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平成29年9月6日 新潟県知事 定例記者会見

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0050296 更新日:2019年3月29日更新

(記者会見の動画を新潟県公式YouTubeチャンネルでご覧になれます)<外部リンク>

  1. 日時 平成29年9月6日(水曜日)
  2. 場所 記者会見室
  3. 知事発表項目(10時00分~10時02分)
    • 自殺対策について
    • 「新潟うまさぎっしり博」及び「国際ご当地グルメグランプリ選抜特別大会」の合同開催について
  4. 質疑項目(10時02分~10時39分)
    • 福島第一原発の視察について
    • 外国人宿泊数調査結果について
    • 新潟・福島・山形三県知事会議について
    • 図柄入りナンバープレートについて
    • 柏崎刈羽原発の適合性審査について
    • 北朝鮮情勢について
    • 自殺対策について
    • 人生について

知事発表

自殺対策について

 様々な悩みを抱える方のために、県内各地で開催される総合相談会等への参加者を募集と言いますか、告知させていただきたいと思います。この相談会は自殺対策ということでやらせていただいているのですが、そこに至る過程というのは人によってそれぞれでして、また悩んでいる方は自殺しようと悩んでいるわけではなくて、様々な問題に対して悩んでいるわけでしょうから、どのような悩みであってもそれを1か所で相談できるという相談会を開かせていただきますので、もしご相談をお考えの方がおられましたら来ていただければと思っています。仕事、家庭、お金、こころの健康など、様々な悩みに対応できるように様々な専門家がそろっています。また、日中、夜間を問わず、24時間体制で「こころの相談ダイヤル」を実施しています。電話番号は、0570-783-025(なやみなし にいがた)です。相談会に行くのが大変だという方は、こちらの相談ダイヤルにお電話いただければと思います。その他、県内民放4局で8月から新しいテレビCMを放映して、自殺予防の呼びかけを集中的に行っています。9月というのは4月と並んで自殺が多いと言われる季節ですので、新しい環境等で悩みがありましたらご連絡いただければと思います。

報道資料(自殺対策について)[PDFファイル/163KB]

「新潟うまさぎっしり博」及び「国際ご当地グルメグランプリ選抜特別大会」の合同開催について

 「新潟うまさぎっしり博」及び「国際ご当地グルメグランプリ選抜特別大会」の合同イベントを新潟競馬場で開催します。「新潟うまさぎっしり博」が、ちょうど10年の節目ということで合同開催とさせていただきました。目玉となりますのは、福島県、山形県、新潟県、3県連携によるブランド牛を使ったグルメやご当地ラーメン、さらには過去の「国際ご当地グルメグランプリ」におけるグランプリ受賞作品、「柏崎鯛茶漬け」「糸魚川ブラック焼きそば」「サザエの炊き込みご飯」等が食べられます。天高く馬肥ゆる秋ということで食欲の秋ですので、ぜひご参加いただければと思います。

報道資料(「新潟うまさぎっしり博」及び「国際ご当地グルメグランプリ選抜特別大会」の合同開催について)[PDFファイル/1.33MB]

