平成21年度 全国山岳遭難対策協議会について
開会式の様子
平成21年7月17日(金)、東京都において「平成21年度全国山岳遭難対策協議会」が開催されました。
当日は、全国から220名余りの山岳関係者や山岳遭難対策関係者が集まり、山岳遭難事故防止や救助対策について話し合われ、中高年登山者の遭難に関する講演、山岳遭難の概況や遭難救助事例の報告などが行われました。
平成21年度全国山岳遭難対策協議会の概要
期日 平成21年7月17日(金)
会場 国立オリンピック記念青少年総合センター(東京都渋谷区代々木神園町3番1号)
1.講演
「中高年登山者の体力と遭難」
鹿屋体育大学教授 山本正嘉 氏
〔内容概略〕
・中高年登山者の多くは、体力に自信を持っている。
しかし、日常の運動に比べ、登山では大きな負担がかかる。
・みずからの登山経験や体力に応じた山を選ぶことが重要。
事故の多くは、体力不相応の山に登っていることが原因と考えられる。
・チェックシートを作成し、登山毎に身体トラブルの状況を記録し、
次回登山に向けての改善方法を探るなどの取り組みが必要。
2.報告
(1)「平成20年中の山岳遭難事故概況報告」
警察庁生活安全局地域課課長補佐 佐藤孝治 氏
〔内容概略〕
・平成20年中の山岳遭難は、発生件数1,631件、遭難者数1,933人、死者・行方不明者281人と、
現在の形で統計を取り始めた昭和36年以降、過去最高を記録。
・無事救出等の数が年々上昇傾向であり、山岳遭難対策の効果と考えられる。
〔質疑・意見等〕
・登山計画書をインターネットにより提出できるような、
全国統一のフォーマットがあるとよいのではないか。
(2)「山岳救助事故の現場から」
東京消防庁奥多摩消防署1部山岳救助隊長 麻田正彦 氏
〔内容概略〕
・東京都の山々は、急峻であり、遭難事故も多い。
・災害救助事例の説明では、現場の様子をヘリコプターから撮影された
映像も紹介された。
〔質疑〕
・携帯電話からの救助依頼のうち、GPS探知情報で位置確認できた
事例はどのくらいか。
<回答>東京消防庁では、5年後のシステム改修を待っての対応となる。
3.事例発表
「遭難防止対策の最前線」
株式会社ICI石井スポーツ特販部部長 越谷英雄 氏
〔内容概略〕
・近年、山岳会等組織に属さない個人登山者が多く、
経験不足のまま登山をする現実がある。
・中高年者には、誰にも干渉されないことを望む傾向があり、
アドバイスを聞き入れない方も多い。
・登山用品専門店の役割は、登山に関する様々な最新情報を提供することにある。
なお、閉会式において、「山岳遭難事故防止の呼びかけ(案)」が提案され、全会一致で採択されました。