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【柏崎】観光地域づくりの活動紹介(柏崎観光地域づくり人材育成塾 塾生インタビュー)

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0122553 更新日:2019年6月29日更新

 柏崎地域の広域的な観光振興に取り組んでいる柏崎地域観光推進協議会では、新しい柏崎地域を担う人材を発掘するため、「柏崎観光地域づくり人材育成塾」を開講しており、参加している塾生は、柏崎地域を何とか盛り上げたいと熱い気持ちを持って、活発な活動を展開しています。
 「柏崎観光地域づくり人材育成塾」では、平成30年度、公益財団法人 内田エネルギー科学振興財団の助成を受けて、塾生が、柏崎地域で観光・交流分野の先駆的な活動をしている若い事業家に、事業に対する考え方、地域とのつながり、生き方などについてインタビューし、情報発信する取組を行っていますので、ご紹介します。

 (リンク)広域的な観光推進に取り組んでいます(柏崎地域観光推進協議会)

(第1回)「里山cafe I’m Home」西村 遼平[にしむら りょうへい]さん

 柏崎市出身。高田南城高等学校を卒業後、いくつかの仕事を経験し料理人となり、現在は「里山Café I'm Home」のオーナーシェフ、有限会社 la Luce e L'ombraの代表取締役を務めています。
 (インタビュアー 橋本 和明[はしもと かずあき]さん)

里山cafe I’m Homeの画像
里山cafe I’m Home

料理の仕事はする気がなかった

いま柏崎を中心に料理人として活躍されていますが、料理の仕事には小さい頃から関心があったんですか
西村 いや、むしろ逆だったね。料理の仕事はしない気だったよ。
実家が飲食のお店をしていて、親から「大変だからやらんほうがいいぞ。お前のやりたいことをやれ」っていわれ続けていたから、料理の仕事は選択肢にもなかったね。でも接客の仕事は好きだから、高校を卒業した後は長野の眼医者で1年間働いていたね。

大学進学への道は考えなかったんですか
西村 目的があって大学に行くならまだしも、自分は専門的に学びたいこともなかったからそんな状況で親のお金を使わせてもらうのは申し訳ないと思ったんだよね。だったらまっさらな状態で、先ずいま目についたものに飛びついて自分で稼ごうって考えたんだよ。

キッカケは親父さんの病気

どういったキッカケで料理の道に進んだんでしょうか
西村 一番のキッカケは22歳の時に親父が病気をして真剣に家族のことを考えるようになったことだね。その時、実家が無くなって家族がバラバラになるかもって考えたら実家を継ぐのが一番いいなって思ったんだよ。それまでは料理の仕事はしない前提で考えてきたから選択肢になかったけど、よくよく考えたら「飲食の仕事好きかもなぁ」って気づいて、料理の道に進むことにしたね。

飲食の仕事に就いてみていかがでしたか
西村 前の仕事を辞めて、飲食の仕事を始めたんだけど、全くの素人だから最初はキッチンではなくホールの仕事を任されたんだよね。そしたらホールでの仕事がすごく褒められて、何度か職場を変えたけど、どこにいってもホールの仕事ばっかしてたんだよね。

そこから、さらに新たな一歩を踏み出されるんですよね
西村 「このままでは自分のお店ができない」と思って今の会社の前身となるBoratorio la Luce e L'ombra っていうイベントを始めたんだよ。Boratoriはイタリア語で実験室って意味で、先ずは自分のお店をすることがどんなものなのか経験しようと思って、自分の周りのコイツとやりたい!って仲間を集めて始めたんだ。そして、イベントを何回もやっていくうちに楽しさとか人のつながりのありがたさにすごく気づかされて「もっと料理を本気で勉強したい」って思うようになったんだよね。それで30歳の時に長岡市の人気フランス料理店で2年半働かせてもらったね。

その後は、料理一筋だったんでしょうか
西村 自分はすごく遅咲きだし、その仕事を辞めてからはビジネスや経営の勉強する期間をつくる為に定時で帰れる福祉の仕事をした時期もあったり、いろいろやってきたね。

食の力に魅了されて

いまケータリングのお仕事と「里山Café I'm Home」というお店もされていますがお店を持たれたキッカケは何だったんでしょうか
西村 お店を始めようと思った理由は1つではないんだけど、1つは自分が過去に料理に救われた経験があることがキッカケかな。親父が病気で入院して、自分のやりたいこともわからない、先行きもわからない、家もなくなるかもしれないって一気に押し寄せてきたときに自分は笑わない人間になってたらしいのよね。そんな時に当時付き合っていたいまの奥さんに食事に誘われて、ご飯を食べた時に「久しぶりに笑ったね」って言われたんだよ。そこで、どれだけ自分で頑張ろうとしたり友達に励ましてもらってもダメだったのに美味しい料理を食べたら元気になれた。食の力ってすごいなあって感じたんだよね。それが理由の1つかな。