質疑

福島第一原発の視察について

Q 代表幹事
 知事は4日、福島第一原発を視察されました。改めてご所感と、視察をしたことで県による検証にどう生かすかをお聞かせください。

A 知事
 所感は非常に複雑と言いますか、やはり(原発事故の)影響の大きさというのはすごいものがあるなと思います。もちろん現地では非常に多くの方が復興・復旧に本当に励んでいらっしゃるのですが、同時に、相当広大なエリアが人影まばらという状況であること自体は事実として否定し難いところですので、これだけの範囲に影響があったということは非常に重く受け止めなければならないと思います。それは原発敷地外の話ですが、敷地内においてももちろん非常に多くの方の努力によって、我々が事故直後に報道で見たような状況からは非常に事情は改善していると言いますか、少なくともがれきは相当程度に撤去されていて、もちろん一部残っている地域はありますが、相当程度撤去されていて、フルフェイスマスクでタイベック(化学防護服)を着なければいけない汚染地域というのは相当限定されています。そこに持っていくまでにどの程度の努力や労力やリソースを要したかというのも、容易に想像できる程度にまだまだ生々しい状況ですから、ここに持っていくのに6年間でこれだけのリソースが必要であり、いかにきれいになったとは言え、フルフェイスマスクでタイベック(化学防護服)を着なければいけない範囲はもちろん残っており、そこは当然6年経ってもそうではない状況にはできないから残っているわけですから、それをさらに撤去していくのは非常に困難であり、非常に時間がかかるであろうということも分かったということです。ただ、どのオフサイトにおいても、オンサイトにおいても非常に多くの方が努力していらっしゃるというのも同時に分かりましたので、そういった実状をきちんと踏まえた上で、検証を現実に即して進めていくということだと思います。そういった心構えと言いますか、気持ちのありようみたいな問題とはまた別に、福島県であり、東京電力であり、それぞれの立場は違うにせよ、やはりいろいろなご協力を得なければいけませんから、きちんとした環境を築く第一歩が踏み出せたというのは非常によかったと思っています。

Q NST
 福島第一原発の視察について、実状を把握できたということだったのですが、今後の検証への具体的な生かし方みたいなものについてお考えがあればお願いします。

A 知事
 把握できたと言いますか、私としての実感が持てたということだと思います。私は決して原子力の専門家ではないわけですから、一個人としての実感を持てたということだと思います。とは言え、ある程度実感があるないというのは、これから枠組みを作っていく中でも重要なことだと思いますので、少し精神的な話になってしまうのですが、実感を持って枠組みを作っていけるというプラスがあると思います。もう一つのプラスは、先ほども申し上げたとおり、より具体的なところではいろいろなご協力を得るということに関して、(実際に)会っていなくても、ご協力をお願いしますと連絡すれば、ご協力していただけるのでしょうが、やはりお会いしてお話したことがあるというのは重要なことで、そういったご協力を得られる関係の第一歩を築けたのではないかと思っています。

外国人宿泊数調査結果について

Q 新潟日報
 先週発表がありました昨年度の県内の外国人宿泊数の調査結果を受けて質問します。過去最高の193,080泊ということで、ここ数年増加が続いています。一方で、今回は伸び率が2.4%という結果も出ておりますが、知事はこの結果をどのように受け止めて、今後の県としての方向性をどのようにお考えか教えてください。

A 知事
 まずは20万泊に近づいているというのは非常にいいことだと思います。その上で伸び率が鈍っていたり、他県との比較を多々されるところではあるのですが、ただ常に同じ状況でひたすら伸び続けるというのはむしろ考えづらいわけで、現状で少し伸び率が鈍ってくるのは当然であろうと思います。また、多少なりとも現下の国際情勢の影響も無きにしも非ずというところだと思いますので、それほど一喜一憂することではないのだと思います。とは言え、これを伸ばしていったり、それほど他県との比較が重要とも思わないのですが、他県とも遜色ないと言いますか、他県にさらに先んじるように伸ばしていくということが必要だろうと思います。北陸新幹線も開業したところですし、様々なイベントもありますし、JRのキャンペーンの協力等もありますので、そういったものを生かして観光地の魅力を高めていきたいと思います。同時に、常にインバウンドはアウトバウンドとセットであろうと思いますので、そういったインバウンドが増えることによって外国人とも親しんだ県民の皆さんが、アウトバウンドにも足を延ばしていただけると、路線が維持されてよりインバウンドが増えるというような好循環につながるのかなと思っています。

新潟・福島・山形三県知事会議について

Q 新潟日報
 知事は明日、山形と福島の三県知事会議に就任以来初めて出席されると思いますが、知事としてこれだけは主張してきたいというテーマ、思いがありましたらお聞かせください。

