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新潟県女性のチャレンジサイト~事例紹介~「高野真柚子さん」

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:3013004 更新日:2022年4月1日更新

高野真柚子さんの画像
高野真柚子さん

~新たな「広報」で佐渡の魅力をPRしていきたい~

佐渡汽船株式会社 営業部 PR推進室

佐渡の伝統芸能への想いとインスピレーション!?

 新潟と佐渡とを結ぶ佐渡汽船株式会社のPR推進室で、多忙な毎日を送る高野真柚子さん。
 大学では法律を学んだが、地元の三条市で御神楽に携わっていたことから、伝統芸能が盛んな佐渡に親近感を抱き、佐渡に携わる仕事がしたいと考えるようになる。
 そして、ある就職説明会で、佐渡汽船のブースで説明を受けた時、「私はきっとこの会社で働くのだろうな」と感じた。

「広報」を創り出す

 入社後、緻密な事務処理が求められる、社員の給与計算や社会保険事務を担当。
 2年後、会社全体の経営に携わる経営企画課に異動し、現在の仕事につながる広報の仕事を企画した。
 当時は、会社として「広報」自体を担当する部署はなく、新聞に広告を掲載するのは営業企画課が行っていた。SNSでの広報の取組も遅れていた。
Facebook、Twitter、インスタグラムなどの活用を提言したものの、想定されるリスクへの対応やマニュアルの整備など乗り越えなければならない課題は多かった。
 しかし、経営企画課での業務を行う中で、乗船客が減少し、会社の厳しい経営状況を知るうちに、「目に見える形で会社に貢献し、仕事の達成感を味わいたい。」と強く感じていた。
 一方で、社長、副社長や専務を始めとした経営陣も、「『50代以上の男性』達が考えてもダメ。若い感性、女性の感性が必要。」として、現場の声をすくい上げ、自主性を尊重してくれた。
 「入社当時は慣習に戸惑うこともありましたが、新しいことへチャレンジすることを受け入れ、積極的に取り組む社員を伸ばしてくれる雰囲気に変わってきていると感じています。」野さんは充実した表情で語った。

周囲の協力があればこそ

 現在所属する「PR推進室」は、これまでの新聞広告とは異なった、新しい形での広報業務を担うため、一昨年10月に、室長以下5名の体制で発足した。専任職員は高野さんを含め2名。前例のない状況の中、どうやったら佐渡の魅力を多くの人に伝えられるか、手探りで進めている。新しいイベントの企画や事務作業に携わったり、イベントで船に1日10時間以上乗ることもあり、多忙を極める。「発信したいネタがあっても、佐渡に取材に行く時間がないこともあるんです。」と悩みもあるが、そんな時は周りの社員が協力してくれる。「皆さんが色々な情報を提供してくれたりもしますし、副社長から島内の写真をいただくこともあります。私からメンテナンス部門の取締役に『船舶整備中の船の写真を撮ってきてください!』とお願いすることもあります。」とにこやかに語る。
 ユーチューブでの会社のPR動画に出演するなど、目立ってしまうこともあり、1人で仕事をやっているように見えてしまうが、「私だけで色々なことを進めていくことは決してできないし、他の女性社員の視点や情報を共有することが非常に大切だと考えています。チームとしてやっていくことを強く意識しています。そうすることで、男性の営業社員も協力してくれますし、こちらが考えたことをどうしたらできるのか考えて動いてくれる。」と周りのサポートに日々感謝している。
 会社全体での取組の効果が少しずつ現れてきていると感じており、佐渡市民から「佐渡汽船も変わってきたね。」と言われると、「達成感を感じます。」とうれしそうに微笑む。佐渡市民だけでなく、関係団体も「佐渡のPRになるから、協力してあげるよ。」と、秋に実施した佐渡産の農作物を販売する「収穫祭」では、JA佐渡や佐渡乳業から新米や柿、牛乳などを提供してもらうなど、幅広く協力が得られる体制を構築しつつある。

佐渡に来てほしい

 佐渡への観光客数は、年々減少傾向にある。
 「新潟・佐渡観光推進機構の発足など国内外からの観光客を増やす組織体制ができつつあると思っています。行政や機構などと情報共有をしっかり行って、力を合わせて事業を進めていくと同時に、佐渡汽船だからこそできることも実行して発信していきたい。」と佐渡の観光振興に対する想いは強い。
 今後チャレンジしてみたいことを伺うと、「佐渡のご当地PRの動画広告を作ってみたいです。それと難しいことも多いでしょうけど、日本全国のジェットフォイルを所有する船会社とコラボして、模型展示やPR動画の上映などの『ジェットフォイル展』のようなものを開催してみたいですね。」と笑顔で話してくれた。

仕事と家庭の両立に向けて

 結婚したことで、仕事と家庭の両立についても考える。「圧倒的に男性社員が多い会社の中で、営業職のロールモデルとなる女性がいないんです。でも、何とかなると思っていますし、対応してもらえると会社を信頼していますから。」

チャレンジするあなたへのメッセージ

 社会的に男女平等であることは大切なことですが、女性だからこその視点を活かし、求められる仕事をポジティブに捉えてチャレンジしてほしいと思います。
 新しい仕事を考えて進めていくことは難しいことですが、賛同してくれる方や協力してくれる方がきっと現れるので、くじけないで継続することが大切です。
でも、体調が悪い時は決して無理しないようにしてくださいね。

佐渡汽船株式会社<外部リンク>

(平成31年1月取材)

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「おけさ丸カフェ」での休憩時間(中央が高野さん)

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