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平成30年1月10日 新潟県知事 定例記者会見

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0050546 更新日:2019年3月29日更新

(記者会見の動画を新潟県公式YouTubeチャンネルでご覧になれます)<外部リンク>

  1. 日時 平成30年1月10日(水曜日)
  2. 場所 記者会見室
  3. 知事発表項目(10時00分~10時04分)
    • 職員の死亡について
    • 「(仮称)十日町道路」のルート帯の決定について
    • 除雪作業中の事故防止について
  4. 質疑項目(10時04分~10時26分)
    • 経済活性化及び労働環境改善の取組について
    • 職員の死亡ついて

知事発表

職員の死亡について

 教育庁の職員の方が勤務中に倒れられて亡くなられました。心より哀悼の意を表させていただきます。詳しい調査等の結果が出てから、またお話させていただければと思っています。

「(仮称)十日町道路」のルート帯の決定について

 上越魚沼地域振興快速道路の一部である十日町道路(仮称)について、地元や外部有識者の意見を踏まえてルート帯を決定しました。ルート帯に関しては、配布資料をご確認ください。特徴としては、トンネル区間が長いため、冬期の安全性・走行性に優れ、降雨等による土砂災害のリスクが最も低いルート帯と認識しています。今回のルート帯決定後、次に詳細なルート決定を行う必要があり、できるだけ早期に事業化へ取り組んでいきたいと考えています。計画区間については、地質があまりよくないということで、隣接する八箇峠道路と同様に、施工には高度な技術が必要であると考えられますので、直轄権限代行での事業化も視野に入れて今後国と調整を図っていきたいと考えています。

報道資料(「(仮称)十日町道路」のルート帯の決定について)[PDFファイル/608KB]

除雪作業中の事故防止について

 例年、除雪中の事故が起きています。ぜひ除雪作業を行うときはよく注意して、声を掛け合ってやっていただきたいと思います。注意点ですが、最近は除雪機を使うことが多いので、除雪機の事故というのが実は非常に多くて、除雪機に詰まった雪の除去等をする場合には必ずエンジンを止めて行ってください。また、除雪作業に関しては、2人以上で作業し、やむを得ず1人で行う場合には、家族や隣近所に声を掛けてやってください。また、ハシゴからの転落、ハシゴそのものの転倒もありますので、ハシゴはしっかりと固定し、昇降時は特に注意して行ってください。また、流雪溝、水路等の危険箇所を確認して行ってください。私自身もヘルメットや命綱を必ずしも使わないのですが、特にご高齢になるとそういう心配もありますので、できれば皆さんが、ヘルメットや命綱等の安全対策を心がけてください。また、軒下での作業は屋根からの落雪に注意してください。そして、無理をせずこまめに休憩してください。作業中の心臓疾患ということも起こるところですので、無理をせずこまめに休憩してください。事故の傾向としては、1人での作業中に多く発生しています。また、屋根やハシゴからの転落が非常に多いということですので、ぜひ注意してください。

報道資料(除雪作業中の事故防止について)[PDFファイル/225KB]

質疑

経済活性化及び労働環境改善の取組について

Q 代表幹事
 知事は、経済団体などの賀詞交換会に出席された際、地域経済の活性化、あるいは労働環境の改善を実現していくとあいさつされていましたが、現在の県内の賃金をはじめとする経済水準について、他県と比べてどう認識されておられるかと、新年度の予算編成に当たり、改めて経済活性化、労働環境改善にどう取り組むか、お考えをお聞かせください。

A 知事
 本県産業は経営規模が小さく、中間財生産や下請け取引を主流とする経営面で他律的と言いますか、下請的なところが多く、十分な付加価値や利益が得にくい産業構造となっていることが恐らくは一因となって、県民経済全体の水準を表す1人当たりの県民所得が270万円で全国31位という状況ですので、これを改善して上げていきたいと思っています。給与というのは一つの大きな水準ですので。また、有給取得日数なども低く、相対的に労働時間が長いという傾向にありますので、給与と同時にいわゆる労働環境も改善していかなければならないと思っています。給与の方は産業構造ですので、産業政策と言いますか、より稼げる産業、稼げる企業を増やしていくということで、様々な企業の競争力を高めるような取組を支援していきたいと思っています。現在ですと、AIやIoTに対する投資への支援というのは一つの中心になるだろうと思いますし、また、稼げる企業等を誘致してくるということも取り組んでいるところです。労働環境の改善については、残念ながら直接県ができることはそれほど多いわけではないのですが、環境を改善してくださる企業に対する支援、環境改善の取組に対する支援にも努めていきたいと考えています。