A 知事
 (3県は)近県ですし、3県に共通の課題は実は農作物の輸出であったりするわけです。そこは3県一致して、先日ちょうど福島県知事ともお話をしたところですし、きちんと検査していることですから、輸出の解禁と言いますか、もちろん外交は国が担うわけですから、国にも働き掛け、また各国にも働き掛けていきましょうということで、きちんと連携をとっていきたいと思います。また今ほどのインバウンドの話で、他県に先んじて勝つようにというのは、目標としては掲げるのですが、同時に、それは別に他県と排他的にやるようなことでは全くないので、それはぜひ一致協力してやっていきましょうということを伝えたいと思っています。現実問題として、外国の方が(日本に)来られるときはゴールデンルートにまずは1回行くというのは、それは仕方がないと思います。我々だってアメリカに行くときはニューヨークに行く、フランスに行くときはパリに行くわけですから。新潟は、それに加えて、さらに地方も見たいというような方が来られるのだと思います。そういう方々は基本的にいろいろなところを見たいわけでしょうから、各県をうまく回れて、いろんな魅力が見られるという方がむしろ全ての県にとって利益だと思いますので、広域観光というものを作っていきたいと思います。また、福島県知事ともお話をしたところですが、別に原発には限らないということだと思いますが、最近は想定外の災害が、水害も含めて多々あるわけですから、そういったものに対する相互協力体制というものをしっかりと築いていきたいと思います。

Q 新潟日報
 山形県知事は、羽越新幹線について非常に熱心にいろいろと発言されているのですが、隣県の知事として羽越新幹線というものに対してどういったご認識ですか。

A 知事
 もちろん私もそれはできた方がいいし、それはぜひやってほしいのですが、国への陳情やお話を伺っている限りは、少なくとも北陸新幹線が大阪に開通してからという既定路線があまり動く気配はなく、北陸新幹線は現状の計画では大阪まで開通するのは30年後ということで、それを何とか早くしてくださいというのは一生懸命やっているのですが、そういう意味では羽越新幹線はぜひ整備してほしいとは思いますが、早期にという目算が立っているかと言われると、国のご都合の中で、なかなか早期にということにはなりづらいとは思います。もちろん希望はしますし、一緒に働き掛けたいと思うのですが、同時に、新潟県にとっては痛しかゆしみたいなところがあって、(北陸新幹線が)大阪まで続かない方が新潟で(乗客が)降りてくれるからいいという意見もあるかもしれませんが、普通に考えれば大阪まで続いた方が関西からのお客さんを見込めるわけです。現下の状況では、羽越新幹線を優先した場合に(北陸新幹線の)大阪延伸が遅れるということなのかなというバランスになっているわけです。別に私がそうしたいわけでも、そう決めているわけでもなく、国がそういうバランスになっているわけです。新潟県としては、もちろん(北陸新幹線の)大阪延伸をすぐにやっていただき、かつ羽越新幹線もやっていただくというのがベストではあるのですが、それができない中で羽越新幹線ばかりを強調して言うと、では大阪(延伸)は遅れるけどいいのですねというような切り返しがなされかねなく、少し複雑な立場にあるということですよね。新潟県としては、北陸新幹線も通っていますので、そちらの延伸との兼ね合いがあるものですから、総論としては賛成なのですが、羽越新幹線の調査費によって大阪への延伸が遅れるようならば、少し声が小さくなってしまうみたいなバランスがあるということです。

Q 新潟日報
 羽越新幹線というものを作ること自体の効果と言うか、その点は。

A 知事
 日本海国土軸という言い方もされますし、羽越新幹線が新潟県内のどこまで延びるのかというのは考えどころではあるわけです。まず第1期は新潟からなのでしょうが、より長い目で見れば、上越まで行ってくれるならそれに越したことはないわけです。そうすると大阪から羽越まで、まさにそのとき本当の意味で日本海国土軸と言うのか、日本海流動ができるわけですから、それは大いなるロングビジョンとしてはあり得るのだと思います。ただ、新潟県は何せ2本新幹線が通っている類いまれな県ですから、しかもそれ(北陸新幹線)が関西まで延長していただくことが新潟県にとってはどちらかと言うと先みたいなところもありますので、そういう意味で少し複雑な立場ということでしょうか。

図柄入りナンバープレートについて

Q 新潟日報
 車のナンバープレートについて、県で新潟・長岡ナンバーで図柄付きと言うのでしょうか、導入するということで、導入することによってどのようなことが期待されるかというのを改めて伺います。

