![]() |
酸性雨の現状と将来予測 |
酸性雨とは、主として化石燃料により生ずる硫黄酸化物や窒素酸化物などの酸性雨原因物質から生成した硫酸や硝酸が溶解した酸性の強い雨(pH(ピーエイチ) が5.6よりも小さい雨:水は他に何も入っていなくても空中の二酸化炭素が溶けてpH5.6くらいになる)のこととされていた。しかし、現在では、酸性の強い霧や雪や、晴れた日でも風に乗って沈着する粒子状あるいはガス状の酸もあわせて酸性雨としている。
平均値:4.6(平成元年~4年に日本全国29地点で測定された酸性雨182138個の平均)
pH5.6未満の雨(すなわち酸性雨)は全体の85%>
新潟県では、昭和58年に全県131地点で酸性雨の調査を行い、昭和60年から地点を絞って測定を継続。最近5年間のpHは全国平均とほぼ同じ値で、ここ数年はあまり変化がない。
新潟県における沈着物のpH年平均値
主なものは以下の11種類のイオン
| 海由来のもの(海塩という) | ナトリウムイオン(Na+)、マグネシウムイオン(Mg2+)、カリウムイオン(K+)、カルシウムイオン(Ca2+)の一部、塩化物イオン(Cl-)、硫酸イオン(SO42-)の一部 |
| その他の由来のもの | 水素イオン(H+)、アンモニウムイオン(NH4+)、カルシウムイオン(Ca2+)、硫酸イオン(SO42-)、硝酸イオン(NO3-)←酸性化に寄与 |
| SO42-、NO3-:硫黄酸化物と窒素酸化物が硫酸と硝酸になって雨に溶けたもの(酸性雨の原因) | |
アルカリ性のアンモニアや塩基性カルシウムエアロゾルとの反応で中和され、雨のpHは小さくならない場合もある。実はpHが小さくなくても汚れていないというわけではなく、その中に溶け込んでいるイオンの量が問題。
| 工場の煙、自動車の排気ガス | →硫黄酸化物、窒素酸化物→硫酸、硝酸(強い酸)になる |
|
|
|
| 直接地上に落ちる、雲や雨に取り込まれて雨の状態で地上に落ちる | |
| (雨の中ではH+, SO42-, NO3-として存在) |
硫黄酸化物は、冬の季節風に乗って中国からも飛来(工場の燃料や家庭の暖房の石炭が原因)。
冬の日本の雨の硫黄酸化物の約20%が中国由来。
県内では、酸性雨の被害(木が枯れる、コンクリートの建物や彫刻などが溶ける、湖が酸性化して魚が死ぬなど)は、日本の土壌の緩衝能力(酸性物質を中和して中性にする能力)が高いため、発生していないと考えられている。また、後50年は環境が酸性化することはないという計算結果が出ている。でも、今後どんどん雨の中のSO42-、NO3-が多くなっていったらどうなる?
| 硫黄酸化物:日本国内での発生量は変化しないが中国での発生量は増加するため飛来量も増加。 |
| 窒素酸化物:日本国内での自動車台数の増加やディーゼル発電などにより発生量が増加。 |
| ↓ |
| 日本、中国で規制をして、発生量を減らさなくてはならない。 |
| ↓ |
| そのために東アジア酸性雨モニタリングネットワークを設立。 |
| その活動は東アジア諸国で協力して酸性雨の研究と対策を進めること。 |
|
|
|
|
|