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森林計画Q&A

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0040929 更新日:2020年6月8日更新

Q 森林計画制度はなぜ必要なのですか?

 森林は、木材や山菜、きのこなどを生産するだけでなく、災害の防止、水源の涵養、二酸化炭素の吸収などの様々な機能に加え、多様な生物の生育・生息の場を提供するなど、将来に引き継いでいかなければならない貴重な資源であり大切な財産です。
 しかし、森林を構成する立木の成長は遅く、一度失われた森林の機能を回復するためには長い時間と労力がかかることから、長期的な視点で計画的に管理することが必要です。
 このことから、無秩序な伐採や開発などによる森林の荒廃を防ぐために、計画的かつ適切に森林を取扱う管理のルールとして、森林計画制度を定めています。
 森林計画制度では具体的には以下のことについて定めています。

  • 伐採の計画とその方法
  • 造林の計画とその方法
  • 間伐の計画とその方法
  • 公益的機能の発揮を期待する森林の区域と施業の方法
  • 林道の計画と整備方法
  • 森林経営の集約化、共同化、林業機械の導入など森林施業の合理化
  • 保安林の整備方法

Q 森林にはどんな機能がありますか?

 森林には、二酸化炭素を吸収して酸素を放出する、野生生物のすみかとなる、など様々な機能があります。森林計画ではこれらの機能を次のとおり区分し、重視する機能を高度に発揮させようとする森林の区域を市町村ごとに定めています。

 
区分 主な働き
水源涵養機能 雨水等を保持し、洪水を調節するとともに渇水を緩和する働き
山地災害防止/土壌保全機能 自然現象等による山地災害の発生を防止する働き
快適環境形成機能 飛砂、潮害等を防止するとともに風や騒音の調整、大気の浄化等快適な生活環境を保全・形成する働き
保健・レクリエーション機能 森林とのふれあいを通じて、憩いや学びの場を提供する働き
文化機能 森林の景観等を通じて、歴史、文化、学術等の振興に寄与する働き
生物多様性保全機能 多様な生物の生育・生息の場を提供する働き
地球環境保全機能 二酸化炭素の固定、蒸発散作用等を保持する働き
木材等生産機能 木材等の林産物を持続的、安定的かつ効率的に供給する働き

 

Q 自分の持っている山の地図や情報を知りたい時はどうすれば良いですか?

 所有されている森林の情報を知りたい場合は、森林簿と森林計画図を確認すると良いでしょう。

森林簿・森林計画図

 森林簿とは、県内の国有林を除く民有林の森林資源に関する台帳です。森林の面積や森林の種類、材積や成長量などの森林の様々な情報が記載されています。

 森林計画図は、森林基本図に地域森林計画の対象となる森林を樹種や所有形態等で区分けしてある図面で、森林の施業や管理用の図面として使うと便利です。

※森林簿並びに森林計画図は、森林計画制度の運営のために必要な森林資源の基礎資料として、空中写真等による間接調査方法により作成した資料のため、樹種や林齢などの森林の状況及び所有界は実測及び確認をしていません。よって、所有権、所有界、面積等の土地に関する諸権利及び立木竹の評価について証明するものではありません。

申請方法、様式についてはこちらまで

森林基本図

 森林基本図とは、県内の国有林を除く民有林部分の5,000分の1の地形図です。作業道の計画などにも利用できます。

申請方法についてはこちらまで

Q 木を伐採するときに伐採届(伐採及び伐採後の造林の届出書)という手続きが要ると聞いたのですが?

 森林所有者の方は、自分の山の木なら、勝手に伐っていいのではないかと疑問に思う方もいるでしょう。
 しかし、自分の山でも、伐採するときは「伐採及び伐採後の造林の届出書」の提出が必要と森林法で定められています。
 なぜなら、森林は自然環境を守り、水を蓄え、災害を防ぐなど、私たちが安全で安心できる生活を与えてくれていますが、森林を伐採することで、その森林が持っているさまざまな役割を損なってしまう可能性があるからです。
 そこで「伐採及び伐採後の造林の届出書」の内容が、市町村の定める「市町村森林整備計画(注)」に適合する方法なのか確認することで、森林の大切な働きを失わないように管理しています。
 つまり「伐採及び伐採後の造林の届出書」が私たちのよりよい生活環境を守ることにつながっているのです。

くわしくはこちらまで

注:「市町村森林整備計画」とは、健全で豊かな森林を保ち続けるために必要となる森林施業等の方法について市町村が定める計画。地域の森林整備に関するマスタープラン。

Q 新潟県にはどんな森林が多いのですか?

 新潟県の森林の大部分はコナラ、ミズナラなどが主体の落葉広葉樹林ですが、人の手が比較的入らなかった地域ではブナ林が見られ、佐渡や上・中越の海岸沿いには、シロダモ、ウラジロガシなどからなる常緑照葉樹林も見られるなど、変化にとんでいます。平成11年から実施している森林資源モニタリング調査(注1)では、新潟県内で亜種も含め約300種類の樹木を確認しています。
 人工林率は19%(注2)と、全国平均の41%よりも低めです。人工林のほとんどはスギですが、海岸沿いには防風・防砂を目的とするクロマツの林も多く造成されています。
 面積が一番多いのは、人工林では50~55年生、天然林では65~70年生の林で、現在の里山の森林のほとんどが第二次世界大戦以降のものであることがわかります。
 県内の森林面積のうち66%は民有林で、なかでも小規模な個人所有の森林が多いのが特徴です。

注1:全国を4キロメートル四方のメッシュに区切り、その交点を中心に周囲0.1ヘクタールが森林の場所を対象に植生や立木の大きさなどを調べる調査
注2:国有林及び民有林の合計

Q なぜ森林は地球温暖化防止に役立つのですか?

 温暖化は温室効果ガス(二酸化炭素・メタンなど)の増加が主な原因とされています。
 植物には太陽エネルギーと水を主な原料として温室効果ガスである二酸化炭素を吸収する仕組みがあります。これが光合成と呼ばれる機能です。特に樹木は、光合成により二酸化炭素を取り入れ、炭素化合物として幹や枝、根を形成・貯蔵していきます。
 森林は様々な種類の植物から構成され、効率のよい光合成により二酸化炭素を吸収し地球温暖化の原因である温室効果ガスの低減に役立っています。

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