A 知事
 一つはやはり郷土意識と言いますか、地元意識と言いますか、その醸成というのがあるのだと思います。アルビレックス新潟やNGT48なども、そういうものではないですか。一つのシンボルみたいなものがあって、人は初めてまとまることができるところがあって、もちろんシンボルがなくても心の中には持っているのでしょうが、やはり形になって初めてそれが分かるということがあるわけなので、そういう意味でいいのだと思います。また、車ですから東京都内だって、関西だって、もちろん日本全国走るわけですから、そのシンボルを見れば、なるほど新潟はこんな所かというようなところもあります。それは各地がやるわけですから、同じとは言いながら、各地の特徴が各地にPRされるというのはいいことだと思います。それは県民の一体感というよりはもう少し狭い範囲になりますが、ある種の郷土意識と言いますか、その醸成であり、また県内各地のPRであるということでプラスになると思います。

Q 新潟日報
 魚沼とか、上越の方でもご当地ナンバーを目指す動きが出てきているということで、過去には失敗の例があったりとか、住民合意が課題だったりとかというところもあるみたいですが、そういう動きが出ていることについてご所感をお聞かせください。

A 知事
 これも住民合意の問題ですから、私は魚沼出身ですけれども、魚沼の人は長岡と一緒と見られたいけれども、長岡の人は魚沼と一緒と必ずしも見られたいとは限らないというような、ご当地意識というのはいろいろ複雑なものがあるわけです。新潟と長岡のさや当て、東京と大阪のさや当てみたいなものがあるわけですから、それがあるのは自然で、まとまらないならまとまらないでいいのだと思います。無理に大阪の人に東京ナンバー付けろと言ったら必死で拒否するでしょうから、そういったようなことがスケールを小さくして起こってはいけないわけですから、合意が取れないなら無理強いすることはないと思います。でも同時に、一体としてやりたいのだということで合意が取れるならそれはいいことですから、各地の取組にお任せするということに尽きるのかなと思います。

柏崎刈羽原発の適合性審査について

Q 朝日新聞
 柏崎刈羽原発ですが、原子力規制委員会の適合性審査会合で、早ければ月内にも審査書案が出るだろうという観測がありまして、今日これから規制委員会での議論次第では来週にも出るのかなというところだと思いますが、審査書案が出た場合に政府としては新規制基準の適合性が確認された原発は順次再稼働というスタンスですが、県としてこれから3つの検証が始まる中でのスタンスとかお考えについて、改めて聞かせていただけますか。

A 知事
 私は両者全く独立であると思っています。国が国の基準でするのは、それはもちろん国のやることであり、県として特段(口を)差し挟むとか、そういうことはない。ただ、その結果を踏まえて、その結果も含めて県としては県の安全性を確保すると言いますか、安全を確保するためにしっかりとした検証をさせていただくと。また、検証が終わるまでは(原発の再稼働について)判断しようがないわけですから、こちらとして(再稼働を)認めるということを言うつもりは全くありませんということに尽きます。それに関しては、国が特段口を差し挟むところでもないでしょうと思いますので、両者独立にやらせていただきたいと思っています。

Q 朝日新聞
 これまで検証は3~4年かかるというスケジュール感を示していましたが、そこら辺のイメージについてはどうでしょうか。

A 知事
 特段変わりません。

Q 朝日新聞
 県の技術委員会の位置付けについてですが、今回審査書案が出た場合に、審査書案ではハード面、原発そのものの部分、まさに技術委員会で議論しているところですが、そこの関係については現状では技術委員会としてどういう議論をするようなイメージでしょうか。

A 知事
 そこを踏まえてもう1度検証するということだと思います。サイエンスというのは、権威のある方が1回やればいいというのでは全くなくて、そのデータやその議論の状況を全部公開した上で、それを複数の目できちんと見るというのがサイエンスの基本ですから、当然同じようにやらせていただくことになります。ただ、もちろん1回議論されたものを見てやるわけですから、多少なりとも(検証のスピードは)早くなるでしょうねということです。ゼロからやるよりは。それに決して拘束されるものではないですが、それは一つの参考として見られるわけですから、多少なりとも手間は省けるわけで、その分早くなるところはあると思います。ただ、それ以上のものではないと思います。

