、非違行為の根絶に向けた具体的な取組が各校で実施されました。その取組を今年度も継続・発展させ、非違行為をしない・させない明るい職場づくりの推進をお願いします。
 個人情報の紛失事故や不適切な管理に起因する事故も多発しました。各校の個人情報管理規定や管理マニュアルが間違いなく機能しているでしょうか。年度初めのチェックを確実にお願いします。
 加害交通事故が大幅に減少しました。一人一人の自覚と各校の取組の成果です。対教師暴力も大幅に減少しました。児童生徒に対するきめ細やかな指導の成果と感謝いたします。

・21年度管理主事学校訪問が始まります
21年度の学校訪問を5月下旬より開始します。対象校は原則として20年度に訪問のなかった学校です。訪問の仕方については昨年度の方式を継続して実施します。

特殊勤務手当と旅費の改正点について

平成21年4月1日から特殊勤務手当と旅費の制度が改正になりました。その概要について簡単にご説明します。

1教員特殊業務手当の改正点
(1)支給要件のうち時間要件が、「7時間30分以上」および「3時間30分以上」と明記されました。
(2)非常災害等緊急業務(1号業務)の要件による区分(週休日、勤務日)が廃止され、正規の勤務時間以外の時間において従事した時間により、「4時間以上」と「6時間以上」の2区分に改められました。
(3)部活動指導業務(4号業務)は従事時間が「引き続き3時間30分以上」と「引き続き6時間以上」の2区分に改められました。

2通勤手当受給者にかかる旅費の調整に係る改正点
 通勤手当を受給している職員が通勤手当と重複しているとみなされる旅行をした場合に旅費が減額されます。今までも通勤定期を利用した場合は減額されていましたが、今回の改正では、自動車等通勤者の旅行で、出発地、帰着地のどちらかが「住居所」、または両方とも「住居所」である場合で、かつ、すべての用務先が在勤地または住居所から半径2kmの範囲内にある場合の旅行が減額の対象になります。
 この改正に伴い旅行命令簿の様式が変更されました。対象となる旅行をした場合は、旅行命令簿の旅行者申告欄に記載する必要がありますので、ご注意ください。