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平成28年9月定例会(提案理由)

2016年09月26日

平成28年9月定例会提出議案知事説明要旨

議案についての知事の説明を掲載しています。

9月6日 知事説明要旨

 平成28年9月定例県議会の開会に当たり、前議会以降の県政の主な動きと、提案致しております議案の概要をご説明申し上げ、議員各位並びに県民の皆様のご理解とご協力をお願い申し上げます。

 まず初めに、3期12年の取組等についてです。
 知事就任直前に中越大震災に襲われ、私の最初の業務は、震災対応でありました。知事の最も重要な仕事としての県民の生命・安全・財産を守ることの意味を実感いたしました。その後の県内外で発生した災害への対応や原子力防災対策等では、県民の生命・安全・財産を守ることを第一に取り組んできました。
 また、知事に就任して以来、3期12年にわたり、県政運営の柱として、私の公約を反映した「夢おこし」政策プランを掲げ、その実現のために着実に取組を進めてきました。
 具体例を申し上げますと、産業夢おこしとして、
 県営産業団地の早期分譲等に努め、南部・中部・東部産業団地の分譲とリースを合わせた利用率は、平成16年度末の15.6%から昨年度末は71.8%まで高まりました。
 また、全国に先駆け導入したマイナス金利制度による産業への支援などもあり、本県中小企業の設備投資は、全国平均を大きく上回った水準で推移しています。
 新規高卒者の就職率は、リーマンショック時においてもほぼ100%を維持し、セーフティネットを機能させることができました。
 存続の必要性が議論されていたネスパスは、年間で入館者100万人、販売額6億円を超え、大阪のじょんのびにいがたと合わせ、新潟の情報発信拠点の役割を果たしています。
 さらに、農家所得の向上を目標に、経営体の確保・育成や、区分集荷・販売による新潟米のブランド力向上、水田フル活用の推進、農産物の輸出拡大などの取組を進めてきました。そうした取組もあって、農業1経営体当たりの売上額は増加し、平成27年度は約2,700万円と、平成16年度と比較して約500万円の増加となっています。また、米の輸出は全国トップで、本県が40%を占めています。
 加えて、地元調達の推進や最低制限価格の引上げなど、様々な施策を重ねた結果、全国46位に甘んじていた設計労務単価は26位まで上昇し、建設業では、平成26年度はすべての規模階層で利益率がプラスとなりました。
 次に、くらし夢おこしとしては、
 ドクターヘリの導入や県立病院の経営安定化に加え、全国的にも注目を集める魚沼地域の医療再編を進めることができました。
 また、難病対策、新潟水俣病対応、ひとり親世帯支援、貧困の連鎖を断ち切るための教育支援、障害者支援などに積極的に取り組み、支援の必要な社会的に弱い立場のひとに光を当てる県政にするために心を砕いてきました。
 県の審議会等への女性登用率は、12年間で12ポイント上昇し37.8%となっています。
 さらに、個を伸ばす教育という基本方針で取組を進め、小中学校の全学年に少人数学級を導入したほか、高等学校では、特色ある学科を設置し県外からも注目を集めているところです。また、4年制の県立大学とその大学院の開学を実現するなど、若者に選ばれる、魅力ある県内の高等教育機関の整備拡充にも力を注いできました。
 この間、財政面については財政運営計画を策定して堅実な財政運営を行ってきました。県政史上初めて実質的に県債残高が減少に転じ、実質的な公債費もピークアウトしました。また、財源対策的基金を着実に確保するなど、安定した財政状況の実現に取り組んできました。
 加えて、本県や全国知事会等を通じての提案・要望の結果、本年3月、原子力関係閣僚会議において、制度の不備が指摘されている原子力防災の見直しに向け取り組むことが決定されたところです。
 これらの取組の結果、「夢おこし」政策プランに対し、昨年7月にいただいた中間評価報告書では、約半数の分野で一定の評価をいただきました。また、昨年10月の県民意識調査では、平成18年の初回調査と比べ、全項目で満足層が増加し、不満足層が減少しました。
 一方で、道半ばの政策も多々存在しています。なかでも、人口減少問題は喫緊の課題です。これまでも人口問題対策会議を立ち上げるなど、人口減少対策に積極的に取り組んできました。こうした取組もあって、平成27年の国勢調査結果の速報による本県の人口は、前回調査を基にした将来推計人口を8千人近く上回ったとはいえ、人口減少は続いており地域社会として安定したわけではありません。
 今後とも、県として、こうした課題に的確に対応するため、現場に目を向け、県民の皆様の立場に立ち、PDCAサイクルを回しながら、県民の皆様から評価していただける施策を展開していく必要があります。
 また、本県が持つ食や健康、ものづくり分野や、充実した交通ネットワーク、恵まれたエネルギー・地域資源などの強みを活かしながら、将来の人口増加や県民所得の向上、地域産業の育成、個を伸ばす人づくりの推進等に向けた未来への投資を積極的に行っていくことが重要です。
 知事に就任して以来、県民の皆様の生命・安全・財産を守り、未来を切り開いていくための政策の方向性について多くの皆様のお声に耳を傾けながら、県民の皆様が将来に夢と希望を持つことのできる魅力ある新潟県の実現に向けて、精一杯取り組んでまいりました。知事としての職務を全うするため、残りの任期につきましても引き続き最大限努力してまいります。