Q 朝日新聞
 これまでの県技術委員会の位置付けというのは、原子力規制委員会の議論があった上で、それについて県として課題が浮かび上がる、あるいは課題があるというところを議論するというようなケースが多かったと思うのですが、そういった意味では審査書案についても改めて県技術委員会で精査するということでしょうか。

A 知事
 そうですね。当然させていただきます。

北朝鮮情勢について

Q NHK
 北朝鮮情勢について伺います。先日、核実験もあり、さらにまたミサイルの発射を示唆するような発言もあり、その一方で、アメリカがそれに呼応するような発言があり、緊迫の度合いが増しているようにも見受けられるのですが、抗議するというお話もありましたが、まず今の両方のやり取りの受け止めと、県として今後どのようにしていくのか、例えば自治体によっては抗議文を出すというようなところもあったりするのですが、新潟県としてどのように対応されていくのか、教えてください。

A 知事
 状況としては、非常に望ましくない状況でしょうね。別に私も決してエスカレートすべきだとは思わないですし、可能な限り対話でということにはなるのでしょうが、一線を越えているようなところがあると言いますか、報道等でご承知のとおり、水素爆弾をきちんと核実験して、きちんと使えるようになっている国というのは、それほど多くないわけです。こっそり持っている国があるかどうかは別として、きちんと確認されている国というのは、基本的には国際連合安全保障理事会常任理事国に限定されているわけです。それが公平だ、不公平だという議論はあるのでしょうが、少なくとも戦後世界のパワーバランスと言うのでしょうか、事実上それを前提として、そこがある種の核抑止力を持っているという前提で組み立てられているわけですから、その大きな枠組みを変えかねないということになります。大きな枠組みを変えかねないということは、正義・不正義、善悪というものを超えて、非常に大きな反発が起こりうるわけです。既得権を持っている国々から。本当に(不測の)事態が起こりかねないというのは、客観的な分析としてはあり得るのだと思います。ただ、同時に制裁等が実効的な形できちんと成立して、制裁等による解決ということもあり得るので、それはむしろ解決に向かって、やっと各国が重い腰を上げる一歩になるのかもしれない。逆に北朝鮮からしてみれば、虎の尾を踏んでしまったということなのかもしれないのですが、そこは予想不可能ということだと思います。いずれにせよ、事態が変わり得る可能性があるので、そこは非常に注視しなければならないということだと思います。県としては、様々なことがあり得ると思うので、そこは議会ともお話をさせていただいて、今後の対応を決めさせていただきたいと思います。県というのは地方自治体ですから、基本的には避難などの安全の部分と、声明文みたいなものはある種精神的なものですから、あとは国との連絡を密にするというようなこと以上には、なかなかしようがないところですが、とは言え、県民の皆さんの様々な気持ちや、精神的なものもやはり価値がないわけではないですから、議会とよくご相談させていただいて、決めさせていただければと思っています。

Q NHK
 国民保護というような状況になれば、主導するのは国ということになるかと思いますが、県としては注意喚起等ができるかと思います。県として独自に何か県民に呼びかけするようなことはあるのでしょうか。

A 知事
 注意喚起というのは、正直に言って、難しいでしょうね。より緊迫してきて、より具体的な何かが起こってくれば、それこそ通常兵器で何かしてくるということが顕在化してくれば、注意喚起であったり、今度は県も含めて海岸線をどうするかみたいな話になってくるのだと思いますが、現状でミサイルという話になったときは、正直に言って、今ある避難訓練以上のものができる技術的な目算は立たないということだと思います。ただ、県としては、万が一のことが起こった場合の早急な救護体制というのはきちんと備えていきたいと思っています。

Q 新潟日報
 拉致問題について、これまでもミサイル発射の折に伺ってきたのですが、制裁の話ですとか、圧力の話になってくると、一方で拉致問題解決との兼ね合いみたいなところもあるのかと思うのですが、この辺り、本県は横田めぐみさんが拉致された所でもあるわけなのですが、知事としてどのようにお考えですか。