初めはケータリングという形で始められたということですがなぜなんでしょうか
西村 ケータリングって自分ではない人が人を集めてくれるから自分では出会うことのできない人に出会うことができるし、いろんな要望をいただくのですごく勉強になるんだよね。それに料理人は職人的なイメージがあるけど、自分はそれよりもお客さんのニーズを大切にしたいんだよね。ケータリングはそれをすごく臨機応変に実現できるからケータリングで始めようって考えたね。

いつでも明かりが灯っていて帰ってこられる場所に

ケータリングとお店のコンセプトを教えてください
西村 ケータリングはお客さんのやりたいことを一から一緒に考えるって仕事だから「どこでも行きます、何時でも行きます、いくらでもやります、なんでもやります。いくらでもやりたいこと言ってもらって、わがまま全部叶えます。ただしできる範囲で」ってことをコンセプトにしているね。
 一方で、お店の方は場所があるから「いつでも明かりが灯ってて、帰ってこれる場所」ってのをコンセプトにしてるんだよね。

それのコンセプトに込められた思いはどういったものなんでしょうか
西村 人って意外と寂しがり屋で、家以外の場所にも居場所を持ちたい傾向があると思っていて、それがあることによって心に安定をもたらしたり頑張れると思っているんだよ。そういう「ただいま」って言い合える空間にしたいなと思って、お店の名前にアイムホームってつけたんだよね。
 自分もただ売り上げを上げるんじゃなくて「おかえり」って言えるような一歩踏み込んだ関係性が築きたいし、コーヒー一杯で一日中いれるような空間にしたいと思ってるね。

いつでも明かりが灯っていて帰ってこられる場所にの画像

地元食材と非効率へのこだわり

お客様に料理を提供する上で心掛けていることを教えてください
西村 地元食材だね。先ず、地元の料理人が地元の食材を使わなくて誰が使うんだろう?と思うし、料理人って1人当たりで考えても一般の人より食材を使う量が多いんだよね。それに自分は一緒に関わってくれる人の笑顔をみたいし、一緒に幸せになっていきたいと思うから。ほんの微々たるものだけど地元の食材を使って地元の農家さんとか漁師さんとか顔の見える関係性の人にお金を落としていきたいなって考えているね。こういった動きもまずは自分からって気持ちで、ケータリングの仕事で県外に行くときもその食材を使ってPrするようにしてるね。
 それに、できるだけ柏崎産100%でって考えたら食材は旬のものしか手に入らないけど、お客さんにとってはそのほうがいいんじゃないかって考えてるね。

すごく楽しそうに接客されているように感じるのですが、何か気を付けていることはありますか
西村 いいサービスは「お客さんの為に非効率なことをどれだけ当たり前に提供できるか」だと考えているんだよね。 例えばお水をよく飲むお客さんがいたら、普通は水の入ったポットをそこに置いて終わりだと思うけど、それは絶対に嫌で、自分は「何杯でも飲んでください。何杯でも注ぎに来ますから」ってやりたいんだよね。それはお店の経営者とか他のスタッフからしたら何でそこに時間を割くんだよって思われることかもしれないけど、お客さんにとってはそっちのほうがいいかなって思うんだよ。

「食」は可能性に満ちている

最後に、今後の展望や柏崎について考えていることを教えてください
西村 食って地域の魅力発信だったり、観光の手伝いをしたり、商品開発とかイベントとか、食育を通じて学校教育にも入っていけて、すごく可能性があるんだよね。だから今後は「食」ってものをハブに活動していきたいって思っているね。
 自分も最初は上には上がいるような職人的な料理人の領域を歩むって考えてたんだけど、ある時それをポンっと止めたらすごく楽になったんだよね。優れようとすればライバルがいっぱいいるけど、異なろうとすれば意外と自分が先頭だったりすることもある。自分の場合は経験も知識もコネもないところから始めたおかげで、いまは料理だけでなくいろんな領域の人と仕事ができているね。人って誰しもがコンプレックスとか人とは違う部分があって、それを補うためにどこかが飛び出てくる。それがその人の個性だし、能力だし、強みになると思うからまずは自分の欠落を見つけなきゃいけないし、愛さないといけないと思いますね。

「里山cafe I’m Home」西村 遼平[にしむら・りょうへい]さん インタビュー[PDFファイル/345KB]

 (リンク)里山cafe I’m Home<外部リンク>

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