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新潟県ホーム の中の健康・医療・衛生の中の【保環研】 調査研究 《共同研究》
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【保環研】 調査研究 《共同研究》

2013年07月12日

共同研究の概要

◆平成23年度に他の機関と共同で行った研究は下記のとおりです。表題一覧の後に概要を記載しました。◆
   1.重症呼吸器感染症のサーベイランス・病態解明及び制御に関する研究 
   2.食品中の病原ウイルスのリスク管理に関する研究  
   3.日常食品からの汚染物質摂取量調査
   4.PM2.5と光化学オキシダントの実態解明と発生源寄与評価に関する研究
   5.全国の環境研究機関の有機的連携によるPM2.5汚染の実態解明と発生源寄与評価
   6.オゾン植物影響パイロット・モニタリング
   7.残留性化学物質データの組織化と発生源解析
   8.木質ペレットの品質試験及び燃焼灰の利用開発
   9.沿岸海域環境の診断と地球温暖化の影響評価のためのモニタリング手法提唱
   10.農薬による河川水質への影響のモニタリング調査

1.重症呼吸器感染症のサーベイランス・病態解明及び制御に関する研究

 本研究は,厚生労働科学研究「重症呼吸器感染症のサーベイランス・病態解明及び制御に関する研究」(代表研究者 国立感染症研究所感染症情報センター 木村博一)の中の,「包括的な重症呼吸器ウイルス感染症のサーベイランスに関する研究」(研究者 国立感染症研究所 野田雅博)グループの一員として研究班に参加した.
 新潟県において呼吸器感染症の患者検体からRT-PCR法でコロナウイルスNL63とOC43を検出しその流行状況を把握した.コロナウイルスは主に3歳以下から検出された.NL63は冬季に多く,OC43は冬から初夏に検出され,2種類のコロナウイルスは検出時期が異なった.また,OC43は検出時期により異なりクラスターに分かれ、時期により流行する型が入れ替わる可能性が示唆された.研究成果は,JJID(Japanese Journal of Infections Diseases)に投稿した.

2.食品中の病原ウイルスのリスク管理に関する研究

 本研究は,厚生労働科学研究「食品中の病原ウイルスのリスク管理に関する本研究は,厚生労働科学研究「食品中の病原ウイルスのリスク管理に関する研究」(代表研究者 国立医薬品食品衛生研究所 野田衛)の一環として行った.
 ノロウイルスによる手指汚染が食品の表面汚染につながり,食中毒が発生する事例が多いことから,食品や手指,環境等の表面のノロウイルス汚染のリスク評価のため,比較的清浄な検体からのノロウイルスの検出法を検討した.牛血清アルブミン,ポリエチレングリコール6000,およびNaClを使用した水性二相分配法により,ノロウイルスはBSA層に濃縮でき,BSA層から核酸抽出して,リアルタイムRT-PCR法により検出することができた.ふきとり検査検体等からのノロウイルス検出法に利用することが期待できる.
 詳細は,研究報告編「牛血清アルブミンとポリエチレングリコールを使用した水性二相分配法によるノロウイルスの濃縮法の検討」に記載した.

3.日常食品からの汚染物質摂取量調査

 本研究は厚生労働科学研究「食品を介したダイオキシン類等有害物質摂取量の評価とその手法開発に関する研究」のうち国立医薬品食品衛生研究所が中心となり実施されている.当所は他の地方衛生研究所等10機関と共に協力機関として参加しており,食品由来によるPCB,農薬及び重金属などの汚染物質の摂取量調査を行った.
調査は,マーケット・バスケット方式により食品(13の群)と飲料水について107物質を測定した.その結果,19物質が検出され,摂取量に換算すると以下のとおりであった.
    日常食品からの汚染物摂取量  (μg/人/日)
 物質名  摂取量  物質名  摂取量
 PCB 0.20   ひ素 21.0   
 総HCH 0.07   水銀 8.63 
 総DDT 0.37   鉛 28.6       

 クロルデン類

0.08   カドミウム 27.5   
 クロルピリホス 0.29   マンガン 4,070     
 シペルメトリン 0.52   銅 1,890       
 臭素 6,200     亜鉛 8,480       