 次に、地域経済の再生に向けた取組についてです。
 先頃発表された4月から6月期の実質国内総生産の速報値は、2四半期連続でプラスとなったものの、前期比の年率換算で0.2%増にとどまりました。住宅ローン金利の低下等による住宅投資の増加や、予算の前倒し執行等による公共投資の増加がみられるものの、円高等の影響により輸出が減少し、設備投資は力強さを欠いています。生産活動も一進一退の状況にあるなど、実体経済は踊り場にあると考えております。
 今後も、英国のEU離脱問題等の影響による世界経済低迷や成長減速のリスクが懸念されるなど、我が国経済は先行きを見通すことが難しい状況が続いています。
 このような中、政府は、アベノミクスを加速するため、事業規模28兆円に及ぶ経済対策を策定し、先般、その一部を盛り込んだ第2次補正予算案を閣議決定しました。
 しかしながら、今回の経済対策のうち、いわゆる真水とされる財政措置は、国・地方合わせて約7.5兆円となっています。今回の経済対策を実効性あるものとするためには、政府が、2020年度の基礎的財政収支の黒字化を目指す財政健全化目標にこだわることなく、来年度の当初予算においても、経済成長につながる十分な財政出動を行う必要があるものと考えています。
 デフレ脱却を確かなものとし、我が国経済をしっかりと成長軌道に乗せていくため、政府・日銀には、金融政策と財政政策を両輪とする適切なマクロ経済政策を実行し、地方でも景気回復を実感できる経済環境を早期に整備していただきたいと考えております。
 県としましては、今回の国の補正予算に最大限対応するとともに、県単公共事業の増額など、県内経済の下支えに努めることとし、本定例会にも関連予算をお諮りしているところです。
 一方、中長期的な観点からは、エネルギーなど本県の強みを県経済の今後の飛躍にしっかりとつなげていく取組も重要です。
 6月には雪冷熱エネルギーを活用したデータセンターの商業運用がスタートし、7月には、粟島沖の実証フィールドでの「海流発電装置」を用いた海洋エネルギーの導入実証試験が行われるなど、本県における再生可能エネルギー導入推進の取組は着実に実績を積み重ねてきています。
 また、5年後、10年後の県内企業の競争力強化や働き方の改革を進める上で、人工知能やIoTは、大きな役割を果たすものと考えています。
 6月に県内企業や大学等を対象とした活用促進セミナーを開催し、私も参加しました。多くの関係者の参加があり、関心の高さを実感したところです。また、県内企業での人工知能やIoTの活用に向けて、建設分野や産業分野等における導入効果等の調査・検証に取り組むこととしております。
 本県の持つ強みを活かしながら、高付加価値型の産業構造への転換に向けた取組を引き続き積極的に行っていくことが必要であると考えております。