職員の死亡について

Q 新潟日報
 現時点で知事が把握されている事実関係と言いますか、時間外勤務の状況なども含めて教えていただければと思います。

A 知事
 時間外勤務の状況は、平成29年は、4月が78時間、5月が47時間、6月が56時間、7月が98時間、8月が37時間、9月が61時間、10月が72時間、11月が99時間、12月が125時間です。救急搬送される前日の1月4日は23時過ぎに退庁したということですので、1年通じてずっと100時間近かったということでもなさそうなのですが、波がある中で100時間近い月が3~4か月に1回は来ており、特に11月、12月は非常に忙しい状況であったと把握しています。ペアを組んでやっていたということだったのですが、まずペアを組んだ方が産休に入って、もう1人の方と組んだけれどもその方が調子が悪くなってというようなことが重なってしまって、特に11月、12月に関しては、非常に業務が集中して時間外勤務も増えていたと把握しています。死因はくも膜下出血と把握しています。

Q 新潟日報
 時間外勤務との関係も含めてこれから調査だと思いますが、改めて受け止めをお願いします。

A 知事
 因果関係そのものは分からないと同時に、そもそも分かっても多分複数と言いますか、どれもが因果関係があるみたいな結果になることもありそうな話なので、単純には言えないのだと思いますが、それは置いておいても、時間外勤務が非常に多いというのは間違いないことだと思います。それをきちんと改善して、本件がどうということではなく、今後の予防と言いますか、今後似たような事案が発生しないためにも、ぜひそういった勤務状況というものを改善していきたいと考えています。改めて本当に亡くなられた方に哀悼の意を表したいと思います。

Q 新潟日報
 これまで過労死については、例えば新潟市民病院のケースですとか、県立病院の長時間勤務の問題ですとか、こういった会見の場でも、我々はその都度、知事に見解をお聞きしてきたのですが、自分のお膝元と言うか、県庁の職員でも同様の事例が発生したことについての率直なお気持ちはいかがでしょうか。

A 知事
 非常に残念だと思います。是認するということでは全くないのですが、何であれ、どのような悪いことであれ、全てをゼロにするということは極めて困難なことではあるので、これをいかに教訓としてきちんと対応していくかということだろうと思います。

Q 新潟日報
 県庁は教育委員会だけでなくてどこの課もそうなのですが、基本的に係を単位、ユニットとしていろいろな事業に当たっていると思います。今回の当該の係は、係長を含めて5~6人の比較的規模が小さい、大きくはないところでやっていますが、そこに例えば奨学金ですとか、議会の対応ですとか、そういった比較的ホットなものが集中して対応しなければいけなかったという業務の割り振りと言うか、その点についてはいかがですか。

A 知事
 そこも見直していかなければならないのでしょうね。そこは常に柔軟にというふうにはなかなかできないところもあるのですが、可能な限り柔軟に割り振っていきたいと思います。

Q 新潟日報
 昨日、私ども記者クラブの方に匿名の情報提供があって、問題が分かったわけなのですが、その情報提供の中には上司からのパワハラも受けていたという指摘もあるのですが、その点について今分かっていること、今後調査していくお考えがあるのかどうかお聞かせください。

A 知事
 今分かっていることは基本的にはまだありません。投げ込みがあったという資料については拝見させていただきましたが、多少オブラートに包んで読むと、「過度な資料の要求、パワハラと思えるような罵声を」ということですので、これが事実かどうか、事実であるとも事実でないともそういう話でもなくて、思い切り意図的にという話ではなく、そう取れるような厳しい態度であったという書きぶりではあるとは思います。だから良いとか悪いとか言うつもりは全くないのですが、いずれにせよそういう状態があったのか、きちんと調査させていただきたいと思っています。

Q 新潟日報
 教育委員会の中での一連の問題ですが、今のパワハラのお話も含めて、その調査というのは知事部局として調査されるということですか。

A 知事
 調査の方法そのものに関してもこれから検討ということになるかと思います。第三者を立てるのかどうか。かつ、ご承知のとおり、教育庁は直接、知事の権限が及ぶわけではないので、そうすると調査を要請するという形になるのか、それとも自発的に何かするのかということも含めてこれから検討することになろうかと思います。ただ、調査自体は必要だと思っています。