A 知事
 それはぜひ解決していただきたいと思う中で、現実的な話としては正直それは取り残されかねない話ではあるのだと思います。皆さんの注意がミサイルや経済制裁の方に集中してしまって、少し置き去りにされかねないところではあるので、置き去りにしないでくださいということを繰り返し政府にお伝えしたいと思います。かなり希望的観測が過ぎるのでしょうが、希望的観測としては様々な交渉の中で(拉致問題解決が)俎上にのぼって、災い転じて福となすというように、解決に向かう方向になれば一番いいとは思います。ただし、そうなる可能性は、もはや我々はコントロールできないと言うか、もう分からないということだと思います。ただ、そこは忘れずに取り組んでいただくと。決して置き去りにすることなく取り組んでいただけるように、繰り返し政府に伝え続け、また県民にも国際的にも発信し続けるということだと思います。

Q 新潟日報
 政府への働き掛けというのは、県単独だったり、知事の会などいろいろな枠組みがあるかと思います。そのほか民間団体との連携などもあるのかもしれませんが、知事の中ではどんなイメージでしょうか。

A 知事
 それぞれの機会を得てということだと思います。全ての機会において、それをきちんと伝えていくということだと思います。

自殺対策について

Q 新潟日報
 今日の午後、県自殺予防対策推進県民会議が開かれるわけですが、なかなか新潟県の自殺者数が減っているとは言え、自殺の死亡率が全国を上回る状況が続いているわけですが、知事としては、その背景をどうお考えかお聞かせください。また、今までも県として様々な取組をしている中で、もう一歩やっていく上で必要なことと言いますか、それを今日の県民会議などで話すのかもしれませんが、どういった取組がさらに必要かということについてお願いします。

A 知事
 (自殺者数が)減っているとは言え、まだまだ多いのは非常に残念だと思います。同時に、決して言い訳をしたいわけではないのですが、あまり自殺をされた個人や、また周囲の人が救えなかったということを責めるということでもない部分もあるのです。決してそれを言い訳にしたいわけではないのですが、うつ状態になったときには、合理的には決して自殺が唯一の解決ではないという状況であり、また見ようによっては救いの手もあったのではないかという状況でそれを選んでしまうみたいなことがあって、またそれは必ずしも社会的事象ばかりでもなく、例えば日照時間と自殺はそれなりに関連があるということは、いくつかの論文で示されていたりしますし、そういった様々な要因があって、必ずしも属人的なものに帰するものばかりではないのです。そうすると、(自殺死亡率でみた全国順位が)ある程度高いということは、ぜひ改善していきたいですが、必ずしも(自殺の原因が)属人的なものばかりにあるわけではなく、いくつかの要因の中で、やむを得ず発生している部分もあると思うので、そこは改めていく前提ですが、だから当県が悪いのだという話ではないのだと思います。与えられた状況の中できちんと解決していくということに関しては、地道に丁寧な努力を重ねていくことだと思います。全て(の自殺の原因が)が属人的(なもの)ではないから全てを解決できるわけではないのですが、属人的に救える部分もある。(全ての)原因が属人的(なもの)ではなくても、属人的なところで救うことができる部分は多々あるわけですから、そういったものを丁寧に積み重ねていくことだと思います。自殺予防は、思っているよりも難しいことなのですが、そこにくじけずに、今ある様々な対策をより丁寧にやっていくことに尽きると私は思っています。

Q 新潟日報
 いろいろな民間団体や、今回の県民会議であれば様々な団体が参加して予防に取り組もうということだと思うのですが、県としての役割というのは特段何かありますか。