 次に、地方共通の課題である、地方創生と人口減少問題への対応についてです。
 7月に公表された平成28年1月1日現在の国内の日本人の人口は、17年振りに1億2,600万人を割り込みました。自然減少が9年連続で拡大し、前年からの人口減が27万人と調査開始以来最大となっています。
 本県の人口も前年から1万8千人減少し、その大きな要因は1万2千人程度の自然減にあります。県の人口ビジョンの試算によれば、この自然動態を改善しなければ、過去最大の人口社会増が続いたとしても人口減少に歯止めがかかりません。また、未婚率や初婚年齢の上昇に加え、長年続いてきた進学や就職を契機とした若年層の首都圏等への流出が、出生数の減少にもつながるという連鎖の構造も背景にあると考えております。
 県としましては、県版の地方創生総合戦略や人口問題対策会議の議論も踏まえ、市町村や企業・団体などとも協力しながら、スピード感をもって可能な限りの対策を講じてまいります。
 まず、自然減への対応としては、結婚を望まれる方々への支援を強化するため、今年10月に個別のマッチングシステムの運用を開始します。1対1の出会いの場を創出し、多様な出会いの機会を提供するとともに、市町村とも協働し、結婚の希望を叶える取組をさらに進めてまいります。
 昨年度から3年計画で取り組んでいる少子化対策モデル事業については、先日、平成27年度の事業効果検証についての報告が行われ、一時金の支給や職場環境の改善が出産・子育てを後押しする可能性があるといった分析のほか、社会全体で子育てを応援する雰囲気を醸成していくことや、調査結果をフィードバックし、より良い取組につなげていくことの必要性についてご意見・評価をいただいたところです。今後とも、財源の確保を含めた効果的な施策提言を行うための検証を進めるとともに、各事業者が取り組んでいる優良事例の発信に取り組んでまいります。
 また、仕事と家庭を両立できる職場環境づくりに向け、去る7月27日には、県内経済団体の皆様と「イクボス促進共同宣言」を行いました。県としては、男性の育児休業の取得促進など、働き方の改革に向けた取組を含め、安心して子どもを生み育てられる環境を整備してまいります。
 一方、出生数の増加の観点から、若者の社会減への対応も喫緊の課題です。首都圏等への情報発信やU・Iターンの相談体制を強化するため、新たに、東京駐在のU・Iターンコンシェルジュを配置したほか、東京有楽町の「ふるさと回帰支援センター」に、本県専用の移住相談窓口を開設しました。今年度創設した奨学金返還支援制度や、県外学生に対する県内での就職活動等に係る交通費支援など、県の施策を幅広くPRしながら、本県への若者のU・Iターンの更なる促進に努めてまいります。
 加えて、若者の県内定着を促進するため、魅力ある県内大学の更なる充実も必要です。大学新設に対しては、有識者会議の報告に基づき、人口減少対策や経済的・社会的な意義や効果などの観点から、個別に判断した上で支援してまいりたいと考えています。今議会には、文部科学省に今年度認可申請を行う大学に対する支援のための債務負担行為の設定について、お諮りしているところです。
 一方で、人口減少は、地方のみの取組だけでは解決が困難な課題でもあります。国レベルにおいて、多くの子どもを生み育てる方々の負担に一定程度報いるような、税制や年金制度等の改革に踏み込んだ、実効性のある施策展開や大胆な制度改革が必要です。先般、このことを全国知事会等を通じ、国に対し改めて要望したところであります。
 また、本年度に創設された地方創生推進交付金は、国に申請した5事業がすべて採択され、本県への配分額は約4億7千万円、全国で5番目に多い結果となりました。また、より自由度の高い交付金とするよう、国に要請してきましたが、先般、事業数の上限引上げなど要件の一部が緩和されたところです。
 これを受けて、交付金の2次申請に関する予算を今議会にお諮りしており、引き続き、国の交付金も活用しながら地方創生の取組を進めてまいります。

