新潟県ホーム の中の報道発表資料の中の柏崎刈羽原子力発電所7号機原子炉内における燃料棒からの放射性物質漏えいに関する当面の対応について東京電力に要請しました

 柏崎刈羽原子力発電所7号機原子炉内における燃料棒からの放射性物質漏えいに関する当面の対応について東京電力に要請しました

2009年07月31日
 昨日、東京電力から報告を受けた、柏崎刈羽原子力発電所7号機の原子炉内における燃料棒からの放射性物質漏えいに対する原因究明と対策について、技術委員会各委員に確認していただきました。各委員の評価も踏まえ、代谷座長から、漏えい燃料の特定及び漏えいの抑制対策については妥当であるが、今後、定格熱出力運転時に漏えいが抑制されているのか確認する必要があるとの評価をいただきました。
 各委員からは、原因の究明も含め複数の意見も出されていることから、県としては、7号機が定格熱出力運転に復帰した後で、今回東京電力が行った対策が適切な効果を発揮しているのか、その後の対応が適切であるのか、改めて技術委員会の審議に付すこととしました。
 また、東京電力に対し、技術委員会の審議を受け対応が妥当と判断されるまでは営業運転に移行しないよう要請しました。

代谷誠治座長(京都大学原子炉実験所教授:原子炉物理学)コメント
 報告書の内容から判断して、東京電力が、運転員の高感度オフガスモニタの指示値上昇の確認を契機として採った措置、すなわち高感度オフガスモニタ指示値の監視強化に加えてオフガスの分析、炉水中のよう素分析を行い、排ガス放射線モニタ指示値等の監視を行って環境への影響がないことを確認しつつ、漏えい量が微小な段階で漏えい燃料が存在するものと判断し、その位置を特定する作業を行って漏えい燃料の位置を特定したことは妥当なものと判断する。
 今後の対応として、漏えい燃料近傍の制御棒を挿入し、漏えい燃料の出力を抑制して当該燃料から漏れ出る放射性物質の量を抑制しながら運転するとしていることについては、原子炉の設置許可の範囲内にあり、かつ過去に同様の対応を行った経験が何度かあって既に確立した方法と考えられることから、技術的には合理性があるものと判断する。
 ただし、今後の運転においては、定格熱出力運転時に漏えいが抑制されていることを確認するのは勿論のこと、運転中は高感度オフガスモニタ指示値の監視に加えてオフガスの分析、炉水中のよう素分析を行い、排ガス放射線モニタ指示値等の監視を行って環境への影響がないことを確認する作業を今まで以上に強化して行う必要がある。また、次回の定期検査時は勿論のこと、放射性物質の漏えい量が増大して環境に影響を与えることが懸念される状況が出現した場合には、原子炉を停止して詳細に調査を行い、今回の事象に関する知見を引き出して今後の安全運転に役立てることが肝要であり、漏えい燃料の取り替えを行うことが必須と考える。
 東京電力には、炉心局部の出力を抑制した運転の安全性に係る評価をきっちり行った上で慎重に運転・監視を行い、放射線・放射能の監視強化を継続して実施するとともに、不測の原子炉停止をも念頭に置いた対応の準備を整えておいていただきたい。また、東京電力は、今回の事象の原因としてデブリフレッティングの可能性が大としているが、現時点では推論の域を出るものではないことを十分に認識し、漏えい燃料を取り出した後にしっかりと詳細な調査を行って原因究明に努めていただきたい。
 なお、今回の事象では、東京電力がこれまでの知見を利用して、微量の放射能を検知し、従来よりも放射性物質の漏えい量が極めて少ない状態で漏えい燃料の存在を疑い、その位置を特定して漏えい量を抑制する対応を行ったことは安全・安心の観点から望ましいものであり、評価したい。東京電力には、今後も今回と同様な姿勢を堅持し、安全・安心に配慮することを旨として知見の蓄積と活用に努めていただきたい。

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