4. PM2.5と光化学オキシダントの実態解明と発生源寄与評価に関する研究

 本研究は,これまでの,国立環境研究所と地方環境研究所のC型共同研究をⅡ型共同研究と名称変更したもので,PM2.5と光化学オキシダントの地域的な汚染の特徴を明らかにし,その汚染特性や発生原因を解明することで,地方自治体や国の大気汚染施策に活用することを目的としている.
 その内容としては,①常時監視の時間値データやPM2.5の測定データのデータベース化と解析,②粒子成分や揮発性成分の測定と解析,③PM2.5や光化学オキシダントの測定法に関する検討,④モデル解析等による発生源寄与率評価の検討,⑤衛星観測データ解析,を実施することとしている.
 平成23年度も引き続き,研究体制を整備し,研究計画を具体化させるために参加機関による研究会を開催し,情報交流や共有ツールなどの活用を行った.また,一部の測定データについてはデータベース化を進めた.

5.全国の環境研究機関の有機的連携によるPM2.5汚染の実態解明と発生源寄与評価

 全国10数カ所観測拠点を展開し,同一手法でPM2.5質量濃度の連続観測及び常時監視網より時間分解能高いの成分濃度測定を行い,全国的なPM2.5濃度及び成分についての実態を把握する目的としている.また,発生源別の排出粒子組成情報のデータベースの作成,化学輸送モデルなどの数値シミュレーション手法などを活用し,日本におけるPM2.5の発生源寄与率及び越境汚染寄与率を推定することを目標としている.
 新潟県では,国設佐渡関岬酸性雨測定所と国設新潟巻酸性雨測定所の2地点において,PM2.5自動測定装置とフィルターサンプリング装置をそれぞれ設置した.PM2.5質量濃度については自動測定装置による1時間毎の自動観測を実施し,成分濃度については10月,1月及び3月にフィルターサンプリング装置による2週間連続の集中観測(佐渡関岬測定所は12時間毎,新潟巻測定所は6時間毎)を実施した.

6.オゾン植物影響パイロット・モニタリング

 オゾンによる植物影響に関するモニタリング手法を検討するために、植物葉へのオゾンによる可視被害の観察や森林地域におけるオゾン濃度測定についてのパイロット的なモニタリングを全国の自治体の中で,新潟県,北海道及び福岡県がアジア大気汚染研究センターとの共同研究として実施している.
 新潟県では,南魚沼市内の八海山展望台付近の森林を対象として,オゾン計を用いたオゾン濃度の観測やブナなどの植物影響に関する調査を実施している.

7.残留性化学物質データの組織化と発生源解析

 本共同研究は,統計数理研究所が中心となり,国立環境研究所,農業環境技術研究所,製品評価技術基盤機構,北海道環境科学研究センター,宮城県保健環境センター,茨城県霞ヶ浦環境科学センター,千葉県環境研究センター,長野県環境保全研究所,東京都環境科学研究所,岐阜県保健環境研究所,広島県立総合技術研究所,北九州市立大学大学院及び埼玉県環境科学国際センターとダイオキシン類などの残留性化学物質の統計解析について情報交換を行っているものである.

8.木質ペレットの品質試験及び燃焼灰の利用開発

 森林研究所が平成23~25年度に実施する標記課題研究において,ペレット燃焼灰利用にあたってその安全性を確認するため,ペレット燃焼灰中のダイオキシン類分析を当所で担当した.対象はスギ間伐材やスギ樹皮などを原料とした5種類のペレットで,それぞれ燃焼したあとの灰5検体を分析した.その結果,ダイオキシン類濃度は0~0.000014ng-TEQ/g-dryであった.

9.沿岸海域環境の診断と地球温暖化の影響評価のためのモニタリング手法の提唱

 本研究は全国の沿岸海域で見られる非汚濁海域におけるCODの漸増傾向と環境基準超過要因を明らかにすると共に,世界中の沿岸海域において漁業への影響が懸念されている貧酸素水塊の発生状況を把握することを目的とする.国立環境研究所が主体となり地方環境研究所等と共同で平成23~25年度に渡り実施される.沿岸海域でのCOD,底層溶存酸素(DO),有機炭素類及びクロロフィル等の調査を行い,得られた知見は環境省で現在検討されている底層DOの新規水環境目標・環境基準策定や沿岸海域水環境の測定方法に関する資料となる.23年度,当所では,本県海域のCOD測定結果のとりまとめを実施した.

10.農薬による河川水質への影響のモニタリング調査

 本研究は,新潟大学農学部と共同で実施したものである.実施した内容は経常研究「新潟県内河川における農薬類のモニタリング調査」で記載したものと同じである.

過去に行った共同研究