 次に、交流人口の拡大に向けた県の取組についてです。
 先般公表した平成27年の本県観光入込客数は、北陸新幹線の開業などの影響もあり、対前年比6.2%増となり、東日本大震災以降4年連続で増加しました。また、外国人宿泊者数も、前年度から37.5%増加し、過去最高となりました。
 政府は、2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて、訪日外国人旅行者数を4,000万人に増加させることを目標としています。このような中、先般、観光庁が進める広域観光周遊ルートの一つとして、本県と関東各都県等が連携した「東京圏大回廊」が新たに認定されました。
 こうした枠組みも最大限活用しながら、引き続き、他県と連携した商品造成、情報発信などのプロモーション活動を積極的に推進し、更なる外国人観光客の誘致につなげてまいりたいと考えております。
 旅の目的地となる上で、鉄道も観光資源として重要です。えちごトキめき鉄道の「雪月花」や、JR東日本の「現美新幹線」、「越乃Shu*Kura」などが好評を得ていると伺っているほか、今秋には、飯山線でSLのイベント運行が予定され、多くの誘客が期待されております。加えて、運転士体験の拡充やリゾート列車による広域周遊ルートの検討など、旅の目的地となる魅力づくりを積極的に進めていく必要があると考えています。
 地域鉄道は観光誘客推進の役割を担うと同時に、地域の暮らしと経済を支える重要な役割を果たしており、安定した運行の確保が不可欠です。運輸収入が大幅に減少した北越急行については、持続可能な経営環境を整えるため、地元自治体とともに新たに財政支援を行ってまいりたいと考えており、関連予算を今議会にお諮りしております。
 新潟空港に関しては、11月上旬から新潟-台北便の就航が決定いたしました。この機会を捉え、これまで首都圏空港等を利用していた方々を新潟空港へ呼び込むとともに、新たな需要を掘り起こすことが重要です。このため、アウトバウンドの利用促進や、現地でのPR活動の強化などインバウンド需要の一層の取り込みを図るとともに、ビジネス需要の掘り起こしに努め、安定的な需要の確保につなげてまいりたいと考えております。
 交流人口の拡大のため、新潟県が有する自然や歴史的遺産等の魅力を国内外に向けて発信していくことも重要な課題です。
 7月に県と糸魚川市・佐渡市・津南町等が連携して開催した「ジオパーク新潟国際フォーラム」には、海外からも含め2千5百人を超える多くの方々に参加いただき、本県の豊かな自然と地域資産を強くアピールしたところです。
 また、県と佐渡市が、世界遺産登録を目指している「金を中心とする佐渡鉱山の遺産群」は、残念ながら、今年度はユネスコへの推薦候補としての選定は見送られましたが、本県が世界に誇るべき歴史的遺産であることに変わりはありません。今後は、来年度の推薦実現に向け、地域の宝である佐渡金銀山に更に磨きをかけ、地元佐渡市や多くの関係者の皆様と一層緊密な連携を図りながら、県全体として取組を進めていく必要があると考えています。

 次に、農業の振興についてです。 
 先般、全農新潟県本部の28年産米の仮渡金が、2年連続で引き上げられたことが報道されました。本県を含め、全国的に飼料用米等への転換が進められ、主食用米の需給バランスが一層改善する見通しとなったことが、このたびの引上げにつながったものと受け止めております。
 一方、国の支援制度の継続を不安視する声があることから、非主食用米のインセンティブを確保した上で制度を恒久化するなど、農業者が安心して取り組めるよう、引き続き、国に働きかけてまいります。
 県としましても、飼料用米の優位性の啓発や、農業者が取り組みやすい環境整備を進めてまいります。
 全国的な米消費の減少を背景に、各県による厳しい販売競争が行われております。このような状況の中で、水稲新品種「新之助」については、先月下旬に統一デザインのパッケージを発表するとともに、食味をPRする試食イベントを実施し、多くのマスコミにも取り上げていただいたところです。来月には、県内及び三大都市圏において、試験販売を開始するとともに、「新之助」を先行して提供する料理店設置の取組を拡充し、認知度の確保・向上と高評価の形成に向け、重点的に取り組んでまいります。
 米の国内消費が減少する中、需要を海外へ拡大し、新たな販路を開拓することも重要です。先般公表した平成27年度の新潟米の輸出額は、前年度から34.8%増加し、過去最高となりました。香港、シンガポールなど既存市場の需要拡大に向けた取組に加え、昨年度から、アメリカ市場における販路開拓に取り組み、それらの成果が着実に現れているものと受け止めております。
 今年度も、シンガポールにおいて、新潟米のPRや実需者との商談会を実施し、食味や品質について高い評価をいただいたところです。また、アメリカでの市場拡大を図るため、ニューヨークの名門料理学校へ県産コシヒカリを贈呈し、新潟の誇る米文化を世界に発信してまいりました。引き続き、既存市場における業務用需要の拡大やアメリカでの情報発信、需要開拓に取り組むとともに、EUなど新たな輸出先の開拓に向け、流通状況や市場等の調査を進めてまいります。

