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平成30年9月定例会(第25号発議案)

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0044107 更新日:2019年3月29日更新

平成30年9月定例会で上程された発議案

水道民営化を推し進める水道法改正案に反対する意見書

第25号発議案

 水道民営化を推し進める水道法改正案に反対する意見書

上記議案を別紙のとおり提出します。


平成30年10月12日

提出者 厚生環境委員長 小島 隆

新潟県議会議長 沢野 修 様

水道民営化を推し進める水道法改正案に反対する意見書

 政府は、水道施設に関する老朽管の更新や耐震化対策等を推進するため、公共施設等運営権を民間事業者に設定できるコンセッション方式の仕組みを導入する内容を含む、水道法の一部を改正する法律案の成立を目指している。
 しかしながら、コンセッション方式の導入は、災害発生時における応急体制や他の自治体への応援体制の整備等が民間事業者に可能か、民間事業者による水道施設の更新事業や事業運営をモニタリングする人材や技術者をどう確保するのか、などの重大な懸念があり、住民の福祉とはかけ離れた施策である。また、必ずしも老朽管の更新や耐震化対策を推進する方策とならず、水道法の目的である公共の福祉を脅かす事態となりかねない。
 麻生副総理は2013年4月、米シンクタンクの講演で「日本の水道はすべて民営化する」と発言し、政府は水道事業の民営化にまい進してきた。ところが、水道事業が民営化された海外においては、フィリピン・マニラ市は水道料金が4~5倍に跳ね上がり、ボリビア・コチャバンバ市では雨水まで有料化され暴動が起きた。フランス・パリ市では、料金高騰に加え不透明な経営実態が問題となるなど、世界の多くの自治体で再公営化が相次いでいる。
 水は、市民の生活や経済活動を支える重要なライフラインであり、国民の生命と生活に欠かせない水道事業は民営化になじまず、今般の水道法改正案は、すべての人が安全、低廉で安定的に水を使用し、衛生的な生活を営む権利を破壊しかねない。
 よって国会並びに政府におかれては、水道事業にコンセッション方式の導入を促す水道法の一部改正案は廃案にするとともに、将来にわたって持続可能な水道を構築し、水道の基盤強化を進めるため、必要な支援の充実、強化、及び財源措置を行うよう強く要望する。
 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

 平成30年10月12日

新潟県議会議長 沢野 修

衆議院議長 大島 理森 様
参議院議長 伊達 忠一 様
内閣総理大臣 安倍 晋三 様
財務大臣 麻生 太郎 様
厚生労働大臣 根本 匠 様

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