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【柏崎】観光地域づくりの活動紹介(柏崎観光地域づくり人材育成塾 塾生インタビュー)

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0122560 更新日:2019年6月29日更新

 柏崎地域の広域的な観光振興に取り組んでいる柏崎地域観光推進協議会では、新しい柏崎地域を担う人材を発掘するため、「柏崎観光地域づくり人材育成塾」を開講しており、参加している塾生は、柏崎地域を何とか盛り上げたいと熱い気持ちを持って、活発な活動を展開しています。
 「柏崎観光地域づくり人材育成塾」では、平成30年度、公益財団法人 内田エネルギー科学振興財団の助成を受けて、塾生が、柏崎地域で観光・交流分野の先駆的な活動をしている若い事業家に、事業に対する考え方、地域とのつながり、生き方などについてインタビューし、情報発信する取組を行っていますので、ご紹介します。

 (リンク)広域的な観光推進に取り組んでいます(柏崎地域観光推進協議会)

(第2回)「柏崎まちづくりネットあいさ」宮 沙織[みや さおり]さん

 小千谷市出身。中越地震をきっかけに建築士を目指して柏崎市にある新潟工科大学に進学。在学中から市内えんま通りの復興に携わり、現在のNPO法人柏崎まちづくりネットあいさに就職。まちづくりコーディネーターとして活動しています。
 (インタビュアー 橋本 和明[はしもと かずあき]さん)

柏崎まちづくりネットあいさ 宮 さんの画像
柏崎まちづくりネットあいさ 宮 さん

震災でのおもいがキッカケ

柏崎に来たキッカケは何だったんでしょうか
宮 中学3年生の時に経験した中越地震が大きなキッカケだね。初めて経験する大地震だったから、もう天地がひっくり返るようで、これは地球が滅んだのかなと思ったね。家にもヒビが入ったから家の車庫で家族6人全員で暮らすことになったんだけど、そこで兄がコンビニでおにぎりを買ってきてくれたり、お父さんが寝床作ってくれたりして、改めて家族の絆を感じたんだよね。その時に、家って生まれてから当たり前にあるものだけど家族をつくるもので、みんなをつなぐ大事な場所だなって思って、建築士になろうと柏崎市の新潟工科大学に進学したのが柏崎市に来た理由だね。

新潟工科大学に進んでどうでしたか
宮 震災の時、私の家族は避難所にも行かなかったからわからなかったんだけど、久しぶりに中学校に行ったらグランドが自衛隊の基地になっていたり、まだ寒いなかテントで避難生活している人もいるんだって知って、もし避難所に行ったりしていれば、私も何かできたんじゃないのかなってモヤモヤがあったんだよね。それが今の原動力に繋がっているんだけど、そんなモヤモヤを抱えながら建築士になるために大学に進んだんだけど、私は力学とか数学とか苦手だし、だめだと思って建築士は諦めたんだよね。

今のお仕事を始めたキッカケは何だったんでようか
宮 でも、大学で建物を造るっていう建築士ではなく、建物を使う都市計画の先生に出会って、まちづくりとか地域づくりとか人と関わる方に興味を持ったんだよね。そこから今の法人の上司と出会って柏崎えんま通り復興プロジェクトにも携わったり復興の活動をする中で、「柏崎の大人っておもしろいなぁ。この人たちの背中を追っかけていきたいなぁ」と思って、柏崎まちづくりネットあいさで働き始めたって感じだね。
 あと、それまでの私は夢がないし、自分の得意なこともないし、すごく平均的な人間で尖ったとこがなくて、そのことにもすごくモヤモヤしてたんだけど、活動の中でまちとか集落の人たちと過ごす時間がとにかく楽しくて「これだったら私も好きなのかもしれない」って思って、ある意味それを仕事としてできることは幸せだなぁ〜っと感じてたね。

親からは反対もあった

NPO法人への就職に親の反対とかはなかったんですか
宮 あったね(笑)当時は世間のNPO法人への認識も浅くて、NPOってだけで怪しいぞって風潮があってイメージが悪いときだったから。「あんた大丈夫なの?」って言われたね。
 でも、それまで私ってどちらかというとやらされているとか、人に認められるためにやってるってことが多くて、趣味もなくて自分から好きでやってるって言えることがなかったんだけど、私の恩師となる大学の先生と出会って「これならずっとやっていけるかもしれない」、震災以来ずっと私が抱えていたモヤモヤを解消する方法かもしれないって気づいて、これは絶対やろうと思ったんだよ。だから親には「私がやりたいことだからやらしてくれ」って言って強引に決めたね。それからはどちらかというと親を説得する術を考えてた感じだね(笑)まぁでも理解しにくい仕事だから新聞とかテレビに出るたびにそれを渡して納得させようとしてたね。