 次に、教育問題についてです。
 去る7月25日に県立高校の生徒の自殺に関する第三者調査委員会が報告書を取りまとめ、県教育委員会に提出されました。将来のある若者が自ら命を絶たれたということは本当に残念でなりません。改めて、亡くなられた生徒さんのご冥福を心からお祈りいたします。報告書では当時の学校の指導や事後対応について、問題点の指摘や様々な提言がなされています。これまでのご遺族の皆様のご心痛はいかばかりかとお察し申し上げます。このような悲しい出来事を二度と繰り返すことがあってはなりません。教育委員会には、報告書を踏まえ、再発防止に向けて早急に実効性のある対応をとるよう要請しました。教育委員会では、外部有識者や現場の教職員から成るチームを設置し、指導のあり方やそのための教員研修などについて検討し、年内を目途に取りまとめることとしています。私としても、こうした対応が学校現場での悲劇をなくす実践につながることを切に願っています。

 次に、防災・減災対策についてです。
 近年、日本列島は活動期に入ったと言われており、地震・津波・火山噴火が相次いでいるほか、台風・局地的大雨等と様々な災害に見舞われています。
 先日も、台風10号に伴う豪雨により複数の河川が氾濫するなど、岩手県と北海道を中心に多大な被害が発生しました。亡くなられた方々のご冥福をお祈りするとともに、被害に遭われた皆様方に、心からお見舞いを申し上げます。今後、被害状況を見極めた上で、県としても適切な支援をしてまいりたいと考えています。
 国土の強靱化と防災力の向上は、喫緊の課題であり、今後想定される大規模災害への備えに加え、各地の実情に応じた様々な防災・減災対策を進める必要があります。
 一方で、昨年度には、全国防災対策事業が廃止され、緊急防災・減災事業債も今年度限りの措置であるなど、財政支援は減少傾向にあり、今、まさに約1兆円の財源が失われようとしています。
 このため、全国知事会危機管理・防災特別委員長として、去る8月9日、松本防災担当大臣に対し、防災・減災対策の緊急かつ着実な実施に向け、十分な財源の確保等を要請いたしました。

 次に、原子力発電所の安全確保についてです。
 去る7月20日、北関東磐越五県知事会議で福島県を訪問する機会があり、翌21日、福島第一原子力発電所を視察してまいりました。
 現場では、発電所からの半径30㎞圏全体が管理されているチェルノブイリと比較しますと、車両のすれ違いが大変なほどスペースが狭く、廃炉というプロジェクトの最前線で、線量管理や安全管理に苦労しながら作業が進められている印象を受けました。
 福島第一原子力発電所については、東京電力だけではなく、社会全体で廃炉を進める環境を整えるための対応が必要ではないかと感じたところです。
 先月31日、福島第一原子力発電所事故の検証に関し、東京電力と県との合同検証委員会を開催いたしました。この委員会は、メルトダウンの公表等に関して東京電力が設置した、第三者検証委員会における未検証項目や検証が不十分な事項等について、東京電力と県が合同で検証するものであり、引き続き真摯に取り組み、徹底した検証が行われることを期待しています。
 東京電力には組織として何事も包み隠さず、真実を明らかにするよう対応していただきたいと思います。
 従前から申し上げているとおり、原子力発電所の安全確保のためには、福島第一原子力発電所事故の検証・総括が不可欠です。それがなければ、同じことを繰り返すおそれもあり、原子力発電所の安全が確保できないものと考えております。同様に、事故の検証・総括がないまま策定された規制基準では、安全確保はできません。
 原子力規制委員会には、地域の安全をいかに確保するかという組織の本来の目的を果たし、実効性のある対策を速やかに構築していただきたいと思います。
 県としましては、原子力防災対策がより実効性のあるものとなるよう、引き続き、市町村や関係機関と十分に協議し、具体的に取組を進めてまいります。

