このページの先頭です メニューをとばして、このページの本文へ
新潟県ホーム の中の健康・医療・衛生の中のほっと一息ティータイム~新潟県女性医師ネット・スペシャルインタビュー~:髙井和江先生
本文はここから

ほっと一息ティータイム~新潟県女性医師ネット・スペシャルインタビュー~:髙井和江先生

2013年12月05日
新潟県女性医師ネット代表の佐々木綾子先生が、新潟で輝く医師にインタビュー!
今日のあなたに「明日に向かうヒント」を贈ります。

「大事なことを伝えたら、受け止める」そういう風土をつくりたい
 新潟市民病院 副院長 血液内科 髙井 和江 先生
(平成25年12月5日インタビュー)
嬉しいこと、楽しいこと、悲しいこと、辛いこと…すべてを軽やかな薄布で包むように微笑む髙井和江先生。家族と仕事への想い、そして夢を語ります。
何でも完璧ではなく、バランスが大事

(佐々木) 娘さんがお二人いらっしゃると伺っていますが?
(髙井)  二人とも医師です。上の娘は、出産後1年育休を取って、今は新潟大学の放射線科のパートの医員です。下の娘は、新潟大学の第2内科で膠原病を専門としていますが、今は筑波大学に国内留学しています。二人とも、私のいる新潟市民病院で研修しました。
(佐々木) いつの間にかお二人とも医師になられたのですか?
(髙井)  私が家事や子どもの面倒を見なかったので、とても医師になった方がいいよとは言える状況ではなかったですね。好きな道に進みなさいとは言っていましたけれど(笑)。
(佐々木) 他の道は考えられなかったのかしら?
(髙井)  どうでしょうか…?女性が職業を持って社会で働くとなった時に、同じ苦労をするなら、医師や教師の方がやりがいもあるし、男女関係なく評価してもらえるので、そういう道もいいのでは?と言ったことはあるような気はします(笑)。医師は国家資格なので、専門医の資格があれば、ある程度の働く場所と収入も確保できますから。

髙井和江先生

(佐々木) 上の娘さんの子育てはいかがですか?
(髙井)  娘の夫も脳外科の医師なのですが、カナダのトロントにこの秋から一人で留学中です。カナダは真冬なので、娘と孫は私とほとんど同居しています。私も仕事をしているので、孫は保育園に預けています。孫は風邪ばかりひくので、保育園で預かってもらえない時は、近くの方に預かってもらったり、保育園に迎えにも行ってもらっています。娘も早く帰れるはずなのですが、遅くまで仕事をしています。自分の子どもにやってあげたいという気持ちもあるのですが、仕事に行けばなかなか帰られないようです(笑)。
(佐々木) 新潟市民病院でも子育て中の女性医師はいますか?
(髙井)  正規の職員は育児短時間勤務制度も利用できるのですが、少ない人数の診療科の中で他の医師が穴埋めをしなければいけないとか、申し訳ないという罪悪感があって、実際には取りにくいという状況がありました。育休明けに育児短時間勤務制度が利用できるよう正規職員として復帰してもらった女性医師がいるのですが、患者さんを他の医師にバトンタッチするのが物足りないとか、申し訳ないという悩みがあったようです。周りの皆さんは早く帰られるよう配慮してくれますし、昼間だけでも勤務することで他の医師はとても助かっているのですが、当直をやっていないことを気にしているようでした。後に続く女性医師のためにも、子どもを育てながら仕事を続けてほしい、この制度の実践者になってほしいと思っています。
(佐々木) 真面目で、本人自身が悩んでしまうのですね。
(髙井)  気持ちはよくわかります。医師は、何でも完璧主義の人が多いですね。仕事も人に迷惑をかけたくないし、子育てもあるべき母親の姿があって、子どもに手をかけてあげないといけないと思いこんでしまうようです。でも、バランスが大事ですね。
“そこそこ”働けばいいと思っていた

(佐々木) 新潟市民病院の勤務が長いのですね。
(髙井)  最初は新潟で働いていましたが、夫が琉球大学に行くことになり、上の娘を出産直後だったので、夫より1年遅れて沖縄に行きました。夫は研究者なので、医師として仕事を思い切りやればいいと言ってくれていましたが、私は“そこそこ”働けばいいと思っていました(笑)。沖縄に行く時は新潟には戻らないと思っていましたが、下の娘の産休中に夫がくも膜下出血で亡くなり、それで、新潟に戻ってきて、昭和60年からずっと新潟市民病院です。
(佐々木) 新潟市民病院でのお仕事はいかがですか?
(髙井)  いろいろな専門の先生がたくさんいらっしゃるので、私にとっては自分の専門の守備範囲をきちんと責任を果たせればよかったですし、逆にどんどん救急などが充実してきて興味ある症例に出会えるのも良いところです。

左側:佐々木綾子先生 右側:髙井和江先生

「大事なことを伝えたら、受け止める」それが本当のチーム

(佐々木) 女性の副院長はまだ珍しいですね。
(髙井)  新潟市民病院では、看護部長は副院長と兼務なのですが、医師としては私が初めてです。
(佐々木) 副院長としてのお仕事はいかがですか?
(髙井)  医療安全や医療事故対策の対応をやっています。病院の方針として、「速やかに対応して、患者さんとの対話を大切にしよう」といったイニシアティブを取ってやれるのは、いいと思いますね。カンファレンスも「他職種を加えてやりましょう」ということで進めていく時も、職種を越えた立場にいることは非常にいいと思います。
(佐々木) 副院長としてやりたいことはありますか?
(髙井)  職種間のコミュニケーション不足を解消することで事前にトラブルを防止できる事があると思うので、職種の枠を越えたコミュニケーションがうまくいくような病院の風土づくりが夢でしょうか。風通し良く、日々の診療の中で看護師が気づいたことを言った時、医師が受け止める、行動を起こすことが大切だと思います。「誰かが大事なことを伝えたら、きちんと受け止める」それがコミュニケーションのとれた本当のチームだと思います。

(所属等はインタビュー時現在です。)
麻谷美奈先生の中の髙井和江先生の中の影向晃先生
ほっと一息ティータイムに戻る

「新潟県の医学生・医師への募集情報」の中の「新潟県女性医師ネット」の中の「ほっと一息ティータイム~女性医師ネット・ネット・リレーエッセイ&スペシャルインタビュー~」