Q 新潟日報
 現段階では知事として調査を要請されたわけではない。

A 知事
 調査しましょうと言ったということです。具体的な方法は言っていないということです。具体的な方法は知事が指示できるかどうかも含めていろいろやらなければいけないところではあるので。おそらくは、権限上、教育庁がやらざるを得なくて、ただ教育庁が教育庁のことをやってもというところはあるので、教育庁が第三者(に調査を依頼する)みたいな形が、たった今考えるなら一番ストレートに行きそうには思います。ただ、ここはなかなかストレートに私の権限が及ぶところではないので、具体的な方法は検討させていただきたいと思いますが、調査はしましょうという指示はしたところです。

Q BSN
 知事がお考えになるその調査は、具体的にどういう調査が必要だとお考えですか。また、どの段階で私たちに具体的な調査結果をお話していただけるのでしょうか。

A 知事
 調査方法は基本的にはどう考えても聞き取り以外にないと言いますか、事案上、関わっていた職員に状況を聞くという以外に、証拠と言いますか、調査のしようがないので、ほぼそれになるかと思います。出し方はこれから検討させていただきたいと思います。それは、それを事実だけで出すというのもどうかと思われるので、それにある程度の解釈と言いますか、ある程度のまとめが必要だと思いますから。そうすると、そのまとめがなされた時点でということになるのだと思うのですが、そのまとめ方をどうするのかということを含めて具体的なことをこれから考えなければいけないので、具体的なことが決まり次第どの段階でそれを出すかということもお話させていただきたいと思います。

Q BSN
 遺族の方からは県の方に調査してほしいという要望は挙がっているのでしょうか。

A 知事
 現時点ではそのようなものが来ているとは伺っていません。ただ、それがあってもなくても、やはり(調査は)しなければならないことだと思っています。

Q NST
 今考えている調査というのは、あくまで亡くなった方のみについてなのか、それともまた課の中の労働状況を把握したりですとか、また県庁内全体の労働状況を把握するような調査になるのか、どのような規模を想定していらっしゃいますか。

A 知事
 まずは亡くなった方の課だと思います。聞き取りは非常に時間がかかることなので、県庁全体ということまでは今のところ考えていません。そこで非常に一般的な問題が見つかればまた別ですが、そうでない限りはそこは考えていません。ただ同時に、勤務状況の管理については調査を含め、管理の方法を一から検討して、超過勤務等の把握に関して、問題が発生する前に把握できる体制をつくっていきたいと思っています。

Q 新潟日報
 今回の事案は明るみになりましたが、こういうような事案が明るみにならないということになると、対処についてもなかなか難しいのかなという感じもするのですが、知事は明るみになったことについてはどのように受け止めていらっしゃいますか。

A 知事
 明るみという意味があまりよく分からないのですけれども。

Q 新潟日報
 通報によって報道されたと言うか、事実が公になったということについては。

A 知事
 基本的に起こっていることは、決して因果関係がある・ないということではないのですが、シンプルに起こったことは、勤務中にくも膜下出血で亡くなられたということで、勤務関係そのものに関して解明すべきこともいろいろありますが、いわゆる事件ではないわけです。誰もが見ている中で突然意識を失われて、そのまま救急搬送されたということですから、明るみという言い方がそもそもいかがなものかとは思います。そもそも発表すべきなのかということに関しては、ご遺族のご意見もあるでしょうし、こういう経緯になったのは、それはそれなのだと思います。ただ、私は亡くなられた時点で少なくとも把握していましたし、当然昨今のいろいろな状況から、もしかして過労死かもしれないということは当然周りの人は全員考えたことであり、それに関してきちんと調べなければいけないということは思っており、かつ指示もしていたので、そういう意味では発表するタイミングがどうであったかということについては、こうなるのは事案の性質上やむを得ないところではないのかと思います。

Q 新潟日報
 今後の環境改善の部分なのですが、人員が限られている中でパートナーを組むみたいな取組もある中でこういうことが起こってしまって、考えられる手段としてどのような環境改善が、人員が限られる中で考えられるのでしょうか。