 次に、地域医療体制の確保についてです。
 まず、県央基幹病院についてですが、先般、整備基本計画を策定し、病院の規模や機能などを定めました。今後は平成35年度早期の開院を目指して、設計や用地取得などの手続きを進めることとしており、関連予算を今議会にお諮りしているところです。
 また、県立加茂病院については、7月末に起工式を行いました。県央基幹病院との役割分担のもと、身近な医療を提供できる地域に密着した医療機関として、平成30年秋頃の開院に向け、着実に改築を進めてまいります。

 次に、福祉の諸課題についてです。
 7月に神奈川県相模原市の障害者施設で、19人もの障害者の方が亡くなる痛ましい事件が起きました。亡くなられた方々のご冥福と被害に遭われた方々の一日も早い回復をお祈りいたします。このような事件が二度と起きないことを祈るばかりです。
 これを受け、県では、先般関係者による会議を開催し、障害福祉施設の利用者の安全確保について、再点検などの注意喚起を行うとともに、保健所に対し、措置入院解除後のフォローアップについて、適切な対応を徹底するよう指示したところです。
 引き続き、関係機関との連携を図りながら、福祉施設を利用する方々の安心・安全確保に努めてまいります。
 次に、自殺対策についてです。
 県では、官民一体となった自殺予防対策、分析に基づいた対策に取り組んでいるところです。また、現在、自殺対策基本法に基づく自殺対策計画の策定を進めているところであり、地域の実情や原因分析、関係機関のご意見等を踏まえ、年度内の策定を目指し、取り組んでまいります。
 次に新潟水俣病への対応についてです。
 県では、これまで、水俣病の被害に遭われた方の福祉の増進、地域社会の再生と融和の促進に努めてまいりました。また、特措法の申請や異議申立てにつきましても、個々の状況を確認しながら丁寧に審理を進めてきたところです。特措法につきましては、未決定の方も残っていることから、丁寧な審理に留意しつつ、迅速な対応を行ってまいりたいと考えております。

 次に、北朝鮮による拉致問題についてです。
 北朝鮮は、5月の朝鮮労働党大会以降も、射程の異なる弾道ミサイルを度重ねて発射するなど、国際社会に対する威嚇を続けております。これは我が国の安全保障に対する重大な脅威であり、許しがたい暴挙であります。
 その一方で、拉致問題については何ら進展がみられておりません。拉致被害者ご家族のお気持ちを考えると、深い悲しみと大きな怒りを感じます。
 拉致問題の現状を見ますと、時間の経過が北朝鮮に有利に働く構造になっております。こうしたことを踏まえ、国に対し、様々な場において、損害賠償の請求など解決を引き延ばすほど北朝鮮に不利になる仕組みを検討することを提言しております。
 北朝鮮の一連の行動に対して、国際社会は、かつてないほど圧力を高めております。政府においては、国際社会の対応と連携を図りながら、北朝鮮の動向について的確な分析を行い、「すべての拉致被害者の帰国」の実現につなげていただくことを強く望みます。
 県としましても、国の取組を後押しするため、市町村や支援団体はもとより様々な団体にも働きかけ、県民運動として一人でも多くの皆様の関心と理解が深まるよう、引き続き取組を進めてまいります。