A 知事
 一番大きな役割は、それをきちんとコーディネートして、それをきちんと広報していくということだと思います。意外にコーディネートというのは難しくて、それぞれの団体が、あまり他の団体に差し出がましいことは言えないみたいな遠慮の気持ちがありますから、県であってももちろん遠慮はしながらですが、(県は)こことここ(の団体)は、こういうふうに一緒にやってくださいということを言いやすいのだと思います。こちらはこうするので、こちらは少し合わせてくださいみたいなことを言いやすいですから、きちんとコーディネートして、様々な団体の力が一つに合わさるようにするのが我々の役目だと思います。広報の方も、各団体で広報に努めていらっしゃるのは当然ですが、そこはリソースの限界がありますから、県はある程度のリソースをつぎ込める立場にいますので、まとめた上で集中的に広報していくというのが県の役割だと思っています。

人生について

Q 産経新聞
 米山知事の人生についてお尋ねします。間もなく50歳を迎えられますが、40代の最後の年、どんな40代だったか振り返っていただくのと、これから迎える50代、10年ターム(期間)で伺いたいのですが、50代に対する期待や不安、何か一つ新しいものをやってみたいなと思うものがあれば挙げてください。

A 知事
 40代はご承知のとおり、いろいろなことが動きました。30代の後半からいろいろなことが動いてきたわけですが、確かに(論語の)不惑みたいないところがあるのかもしれないです。30代ぐらいでは随分あれはどうしようか(悩む)みたいなところもあり、49歳ぐらいにしてやっとあまり迷わないで済むところに来られてよかったと。人間あきらめないで頑張るとよいことあるというのが、40代のまとめなのではないでしょうか。五十にして天命を知ると言いますが、(知事になったことが)天命ではないと言われたら、それは仕方がないですが、今のところ天命と自分自身では感じていると言いますか、見ようによっては、(私のことを)あまり迷わずにひたすらよく選挙し続けたなと思うと思いますが、意外に迷っているわけです。二度とするものかと思いながら5回やるわけですから。いろいろ迷いながら、迷った上で、(現在は)迷わないで済む状況になり、やはりあきらめないでよかったな、これは天命だったのではないかなと思えているというのが、ありがたいことだと思います。普段の私の受け答えから分かるように、私はあまり運命論者ではないです。天命であるかどうかは、自分の心の持ちようと言いますか、状況のありようでしかなくて、天命である状況にし続ける努力をし続けるべきだと言いますか、それは自分で作っていくものだと思うので、運命ということではなくて、天命であると思い続けられる状況にできる50代にしたいなと思います。何事も不安があるから希望があるわけで、不安がなければ希望も何もそれは確定している事実なわけですから、希望があるということは、常にそうならない不安があるということであろうと思います。同時に、おそらく50代のどこかで、バク宙はしなくなるだろうなという寂しい気持ちはあるということですね。昔の動画と比較すると、明らかにジャンプの高さが落ちており、回転が遅くなっており、そろそろどこかで止め時を探らなければならなくて、どこかで卒業しますと言う時期が50代のどこかでくるだろうなという寂しさはあります。

Q 産経新聞
 新しく何か一つ始めたいものはありますか。

A 知事
 特段ないです。50代となると失うものも多くなってくる人生のフェーズ(段階)だと思います。この前ロシアと中国に行きましたが、私は中国語とロシア語を一時期学んだことがあるので、日常会話ぐらいができるように練習できたらいいなと少し思っていますが、たぶんやらないと思います。希望としては持っています。

Q 産経新聞
 先ほど、選挙のときのことで、二度とするものかと思ったことがあると仰っていましたが、初めて国政選挙に出たときに抱いた思いですか。

A 知事
 毎回思います。4回とも。5回目は勝つとやはり気持ちいいので、二度とするものかとは思いませんでしたが、負ければ必ず思います。

Q 産経新聞
 二度とするものかと思ったにもかかわらず、また出るというのはどういうことですか。

A 知事
 湧いてくるわけです。大概の人は失恋をすると二度とするものかと思って、しかし沸々と恋心が湧いてきて、恋をするのだと思います。同じようなもので、二度とするものかと思うのですが、沸々と政治をしたいという思いが湧いてくるわけです。なぜ湧いてくるかというのは、なぜ恋心が湧いてくるかが説明できないように、なぜ政治をやりたいという思いが湧いてくるかは、説明し難いということになります。

※文中の( )内については、広報広聴課で加筆したものです。


(過去の知事記者会見の一覧はこちら)

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