上越地域における地盤沈下の状況
昭和40年代に工業用、上水道用地下水の大量揚水が主な原因で地盤沈下が進行しましたが、近年は消雪用地下水の大量揚水が主な原因になっています。
特に昭和59年から61年の豪雪年では、消雪用地下水の揚水量が大幅に増加し、全国トップクラスの地盤沈下が生じたことで、従来の上水道や工業用の規制から消雪用を重点とした各種の地盤沈下対策を展開することとなりました。
県では、国の関係機関及び上越地域の関係2市とともに「上越地域地盤沈下防止対策基本指針」(平成10年度改定、平成20年度再改定)を策定し、地盤沈下防止対策を総合的かつ計画的に推進してきました。また、基本指針を受けて、毎年冬期には降雪の状況等により、地下水位が著しく低下し地盤沈下の発生が懸念される場合の措置として、「 上越地域地盤沈下緊急時対策」を実施しています。
21年度は、沈下面積が176.6k㎡(調査面積190.7k㎡)であり、20年度の103.5k㎡に比べ増加しました。年間最大沈下量は 0.8cm(上越市頸城区城野越新田)であり、20年度の0.9cm(同市大潟区渋柿浜)を下回りました。調査地域の約9割の地域で沈下傾向を示しましたが、沈下量は1cm未満でした。最近5年間の沈下状況は、上越市鴨島から同市清里区にかけての区域、一般国道253号沿いの同市上名柄周辺の区域で沈下傾向にあります。
上越市清里区今曽根周辺は、過去に県及び清里村(当時)が原因を究明するため調査を実施し、現在その結果を踏まえ市が、市道消雪用地下水揚水設備に対する節水対策に取り組んでいます。
県では、今後とも地元市町村や関係機関と協力しながら各種施策を推進するとともに、地盤沈下状況等の監視を継続し、監視結果に基づいた効果的な地盤沈下防止対策を推進することとしています。
観測結果報告書:上越地区の地盤沈下(39)(平成22年3月)
主要観測井観測記録(グラフ)(
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上越地域の地盤沈下量の経年変化
| 測量期間 |
沈下面積(km2) |
最大沈下(cm) |
| 総沈下面積 |
2cm以上の沈下面積 |
最大沈下量 |
最大沈下地点 |
全国順位 |
| H16.9~H17.9 |
200 |
0 |
2.2 |
上越市青野 |
4位 |
| H17.9~H18.9 |
165 |
0 |
2.1 |
上越市新南町 |
5位 |
| H18.9~H19.9 |
3.3 |
0 |
1.0 |
上越市柿崎区馬正面 |
- |
| H19.9~H20.9 |
103.5 |
0 |
0.9 |
上越市大潟区渋割 |
- |
| H20.9~H21.9 |
176.6 |
0 |
0.8 |
上越市頸城区城野越新田 |
集計中 |
上越地域の主な水準点における地盤沈下の推移(
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上越地域地盤沈下緊急時対策
1 上越地域地盤沈下緊急時対策の概要
消雪に地下水が大量に使用される当地域では、冬季の地下水位は降雪量に応じて低下し、これに伴い地層が収縮することから、豪雪年には地盤沈下が大幅に進行しました。特に昭和59年から3年連続して豪雪に見舞われ、消雪用地下水揚水量が増加して地盤沈下が著しく進行し、全国トップクラスの地盤沈下が認められました。沈下の中心は上越市の高田市街地から稲田にかけた区域、高田市街地北部の旧国道周辺及び市街地南東部の関川右岸周辺の旧高田市街地でした。
当地域の地盤沈下対策については、昭和60年度から、緊急時対策を実施しています。これは、地下水位の低下が著しく、地盤沈下が進行するおそれがあるときに、県が注意報や警報を発令し、地下水利用者である事業者や市民にその状況を周知し、地下水の節水・削減対策の実施を要請するものです。
2 注意報・警報の発令区域
注意報・警報の発令対象区域は新潟県生活環境環境の保全等に関する条例に基づく規制区域(井戸の設置が許可を要する区域)のうち、一般国道8号の南側で、一般国道18号(上新バイパス)から西側の豪雪年に沈下の中心となった旧高田市街地を中心とした区域です。
規制区域の位置図
3 注意報・警報の発令及び解除の基準
| 区 分 |
発令の基準 |
解除の基準 |
発令時に地下水利用者に要請する措置 |
| 注意報 |
地下水位の12月1日からの低下量(以下「低下量」という。)が高田G2観測井において6mを超え、又は高田公園観測井において5mを超え、降雪条件からみて、その状況が継続すると認められるとき。 |
地下水位の低下量が高田G2観測井において5m未満となり、かつ高田公園観測井において4m未満となった場合で、降雪条件からみて、その状態が悪化するおそれがなくなったと認められるとき。 |
消雪設備の運転状況の点検等節水対策の徹底及び警報発令時に対処できる体制 |
| 警 報 |
地下水位の低下量が、 高田G2観測井において8mに達し、 又は高田公園観測井において7mに達し、地層収縮の状況及び降雪条件からみて地盤沈下が著しく進行すると認められるとき。 |
地下水位の低下量が高田G2観測井において6m未満となり、 かつ高田公園観測井において5m未満となった場合で、地層収縮の状況及び降雪条件からみて、 地盤沈下が著しく進行するおそれがなくなったと認められるとき。 |
地下水揚水量のおおむね50%の削減 |
4 観測地点
地下水位は、高田G2観測井と高田公園G4観測井で監視しています。電話応答装置を設置しており、電話で随時地下水位と地層収縮量を知ることができます。(通常の通話料金が必要です。)
| 観測地点名称 |
設置者 |
所在地 |
井戸深度
(メートル) |
ストレーナー
深度(メートル) |
観測項目 |
電話番号 |
| 高田G2観測井 |
新潟県 |
上越市栄町
(上越市立城北中学校) |
137 |
114~129 |
地下水位・収縮量 |
025-522-1040 |
| 高田公園G4観測井 |
上越市 |
上越市本城町
(高田公園) |
262 |
199~222 |
地下水位・収縮量 |
025-525-2554 |
5 観測結果
平成23年1月19日現在