いじめ防止学習プログラムとは・・・
1 はじめに
いじめ問題への取組は、いじめ防止の啓発や相談指導体制の整備など、これまでの対策に加え、今後は、いじめを生まない根元的な対策を新たに講じるなど、その充実に努める必要があります。
そこで、県教育委員会では、児童生徒にいじめに走らない感性を育むため、いじめに関する学習を計画的に展開するための「いじめ防止学習プログラム」の開発に取り組んでいます。
2 いじめの起きない学校づくり
いじめの起きない学校づくりに当たっては、教職員が自校の実態について率直に話し合い、その課題について共通理解を図り、課題解決に向けた取組を年間を見通して展開する必要があります。
この視点から効果をあげている取組として、国立教育研究所生徒指導研究室が普及に力を入れているピース・メソッドがあります。
この手法は、課題を明確にして手順を踏んでいくことによって、教師間の 連携・協力を生み出し、児童生徒への働きかけを効果的に行えるという特徴 があり、学校の体質を改善していく試みとしても有効であることから、いじめ防止学習のプログラムの基底となっています。
3 ピース・メソッドとは
ピース・メソッドとはPEACEの五文字にその手順が盛られています。
PはPreparation(準備)、EはEducation(教育)、AはAction(行動)、CはCoping(対処)、EはEvaluation(評価)という五段階から成ります。
【ピース・メソッドの流れ】
アンケートによるいじめの実態把握をもとに、いじめの減少に向けた取組例を、この手法の流れに沿って説明します。
(1) P(準備)段階
アンケート調査によりいじめの発生状況を調査する。
(2) 教師に対するE(教育)段階
調査結果を学年・男女別に集計する。そして、各学年ごとの教師が集まり、原因や背景を意見交換し、事態をどのように変えたいかを考えていく。 ここでは、学級や児童生徒個人の話に矮小化させず、認識を共有するのが目的である。
(3) A(行動)段階
共有された認識に基づき、いじめの発生率を半分にする等、具体的に達成すべき目標を設定し、それを実現していくための年間を見通した活動案を策定する。ここでは、児童生徒が主体的に取り組める活動を考えることが大切である。
(4) C段階(対処)
目標達成に向け、入学式・体育祭・文化祭等、核となる行事をとおして実際に活動を進める。
(5) E(評価)段階
取組の予定期間(半年・1年)終了時、(1)と同じ調査を行い、変容の実態を見る。達成できたことと今後の課題について、児童生徒や保護者とともに確認し合う。
4 プログラムの内容
プログラムの概要は、以下のようになっています。「プログラム編」には、 ピース・メソッドを基軸にした教育活動の流れ等について、 「カリキュラム ・学習ユニット編」には、授業で使えるいじめ・人権学習についての展開例等を、「資料編」には、いじめ把握の方法と処理、指導体制のチェックリスト等が盛り込まれています。
各学校においては、自校の実態に応じ自校プランを作成し、いじめ予防の取組を推進してください。