A 知事
 相当程度に働き方を改革していくということなのだと思います。決して否定的なことを言いたいのではなく、日本人全体の仕事に言えることだと思うのですが、あまりに完璧と言いますか、仕事は完璧であるべきなのですが、少し別の方向で完璧を求め過ぎている部分がお互いにあるのだと思います。お互いにあまりにクオリティーと言いますか、誰からも批判されないことを求め過ぎているところはあるのかなというところで、業務が非常に増え過ぎているというところはあるのだと思います。まずは先ほど申しましたとおり、適切な仕事に対して適切な(人員の)配置をしていくというのが大前提、第一であり、それは私の仕事ですので私の責任としてしっかりとやりたいと思います。ただ、その上で財政の問題もあるので、やみくもに職員を増やすということはできるわけではないのです。そうすると、適正な配置をする前提で、できる適正な仕事と言うのでしょうか、求めるべき適正なクオリティーということに関して、県庁全体の考え方を整理していくことなのだと思います。かつそれは多少周りに対しても、こういう仕事でもいいのだと言うか、決して手を抜きたいという意味では全くなくて、私自身は合理的にもう少し仕事量を減らせるところはあると思うので、合理的な中できちんと仕事量を整理していくということをすべきなのだろうと思います。その中ではあまり合理的でないほどに完璧な仕事を求めるということは正しいことではないという空気をきちんと共有していくことだと思っています。

Q 新潟日報
 知事は就任されて1年余り経っていますが、それは今までの実感と捉えてよろしいのでしょうか。県庁内にそういう雰囲気があると言うか、あまりにも完璧な仕事をするような雰囲気があるという実感をされていると。

A 知事
 場合によってはあると思います。それは日本中のどこにでもあるのだと思うのですが、それはあり得るのだと思います。日本全体ということだと思うのですが、常に完璧な仕事を求めるのが、比較的日本の労働環境におけるある種の美徳とされていると思います。どのような犠牲を払っても完璧な仕事をするというのが美徳とされていると思うのですが、労働はやはり労働なので、時間と(適正なクオリティーに対する)対価以上のものはできない。それは社会全体でもできない。それを無理強いした場合には、どこかでひずみが出てきてしまうということは、社会全体でも共有すべきことだろうと思います。

Q 時事通信
 働き方改革をされている中で、人事課の方でも月に何時間の超過勤務(があったか)というのは知事部局全体でも、他の部局でも統計を取っているかと思いますが、全体的な労働環境の見直しというところに着手というのは。

A 知事
 進めていきたいと思います。知事部局全体では5,699人いるのですが、(時間外勤務が)月80時間超の方は今年度(11月末時点)282人おり、月100時間超の方が106人ということですから、随分おられるということで、これは災害等があると一気に増えたりしますので、なんとも言いづらいところではあるのですが、そこはきちんと対処していきたいと思います。

Q 新潟日報
 国会の方でも国会の答弁などを含めて、かなり直近の質問が夜中までかかるので霞が関の職員も大変だということで、そういう観点からも議会も巻き込んだ形で提言とか改革みたいなことがあったと思います。やはり県庁の中でも議会対応というのが、一つピークが来るような問題だと思いますが、そういう意味で議会との対話もしながら、仕事の平準化とか含めて、あるいは過度の完璧さみたいなところも含めて、その辺りをきちんと議会との話合いの中で働き方改革につなげていくとか、そういう面というのは必要だとお考えですか。

A 知事
 必要は必要だと思います。ただ私自身は、議会が(質問の事前通告を)直前にやるのが悪いとか、通告しないのが悪いとはさして思いません。通告がなければ、通告がないなりの答弁でよしとすべきということだと思います。直前なら、直前なりの答弁でよしとすべきだということだと思います。直前に来た質問通告に対してまで完璧に答える必要はおそらくはないというのでしょうか。それは直前で1日前だから、とても調査できない部分はあるので、もちろん基本的な方針はちゃんと答えますが、調査に関しては十分ではありませんが、それは次回お答えしますぐらいのものでもいいということに関しては、おそらくお互いが許容すべきことだと思います。通告がないことに関しては、たった今の方向性は言えるけれど、少なくとも調査等に関しては言えませんということに関しては、そういうものだというふうにお互いが理解し、また職員、県庁の方もそのように理解して進めていくということだろうと思います。働き方改革というのは、繰り返しになりますが、単に(労働時間を)減らすということはなかなかできない。結局、何かを減らさなければ、(労働)時間は減らないわけなので、そういう意味では求められる適切なクオリティーということに関して、お互いの理解を進めていく必要があると思います。

Q 新潟日報
 現時点で、その求められるクオリティーでいい、一定程度のものでいいというような感じの雰囲気はあるとお考えですか。

A 知事
 今のところないと思います。これからそこは醸成していきたいと思っています。どちらにしても、県庁の中で進めることの方が先だろうと思います。

※文中の( )内については、広報広聴課で加筆したものです。


(過去の知事記者会見の一覧はこちら)

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