 次に、日本海横断航路事業の船舶購入のトラブルに関する問題への対応についてです。
 まずは、県が出資した会社の子会社が関係した契約トラブルによって船の調達が遅れ、プロジェクトが円滑に進んでいないことについて、重く受け止めており、改めて、県議会及び県民の皆様に深くお詫び申し上げます。
 このたびのトラブルの原因は、対象船舶が横断航路運航に必要な速度が出ないことでありましたが、トラブルに至った背景には何があったのか、事実関係等を明らかにしていく必要があると考えております。
 このため、事実関係等の解明に向け、引き続き調査を進めるとともに、先般、子会社の船舶購入に関する県出資会社の認識、判断及び関与について、監査委員に対して、監査要求を行ったところです。
 また、県政の最高責任者として、このプロジェクトが円滑に進んでいないことに関し、自らの責任を明らかにするため、給料を1か月間、20%減額することとし、関係条例を今議会にお諮りしているところであります。併せて、県として取り得る最大限の措置を講じてまいります。

 続いて、提案しております主な議案についてご説明申し上げます。
 第100号議案は、一般会計補正予算でありまして、総額490億5,377万8千円の増額補正についてお諮りいたしました。
 今回の補正は、現下の経済・社会情勢や国の経済対策等を踏まえ、地方創生の取組を推進するとともに、県民の安全・安心を確保するための経費を計上するほか、当初予算編成後の事由による重要性、緊急性のある経費等について計上するものであります。

 以下、補正予算の主な項目について、これまで述べたもの以外についてご説明を申し上げます。
 まず、訪日観光客にとって利便性の高いダイヤとなるソウル線の周知等のための経費のほか、県立看護大学大学院の博士課程設置に向けた取組への支援に要する経費を計上しました。
 また、CLT工法による中山間地農業技術センター及び少年自然の家野外活動支援棟の整備や、妙高警察署の建て替えに向けた用地測量等に要する経費等を計上したところであります。

 その結果、補正後の予算規模は、
 1兆3,584億6,303万3千円となります。

 次に、その他の議案についてご説明申し上げます。
 第101号から第108号までの各議案は、特別会計及び企業会計に係る補正予算でありまして、事業実施上必要とするものについて、それぞれ補正するものであります。

 次に、その他の主な条例案件等についてご説明申し上げます。
 第112号議案は、県央基幹病院を設置するため、
 第113号議案は、旅館業法施行令等の改正に伴い、簡易宿所営業に係る構造設備の基準を緩和するため、
 第115号議案は、建築基準法の改正に伴い、特定用途誘導地区内における建築物の容積率及び建築面積の最低限度の特例について、許可申請手数料を新設するため、
 それぞれ、条例の所要の改正を行うものであります。

 次に、第118号議案及び第119号議案は、契約の締結について、
 第120号議案は、損害賠償額の決定について、
 第121号議案及び第122号議案は、回収の見込みがなくなった奨学金債権等の不納欠損処分を行うための権利の放棄について、
 第123号議案は、市の境界変更について、
 それぞれお諮りするものです。
 最後に、第124号から第129号までの各議案は、企業会計に係る決算の認定及び利益剰余金の処分について、お諮りするものです。

 以上、主な議案の概要につきまして説明申し上げましたが、何とぞ慎重ご審議のうえ、各議案それぞれについて、ご賛同を賜りますよう、お願い申し上げます。

9月23日 知事説明要旨

 ただいま上程されました第130号議案は、平成27年度一般会計及び特別会計の決算の認定について、お諮りするものであります。
 よろしくご審議のうえ認定を賜りますようお願い申し上げます。

9月26日 知事説明要旨

 ただいま上程されました議案3件は、いずれも人事に関する案件であります。

 第131号議案は、教育委員会委員を任命するため、
 第132号議案は、公安委員会委員を任命するため、
 第133号議案は、収用委員会予備委員を任命するため、それぞれお諮りいたしました。

 よろしくご審議のうえ同意を賜りますようお願い申し上げます。

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