まちづくりのコーディネーター集団

あいさでのお仕事はどんなことをしてるんでしょうか
宮 あいさは2013年に法人になって、地震から立ち上がる人とか地域の為になんかしたいって人のための相談支援を中心にやってきたんだよね。その声を集めて2015年に整備したのが、かしわざき市民活動センターまちからって建物になるんだよね。あいさは柏崎市役所と共に歩んできていて、これまでは市民のやりたい事とか活動に対して補助金を渡したり サポートするって仕事を主にやってきたね。それで自分たちのことをまちづくりのコーディネーター集団って言っていて、人と人をつないだり、人とモノをつないだり、技術をかけ合わせたりしていろんな場づくりをする存在なんだけど、まちからという拠点ができてからの3年間は柏崎で地域に興味を持ったり、何とかしていきたいってプレイヤーを増やすことを一番の目標にして動いてきたね。

自分の地域を考える人を増やす

仕事をしていくうえで、今後の課題や展望は?
宮 まだまだ自分たちのまちに対して何か行動しようっていう人材の掘り起こしが足りてないことかな。まちづくりって特定の人がやるものじゃないから、いかにここに住んでいる人が自分事として自分の地域を考えたり、自分の暮らしを考えるなかでまちが良くなっていくってところにいかにシフトさせるかがコーディネーターの力量だなって思っているの。仕事をしていて感じるのは移住してきた人がプレイヤーになる割合は多いけど、もっと地元で生まれた人達にも自分の好きなこととか趣味を活かして何かまちに貢献できないかなって考えてもらったり、違和感に気付いて行動をするっていう人の気持ちに変化を促していくことが課題だね。

いま新しい取り組みを始められているそうですね
宮 これまではどちらかというとすでに活動している人の支援をしてきていたけど、去年からライフワークスクールっていう「好きから始まるあなたの生き方」っていうのをコンセプトに自分らしい生き方に気づくためのプログラムを始めたんだよね。何でも自分の原動力になるものって自分の原体験とか感じてることだから、そこを深堀していくことでまちの問題解決にもリンクさせていくようなことが出来ればいいなと思って始めたんだよ。それで実際に開催してみたらいろんな世代から12人もの人が集まってくれて、これからはこうしたこれから動こうとしている人とか、を応援するような根っこの部分をもっと丁寧にしていこうとしているね。

具体的にはどんなことをやっているのですか
宮 新たな領域でいくと、これから社会に出るか又は大学に行くかっていう選択をしなければならない高校生に、いろんな生き方やいろんな選択肢があることをその時から伝えないと遅いよねってことで高校生向けの事業もしているね。
 自分の進路選択の時を考えると、職業を知らなさ過ぎたし、就活サイトだけでいいの?って言ってくれる大人もいなかった。それに、目に見えない仕事なんていくらでもあるし、会社の大きさに関わらずその子の個性を活かしたり、伸ばしたりする会社と出会うことが一番いいと思うし、そういうものを伝えていかないと面白くないなって思うんだよね。

自分の地域を考える人を増やすの画像

仕事とプライベートを一緒に

生き方として大切にしていることや考えていることは?
宮 目指しているのはプライベートと仕事が一緒になることだね。今の仕事を仕事の関係とかって割り切りたくなくて、仕事でも普通に自分として付き合うってことをしたいんだよね。それはいま模索しているところ。
 あと、一人の時間は創ろうと大事にしているね。それは黙々と作業するのでもいいし、手作業でも、自分の好きな人に会いに行くことでも、感性を豊かにする美術展に行くことでも何でも。

仕事をする上で大切にしていることはなんですか
宮 私はこの仕事は天職だと思っているんだ。だから、自分がこの仕事をしてなかったら何してるかなんて、全然考えられないんだよね。私は誰かを幸せにすることで満足を感じるんだけど、この仕事ってその人の夢をかなえるためには何でもやりますって感じで、ある意味プランナーであり伴走者であり、その人の喜びも痛みも感じながら前に進んでくってのがすごく面白い。なんか人生を何個も歩んでいる感じで、そのぐらい入っちゃうね。だから、誰かの夢を叶えるというコンセプトを持っているね。

一緒に仕事をする仲間については?
宮 仕事に求めるものはいいチームだね。ほんとに誰とやるかは大事だと思う。私は今の上司とまち歩きをしていた時にすごいうきうきしていたらしくて、それを見た上司に声をかけてもらって今の仕事をしているんだけど、でもその感覚って自分ではわからないし、そういったものを見つけてくれる仲間って大切だと思うんだよ。あいさは8人の小さい法人だけど、そこから自分たちの感性とか感覚で仲間を一人二人と増やしていくのはロールプレイングゲームみたいな感じで面白いね。そんな感じで柏崎も変えていきたいね。
 今、柏崎にはいろんな大人とか中高生が出会えるたまり場みたいな所がなくなってきている。自分が出会ってきた面白い大人たちをどう紹介したらいいかまだ分からないけど、中高生で柏崎がつまらないって言っていなくなっちゃったり、その気持ちのまま市外に出て行っちゃう子にも、もっと自分の友達とか仲間をつくっていくみたいに楽しみを共有する人を増やしていけたらいいなと思うね。

「柏崎まちづくりネットあいさ」宮 沙織[みや さおり]さん インタビュー[PDFファイル/246KB]

 (リンク)特定非営利活動法人 柏崎まちづくりネットあいさ<外部リンク>


 (第1回)「里山cafe I’m Home」西村 遼平[にしむら りょうへい]さん

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